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lim幼馴染  作者: HARUうらら
本編
5/8

5話「前心と留心」

今回は月日が動きます。

文章をよく読まないとわからなくなるかも!?

あれから2ヶ月が経った。



仕事にも慣れ、今は毎日が充実してるといえる。



脇田さんは口は悪いが根はすごく優しい。



この人についていけば間違いないと思えるほどの信頼感もある。



2ヶ月前の傷が全て治ったといったらうそになるがそれでもほぼ無くなっていた。



今俺は近くの公園のベンチに座っている。



地面にはユキが積もり、子供がそれで遊んでいる。



その子達に自分の思い出を重ねると少し心が痛む。



だがそれももうかすかだ。



空を見上げる。



今日は久々の晴天だ。



それだけで俺の心は癒された。



意外と俺ってナイーブなんだな、と思ったりしてみる。



さてと・・・、そろそろ休憩も終わりだなっと。



俺は旅館に戻った。






~~SIDE 遥~~



雅哉が私に「じゃあな」と残し、姿を消してから2ヶ月が経った。



探しても探しても何処にもいない。



鈴木先生もよく事情をわかっていないらしい。



どこいったのよ・・・雅哉・・・。



こっちの気にも・・・なりなさいよ・・・。






~~SIDE 健太~~



月日は流れ早くも雅哉が姿を消してから4ヶ月が経った。



あと少しで俺たちも卒業・・・。



俺はあの日のことを悔いて悔いて仕方が無い。



本人がいれば土下座だってしよう。



だが雅哉、当事者であるなぜお前がいない。



遥はどうする気だ?



