シミズの章2
シミズって誰よ?
し・・・シミズ?だ・・・だれだよ、そいつ?」
「雄大!ご飯よ!!」
「ちょっと待ってて!!」
話の腰を折る母親の声。俺はご飯なんて今はどうでもよかった。そんなことよりも、シミズという者のほうが断然気になっていた。誰なんだ、そいつは?キッピーは俺を見て頷いた。
「まずはご飯を食おう」
「え?キッピーも食うのかよ!?」
母親もそのつもりだったようで、ご飯は3人分用意されていた。父親はまだ帰っていないが、腹も減っているので待つ気はなかった。キッピーが間髪入れずに食いだした。母親がそれを見てくすりと笑った。初めてだよね?初めて家に来たよね?キッピーとはまだ出会って間もないはずだよね?
「食わないのか?あかき」
「食べるよ。そんなことより、シミズって誰なんだよ?」
今晩のご飯はカレーだ。手抜きをしているのかと思ったが、なんとキッピーのリクエストらしい。本当に・・・。
「清水は、最強だ。その最強の清水と、お前は出会ってしまったんだ」
母親が、「何の話?」と聞いてくるので、適当に「ゲーム」といい、話を続けた。
「清水は、俺やほかのグループとは違い、一人で行動している男だ。普段は無害なんだけど、強いものに会うと戦いを仕掛けてくるんだ」
「なんだそいつ?いかれてんのか?」
「おかわり」とキッピーが母親に空いた皿を渡す。
「ああ。清水は最高にいかれてるよ。だから、誰も関わらない。でも、清水の嗅覚は鋭かった。俺とあかきはある場所で落ち合う予定だった。誰にも邪魔されずに会える場所を選んだ」
「はい」と渡されたカレーをキッピーは受け取る。
「なんでそんな変な会い方したんだ?普通に会えばいいだろ」
「キジンの力を変な奴に知られたくないし、俺にもそれなりに敵対勢力はいるんだ。みんなデスを殺し・・・倒したいのは一緒だ。けど、それだけじゃ団結しない。するつもりもないが」
「おかわり」と俺も母親に皿を渡した。が、突き返された。しょうがないから自分で盛った。なんなんだ、この母親とキッピーは?
「なんか、未来はかなしいな。で、シミズと出会った俺はどうなっちまったんだ?まさか、死んだりはしてなよな?」
「生きてたよ。ぴんぴんしていた。けど・・・」
「けど?」
キッピーはスプーンを空いた皿の上に置いた。
「キジンの力を奪われていたよ。清水の野郎に」
「えつ!?キジンの力って奪えるのかよ?」
「らしいな」
俺もスプーンを空いた皿の上に置き、水を飲んだ。
「シミズって、何者だ?本当に人間なのか?キジンの力を奪い取るなんて、信じられない。・・・じゃあ、俺はどうなった?」
「生きてる。けど、清水とまた戦うまで、俺とは協力できないとさ。で、あかき。お前が清水と戦って、キジンの力を取り戻してくれないか?」
キッピーもまた、水を飲みほした。
「でも、未来の俺に、キジンの力を持った俺を、シミズは倒したんだよな?」
そう聞くと、キッピーは首を横に振った。どういうことだ、未来の俺?
「未来のお前は、キジン化しなかったそうだ。人間相手にキジン化はフェアーじゃないからだとよ。いつからお前はそんなに正義ぶるようになったんだよ?」
「ごちそうさま」と、母親もやっと食べ終わる。
「もともとだ」
俺はキッピーを睨み付けた。
「とにかく、今日は寝よう」
そう言ったのはキッピーだ。母親もニコニコしている。
「え、マジ?」
「もう疲れたぜ」
「いいけど?風呂は?」
「あ!入る入る」
「やれやれだぜ。母さん。こいつ今日家に泊めてもいい?」
母親が驚いたような顔をしたのが不思議だったが、母親の言葉を聞いて納得した。しかし、キッピーってやつは。やれやれだぜ。
「あら、元々その予定だったんでしょ?キッピー君がそう言っていたわよ」
俺はまたキッピーを睨んだ。キッピーは素知らぬ顔をしている。てか、母親も自然にキッピーのことをキッピーと呼んでいるが、違和感はないのか?聞いているこっちは違和感だらけだぞ。
「だから、お風呂はもう湧いているわよ」
なんでもいいか。それから俺たちは風呂に入り、出た後、相変わらずの早さでキッピーは寝ている。俺は、こんなにも疲れているのに眠れそうもない。デス・・・シミズ・・・いろいろなことが多すぎた。未来。未来の俺。本当に、いろい・・・ろなこ・・・「ぐーーーー」
寝た。
とりあえず、話はここで終わります。
ここまで読んでくれた方がいれば、
心からありがとう。
次もよろしく!!




