第10話 方向音痴にも程がある
えーまえがきです。
1日1話投稿とか言ったのに速攻で破って申し訳ないです…
今後はしっかり書くのでご容赦ください。
「あんまーい!」
座った瞬間にソフトクリームをペロッと朱里が舐め、そう言った。 俺と会長はバニラを買った。水上と朱里は抹茶を買ったらしい。 「そう言えば網代は意地でもバニラって言ってたけどなんでなの?」
水上が俺に向かってそう言った。…やめろよ、その上目遣い。惚れるぞ。俺は顔が女の子だったら生物学 的性別は別にいいかなと最近思い始めてきたのだ。…さすがに冗談だから信じるなよ?
「宗教上の理由でバニラしか食えないの」
「何その宗教!?」
朱里が横から大声でそう言ってくる。こいつがツッコミに回るなんて珍しいな。
「ただ好きなだけだ」
俺はそう訂正した。そう、ただ…まぁいいか。
ソフトクリームを食べ終わった俺達は予定より30分送れで目的地へと向かった。
あれから数時間、俺達は予定ルートの半分ぐらいを回り終えていた。恐ろしく順調でそろそろなにか起きるのではないかと思っていたとき、事件は起きた。
「あれ!?斎藤さんは?」
水上の一声で俺と会長は朱里がいるはずの1番後ろを見る。だがそこにはさっきまでルンルンで歩いていたはずの朱里が居なかった。
「困りましたね…とりあえず探しに行きましょう!ここは効率を考えて3人別々に別れましょう」
会長の一声で俺らはバラバラに別れることになった。…はぁ水上と一緒にいたかったのにな、
「朱里ー!いるかー?」
別れてから1時間後、俺は少しずつ北上しながら朱里を探していた。その時だ、俺は人混みの奥に見慣れた顔を発見した。人混みをかき分け、そいつの手首をつかんだ。
「やっと見つけたよ、今までどこにいたんだ?」
朱里は一瞬驚いて俺の手を振りほどこうとしが、話しかけると俺だということが分かり、安心したような顔をした。
「良かった…網代!」
そういいながら朱里は俺に抱きついてきた。やめろよ惚れるぞ。こういう男女の触れ合いはもう少し時間と過程を積んでもっとゆっくりとだな…
「とりあえず離れろ!」
俺は朱里を引っ剥がし、会長と水上に朱里を見つけたことをメールで報告した。
「ていうかなんでお前こんなところにいるんだ?」
俺がそう聞くと朱里は、「だって集合場所こっちの方でしょ?」といった。
「集合場所は真逆だぞ?」
俺がそういうと朱里はポカンといった顔をした。俺はマップアプリを起動し、朱里に現在地を見せたところ、間違っているのにようやく気付いたらしい。こいつの方向音痴は昔から変わんねぇな。
「よし、じゃあそろそろ集合時間だし集合場所に向かうか」
俺は朱里にそういい、来た道を引き返し始めた。
どうも!あとがきです!
今回で10話!ここまで続けられたのも皆様のおかげです!
今後も頑張って行きますので「恋愛適正ゼロの俺に世界は手加減しない」をよろしくお願いします!