あいつはお前を待ち続けているぞ。



雅哉・・・冤罪をそのままで終わらせるつもりか。



お前がいなければ俺が遥を奪うぞ。



お前はそれでいいのか。



あの日のように・・殴ってでも阻止するものじゃないのか。



お前にとって遥は・・・そんなものだったのか。



何で・・・お前が消える必要があった・・・雅哉・・。






~~SIDE 雅哉~~



あれからもう3度目の冬だ。



仕事もうまくいって何もかもが輝いていた。



旅館のほうもうまくいっていて雑誌なんかでも取り上げられるようにまでなった。



また一段と忙しくなるがそれが今の俺の生きがいだ。



そんなある日だった。



脇田「雅哉、ちょっとお願い事があるんだけど。」



雅哉「何ですか?」



脇田「いやー、とうとううちの旅館も取材されることになってな。」



雅哉「マジすか?やったじゃないですか!」



脇田「おう!まぁそこで何だが・・・お前が取材受けてくれね?」



雅哉「お、俺すか!?脇田さんは!?」



脇田「バカ野郎お前、俺が出ても意味無いだろが。ここは若いお前がやってくれ。」



脇田「お前はルックスもいいし背も高い。お前に今フリーだろ?お前目当ての女性客を呼び込める。」



そっちが目的か・・・・。



雅哉「俺に恨みがある奴が来ちゃうじゃないすか・・・。」



脇田「それは責任もって排除しろ。まぁ手伝ってやってもいいがな。」



おいおい・・・。



雅哉「はぁ・・・、わかりましたよ。やりますよ。」



脇田「悪いな。ボーナスは出すからよ。」



雅哉「それで手を打ちます。」



脇田「はっは。頼んだぞ。」






~~SIDE 脇田~~



ジュンから電話が掛かってきたのは2日前だ。



脇田『どうした?珍しいな。』



鈴木『リョウさん。俺もう無理っすよ!』



リョウとは俺のことだ。



脇田『あん?何がだ。教師でも辞めたくなったのか?』



鈴木『違いますよ!』



脇田『意味分からん。愚痴なら後にしてくれ。忙しいんだから。』



鈴木『違います!雅哉のことですよ!』



脇田『・・・何?』



予想外のことに少し戸惑う。



脇田『雅哉が・・・どうしたって?』



鈴木『横須賀っていう女がいるんですよ。そいつは雅哉の幼馴染なんです。』



脇田『・・・・。』



相手が本気だとわかり真面目に話を聞く。



鈴木『もう2年前に卒業してるのに・・・俺のところに雅哉のことを聞きにくるんですよ!』



脇田『まさかバラしたのか!?』



鈴木『バラしてません!でも何か勘付いてるようで・・・毎日のように来るんですよ!』



脇田『・・・でもその女は雅哉を捨てたんじゃねぇのか?』



鈴木『違いますよ!雅哉から聞いてないんですか!?』



脇田『あの時に事情を洗いざらい聞いたら・・・あいつ今精神異常者でなってるぞ。』



鈴木『事情を説明すると――――。』



一通りのことをジュンから聞いた。



鈴木『――――という訳なんですよ。』



脇田『はぁ・・・何ていうか・・・・、若ぇなぁ・・。』



鈴木『リョウさんその口癖治したほうがいいですよ。』



脇田『んで、俺にどうしろってんだ?まさかバラさせてくださいとか言わねぇよな?』



鈴木『リョウさんお願いします!あんな必死な子の願いを踏みにじるのも・・・限界です・・・。』



こいつをそんなに弱らせるたぁなぁ・・。その女そうとう根性あんじゃねぇか。



鈴木『お前が俺に頼むのも・・・これが初めてだしな・・。』



・・・・一つだけ案があると言えばあるんだが・・。



これだけはしたくなかったんだ・・・、プライドが許さなかったからな・・。



だがうちの旅館がここまでになったのも雅哉のおかげもあるってもんだな。



脇田『わかった。ただし条件付だ。』



鈴木『何です?』



脇田『ただ教えるのはダメだ。だから試してやる。その女にこう伝えろ。』



脇田『"雅哉の居場所のヒントはその日のお前の日常にある"ってな。』



鈴木『でもそんなことじゃまたこられちゃいますよ・・。』



脇田『知るか!元々そんな行動職務妨害だ!訴えるでも何でもいって脅せばいいじゃねぇか!』



鈴木『はぁ~~・・・。それで?ヒントとは?』



脇田『・・・取材だ。』



鈴木『なっ!?取材!?リョウさんそれだけはやりたくねぇって言ってたじゃないっすか!』



俺はテレビに媚売って繁盛させようなんぞ甘ったれたことはしたくは無かった。



脇田『だが雅哉のためだ。その取材を雅哉にやらせる。』



鈴木『まさか・・・チャンスはそのオンエアの30分ぐらいだけですか?』



脇田『そうだ。正直俺は会わしたくないんだ。これでも良心をたっぷり使ってんだ。』



鈴木『でもそれじゃぁ無理じゃないですか・・?』



脇田『オンエアの日にちは教える。その日まで今日と同じようにごまかしとけ。』



鈴木『わかりましたよ。』



脇田『悪いな。じゃ俺は忙しいから。』



そして電話を切りそしてまた俺は電話を掛けた。



脇田『あ、テレビ局の方ですか?このたびはどうも・・・。』






~~SIDE 遥~~



今日がその日だ。



先生がようやくヒントをくれた。



鈴木『今日から2日後のお前の身の回りにヒントはある。』



遥『信じられません!ちゃんと教えてください!』



鈴木『嘘だと思うなら訴えてくれてもいい。確かにヒントはある。』



鈴木『それに君の行動は職務妨害でこっちが訴えてもいいくらいだ。もう2度と来ないでくれ。』



鈴木『ただしヒントがわかったときだけ来なさい。』



あんな強い目の先生は初めて見た。



何が何でも見つけてやる。



雅哉・・・・・。






~~SIDE 遥母~~



ここ最近の遥は特にせわしかった。



そして数日前の言葉が脳裏に浮かぶ。



遥母『遥・・・今日も先生のところへいくの?』



遥『ええ。』



遥母『もう・・終わりにしたらどうなの・・?』



遥『・・・・・。』



遥母『健君も・・・あんなに想ってくれているのに。』



遥『・・・・・。』



遥母『雅君は・・・あなたを置いていったのよ?』



遥『ママに何がわかるの!?』



遥母『遥・・・。』



遥『私は・・・もう後悔したくないだけ。』



遥母『なら・・・、なら約束して。あと1ヶ月以内に見るから無ければ・・・諦めなさい・・・。』



遥『・・・・わかったわ・・。』



そう言ってから遥の行動はエスカレートしていった。



ただ約束だけに・・・文句は言えない。



その時時計を見る。



ふと自分の見たいテレビがやっていることに気付く。



テレビを付ける。



旅好きだった私が好きな取材番組。



時間にしてそろそろ1件目は終わってしまう頃だと思う。



その1件目は最近有名な旅館だった。



私も行ってみたいわねと思っていると信じられないものが移っていた。



雅哉「20歳、恋人募集中です!ニコッ。」



そこに移っていたのは笑顔の雅君だった。



どこからどう見ても本人が取材に応じている。



その時階段を下りてくる音がした。



私は慌ててテレビを消した。



遥「? 今何か焦ってた?」



遥母「そ、そんなことないわよ。」



遥「怪しいな・・・、ちょっとテレビ見ていい?」



遥母「ダ、ダメよ。」



遥「何で?ママ何か絶対隠しているでしょ。」



遥母「な、何にも隠してないわよ。」



遥「じゃぁテレビ見せてよ。」



その時遥がリモコンをひったくった。



そしてスイッチを押す。



点いたテレビには取材番組が放送されていた。

ちょっと超スピードすぎましたかな?w

次話最終話です!お楽しみに!


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