SOS
ブクマ、いいね、評価ありがとうございます。
俺は今、Sクラスの教室…ではなくザーベストの王城にいる。
先生達に会うため、教室に向かったのだが先生とクロムが黒づくめの人たちと話していて俺に気づいた先生達が一斉に俺に襲いかかり目が覚めたら王城の応接間に寝かされていた。
勿論誰かに口頭で説明されたわけではなくサータに教えてもらった。
サータは俺とは別意識で動いているため俺が気絶していようが問題ないのだ。
で、なんで俺は此処に拉致されたんだよ!
というかミミック装備や俺の量子攻撃無効はどうした!
『流石におかしいです。いくらマスターがぬけているところがあるとはいえ無自覚で耐性の効果を消すことができるはずありません。そうなるとマスターに危害を加えられるのはゴットスキルや創世級の武器だけなのですが…。』
扉が開かれクロムと先生と白髪で豪華な衣装を纏った老人とその側近と思われる騎士達が入ってくる。
「お待たせしましたね。」
「別にそれはいいんですけどなんで僕は拉致られたんですか?」
「それは陛下から。」
「私がザーベストの国王、シューラ・ザーベストだ。」
「あ、はい。カインです、よろしくお願いします。で、なんで僕は拉致られたんですか?」
「陛下を前に不敬な!」
シューラの後ろに控えていた騎士のうち1人が叫ぶ。
「うるさいですよ。急に拉致られてイライラしてるんですから。」
何があったか心配で学園に行ったのに拉致されたらイラつくのは当たり前だ。
「我等近衛騎士団と事を構えようというのか!!覚悟せい!」
先程叫んだ男とは別の男が叫びつつ剣を抜き俺の肩を斬り落とそうとする。
「何!?」
「これぐらいの攻撃なら1ダメージも入りませんよ?」
よし、耐性に不備があったわけではなさそうだな。
一応のことも考えて挑発をして剣を抜かせたのだ。
…本当だよ?
ついでに近衛の実力を知りたかった。
鑑定してみたらステータスはオール50万ぐらいだ。
スキルの質からもクロムの方が強い。
「鎮まれ。」
シューラが手を上げ騎士達を落ち着かせる。
「怪我はないか?」
「えぇ。これくらい何ともありませんよ。私も少し挑発してしまいすみませんでした。ですが本音で言えばクロムの方が全然強いですね。」
「そう?ありがと。」
空気だったけどクロムもいるんだった。
「そうだ、今日はその事についてだ。」
強さ…ステータス……パワーレベリングの件かな?
「クロムのステータスですか?」
「あぁ、そうだ。たった2周間程で近衛騎士並みに育つのは異常だ。クロムから聴けば学園の友達にレベル上げを手伝ってもらったというのでな。どれ程の実力か気になり近衛騎士と手合わせ願ったのだよ。」
「ということは今のは茶番だと?」
「いや、今のは違う。学園に黒い服を着た者達がいただろう?あれば近衛騎士だ。なんと結果は楽勝に勝てたという。クロムや近衛の実力でも敵わないと聴いていたのに圧勝だぞ?おかしいだろ。」
……。
「近衛の誰かでゴットスキルや固有スキルを持ってますか?」
「固有スキル持ちなら1人るぞ。ユニークなら多少はいるがゴットスキルとなると国でも転移者のミオとシンヤ、ギードくらいじゃないか?」
固有スキルなら俺を倒せる可能性はあるが…。
「今から言うことは他の人に話さないでもらえますか?」
「…勿論だ。近衛やクロム、ドームスはどうする?」
「出来ればいない方が。」
「分かった。部屋を移そう。」
◇◇◇
隣の部屋にて
「さて、話とは何かね。」
「僕、転生者なんですよ。」
「…。」
「ミオさんとシンヤさんと同じ世界で死んでそれで目が覚めたらこの世界でした。」
ついで…と言うのもあれだがゴットスキルにも関係してくるし国のお偉いさんにも伝えておいた方がいいと思った。
