*第二話*「本性」
HARUです ごきげんよう!
指定校の奴らがUZEEEEって感じでがんばってます。
野球推薦3つほど来てたんですけどバカ大学ばっかりだったので一般受験してその大学で野球やりまする!
雅哉「はぁ・・・はぁ・・・・。」
辺りには8人組と健太が倒れている。
そう、俺はこの9人をなぎ倒した。
俺もびっくりしたが・・・いまだにケンカの技術が体に染み付いていた。
そして何より・・・・。
健太「う・・・。」
雅哉「何だ・・・まだ意識があったのかよ。」
俺はあの頃に戻っていた。
腐っていたあの頃の俺へと。
雅哉「まったくよぉ、俺に勝てるとでも思ったのかよ。」
健太「く・・・。」
健太に一歩ずつ近づく。
雅哉「なぁ!?」
健太「ひっ!?」
・・・ったく。興醒めだ。
雅哉「今楽にしてやるからよ、大人しくしとけ!」
健太「ぐぁっ!」
健太の胸倉を掴み腕を振り上げた。その時――――。
遥「・・・・・・まさ・・・や・・?」
その言葉に背中が凍る。
振り返れない。
遥「何・・・これ・・。何・・・してるの・・?」
雅哉「な、何って・・・・。」
まずい・・・状況からして俺が悪いように見えるのは一目瞭然。
と、とにかく説明を――――。
雅哉「こ、こいつが。」
その時俺は何が起きたのかわからなかった。
ただわかったのは教室中に響き渡った乾いた音。
少ししてから俺は自分の頬に手を当てる。
俺を叩いた遥は泣いていた。
そして倒れている皆のほうへ駆けつける。
遥「大丈夫!?健太?」
健太「・・・・ああ、何とか・・・。」
ちょ・・ちょっと待てよ・・・。
遥「皆も大丈夫?」
男子生徒達「く・・・、いてて・・・。」
遥「無理しないで!ほら、肩貸すから。」
男子生徒達「面目ねぇ・・・。」
お・・・俺は・・・いいのかよ・・。
俺だって頭に金属バット一発受けて血ぃ流してるだろ・・・。
遥は男子生徒を一人一人に肩を貸し、廊下に運んでいた。
雅哉「は、遥!」
俺が呼びかけると遥はこっちに怒りのこもった目を向けて睨んできた。
遥は目を逸らしその後健太達と教室を出て行った。
・・・俺一人を置いて。
あれから3日が経った。
俺は遥から少しばかり逃げていたがこのままではいけないと思った。
せめて遥に真実だけでも知ってもらいたい。
確かにあんなになるまでやってしまった俺に非はある。
だけど悪いのは俺だけじゃないだろ。
時刻は12時30分。
今は昼休み中だ。
用は教室、つまり遥しかない。
教室までの間、生徒達が俺のことを避ける。
・・・・もう噂は回ってんだな。
そりゃそうか、9人をボコボコにすれば狭い学園内くらいワケないよな。
でもそんなこと関係ない。
こいつらが俺のことをどう見ようと知ったことではない。
こんな学校・・・遥がいなければ通ってないんだからな。
その時教室につく。
遥は・・・・・、いた。いつものところにいる。
仲のいい女子生徒の1人と楽しそうに昼飯を食べている。
この前のことを考えると少し気まずいが・・・行くしかないよな。
というか行かなきゃ何しに来たんだよ。
俺は意を決して近寄り、話しかけた。
雅哉「遥。」
遥「! 雅哉・・・。」
俺の顔を見た瞬間遥は驚きの表情を見せた。
雅哉「この前の・・ことなんだけど・・・。」
遥「・・・そんなこと聞きたくない。」
雅哉「聞いてくれよ!」
遥「何も聞くことなんてないわよ!」
雅哉「いや、聞いてくれよ!あれは健太がしくんだ―――」
遥「何で人のせいにするのよ!あれは雅哉が一方的に殴りかかってきたってあの場にいた皆言ってたわよ!?」
な、何だと!?
雅哉「そ、それは違―――」
遥「ともかく私は聞く気なんてないから。」
雅哉「遥・・・。」
遥「話しかけないでよ!あんたなんか顔も見たくない!」
その時俺は人生で初めて胸が裂けるような思いを感じた。
そしてある言葉がフラッシュバックしてきた。
健太『そんな奴に好意を持たれて遥の奴も迷惑してるだろうな。』
・・・・ああ、そうだったのか。
最初から俺に付け入る場所なんてなかったのか。
それなのに俺一人で勘違いして勝手に舞い上がって・・・。
とんんだ・・・・バカ野郎だな・・・。
そして俺はそのまま教室を出、そのまま家に向かった。
今は何時だろうか。
俺は家についてからずっと何もせずにいた。
もう・・・何もかもが嫌になった。
明日から学校へ行く理由も無い。
今日はこのまま寝てしまおう。
そう思ったときだった。
ふいにチャイムが鳴った。
誰だよ・・・・。
無視しようかと思ったが何度も押してくるので出ることにした。
雅哉「どちらさんですか?」
ドアを開けながら聞く。
健太「よう。」
な・・何でお前が・・・。
雅哉「な、何だよ。」
健太「何だよとはごあいさつだな。せっかくお前の荷物を届けにきてやったのに。」
そういえば荷物を教室に置き忘れてきた気もした。
雅哉「・・・悪いな。」
健太「フフ、惨めだな。」
雅哉「な!?」
健太「まぁお前にはお似合いだよ。」
雅哉「お前!」
俺は殴りかかろうとした。
遥「健太!」
その声に俺の動きが止まる。
遥「健太、大丈夫!?」
健太「俺が不用意に近づいたのが悪かった・・・。謝らせてもらおうと思ったが・・。」
な!?嘘言うな!
雅哉「お・・お前・・。」
遥「雅哉!」
遥は俺に敵意のこもった目を向けてくる。
遥「・・・・二度と私達に近づかないで・・。」
決定的だった。
その言葉は市内最強の不良を負かすには充分すぎる言葉だった。
遥「健太、いこう。」
健太「ああ、じゃあな。雅哉。」
俺はただ二人の姿を見ることしかできなかった。
・・・・目から涙が出ていることに気付くことも無く・・・・。
本能のままだった。
あの日から俺は学校には行かなくなった。
行く意味が無いからだ。
俺は今駅前にいる。
中3の時にすでに一回シメてた場所だ。
あの日から4日が経ち早くも3つのグループを潰した。
うちの市は不良が盛んだからな・・・治安悪が悪いのも無理ない。
俺はケンカに勝てるか多少不安だった。
だがその不安はすぐになくなった。
あの日にすでに俺は目覚めていた。
体が勝手に動く。一発一発に体が喜びを感じた。
体はとどまる事を知らなかった。
それこそ麻薬中毒者に薬を与えるように。
そこで俺は確信した。
これが本当の俺なのだと―――。
1週間が経った。
今は夜の11時前の駅前だ。
あれから俺は狂ったぐらいケンカ三昧。
いつの間にか仲間もいた。
女も多く寄ってきた。
今の俺に理性は無いはずだった。
けど女だけは拒んだ。
まだ・・・・心のどこかで思っていた。
いつか・・・また・・・・・。
ダメだと思っても忘れることなんてできなかった。
そして気を紛らわすためにまたケンカ。
その繰り返しだ。
それは抜け出せない長いトンネル。
だがそれでいい・・・。
これが俺なんだからな・・・。
短めですがその分更新が早いと思われます!
というかノートに書いたものをメモ帳に移すだけですしね><
多少の改良はしてますがw