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第8話 出そうな右手

「よう、水上」

 俺は水上の肩を軽くぽんと叩いた。その瞬間、水上はくるりとこちらを向き、ニコリと微笑んだ。

「網代!おはよう」

 クソ、可愛いな。正直、裏で歩くスピーカーだの呼ばれているなんとか朱里さんより全然可愛い。

「お、おぉおはよう」

 何キョドってんだ俺。一瞬、中学時代のコミュ障網代さんに戻るところだった。

 あの頃は先生に話しかけられただけでも言葉を発せられなかったからな。今思えばほんとキモイまじキモいうん。

 …なんか自分で言って悲しくなる。

「ちょっと網代!どうしたの?なんで泣いてるの?そ、そう言えば、今日は珍しく会長が休みだね!」

 水上が微笑みながらそう言う。まさか無意識のうちに泣いていたとわ。自虐ネタってこんなにつらいのか…

 俺は涙を拭って水上との会話を続けた。

「体調不良だってな。会長もやっぱり人間何だな」

 俺がそう言うと、水上は笑いながら

「会長のことロボットかなにかだと思ってたの?」

 といった。まぁでも、実際あの人は色々と人間離れしているからな。俺がそう思うのも仕方ない。テストでは毎回のように2位と大差をつけての学年1位。この前の中間テストなんて全教科満点とか言うラブコメよりファンタジーな人だ。

 …下から数えて10番目の俺は少し会長を見習わなきゃな…

 その時、教室前方のドアから水上を呼ぶ声がした。

「おーい水上、ちょっとこっち来てくれ」

 チッ!誰だよ!俺と水上のハッピーで青春してそうな時間を邪魔するやつは…

声がした方向を見ると、そこには水上が入っているバスケ部のやつがいた。

「わかったー!今行く!じゃあね網代!」

 クソ!今すぐにでもあのバスケ部の連中をぶん殴りたい。

 俺は今にも飛び出そうな右手を抑え、自分の席へと戻った。

 席へと戻ると、中村が話しかけてきた。

「どうしたの?水上さんに捨てられたの?」

「んなわけ無いだろ。捨てられたとしても焼却場から死ぬ気で這い上がってくるわ」

 そう言うと、中村は呆れたようにこちらを向いて口を開いた。

「あなたは呪いの人形か何かなの?」

 あぁそうだ俺は呪いの人形だ。何なら呪いどころじゃないけどな。

俺はくるりと前を向き、鞄の中から荷物を取り出した。



こんにちは。最近投稿できなくて申し訳ないです…

これでも学生の身ですので定期テストなるものがありまして勉学に勤しんでいたんですよね。

まぁ言い訳はここまでにして、今後も出来るだけ1日1話投稿を続けていくので「恋愛適正ゼロの俺に、世界は手加減しない」をよろしくお願いします!

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