「その時に強力なスキルを手に入れたのか?」
「強力…ではありましたけど普通とは違う転生っぽいので特別な感じで手に入れましたね。」
「それを他に知っている人はいるか?」
「幼馴染であり同じクラスのミレアですね。後は俺の友達のミーアです。」
「そうか。…国に使える気はあるか?」
「それは脅しですか?」
「いいや、違う。クロムの友達であり国宝に匹敵する価値のある君に危害を加える気は無い。ただ、それを知る者が少ないならちょっとした手伝いをしようと思ってな。」
「具体的には?」
「私…いや、国から払うものは3つだ。」
「ほう?」
「1、情報の完全隠蔽。2、資金や物資の免除。3、王族に匹敵する権限を与える。」
「別に転生者という事を隠蔽したいわけではないんですが…まぁいいです。僕に求めるのは何ですか?」
「これも3つだ。1、情報の漏洩禁止。2、国の危機的状況での助力。3、友好関係の構築だ。」
「1と2は分かりますが3の目的は?」
「君…カインは領地を持ってると聞いていてね。貿易などをしたいと思っただけさ。」
「僕は構いませんけどそれっていいんですか?」
「何がだね?」
「僕の領地…他国の名も無き貴族と取引するんですよ?周辺国からの批判は…?」
「ははは、大丈夫だとも。もうすぐ新国家として建国出来るように裏で手を回しているさ。」
……。
「交渉成立ですね。公にしないという事ですし連絡はどうします?クロムと関わりがあるからといつて何回も王城に出入りは出来ませんし。」
「そうだな。これを持っておいてくれ。」
木箱を渡される。
事象解析。
うっわぁ、すごい複雑な魔法が刻印されてるや。
箱を開けると白い直方体…そう、スマホがあった。
「これってスマホじゃありませんか?」
「昔に転移してきた異世界人の持ち物を改良した物だ。国宝で2つしかなく私とカインしか持っていないぞ。使い方は分かるな?」
量産するか。
「はい、前世でたくさん使ってましたので。」
「では、用事があるときはこれで連絡する。」
話はそれで終わり応接間へと戻り先生とクロムと合流して学園のSクラスへと戻った。
◇◇◇
ミーアはまだ入学はしてないので海底城にいるがそれ以外の全員が久々に集合してる。
「では、カイン君に事情を説明しましょう。」
…要約するとこういう事だった。
1、ソレード先生が白虎からSOSを受けた。
2、野外実習ということで先生+Sクラス(カインを除く)で神山の攻略をした。
3、神山には魔物が溢れ返り魔物大暴走が起こっていた。
4、周辺の町の人や白虎がピンチ。
5、助けを呼ぶため戻ってきた。
で、ミオさんとシンヤさんがいなくて困ってたところに俺が来たらしい。
ミオさんとシンヤさんって時間的に俺が呼び出してた時じゃね?
うん、俺のせいだね。
魔物大暴走は関係ないけど。
「で、俺かミーアについて来て欲しいと。」
「はい。」
「あ、じゃあ先生。ちょっとこっちに。」
「?」
教室の隅っこに呼び小声で話す。
「俺って実は勇者的なことしてるんですよ」
思念支配で思念を送る。
思考加速くらいしか使ってこなかったが元は思念を送るスキルなのだ。
だから念話は勿論、思い浮かべてることも伝えられる。
なのでカオスの性能とかは誤魔化して勇者になった成り行きを送った。
「なるほどなるほど。ということは勇者として参加したいと?」
「そういうことです。」
え?
何故かって?
ミミックを着たくないからだ。
性能的に着るしか無かったがミミックに勝るものがあるならこんなの着たくない。
普通そうだろ?
目の模様のある血染めの服を着たいやついるわけない。
という簡潔な理由だ。
おまけな理由でカオスの練習をしたい。
「カイン君は用事があってこれないんですね?」
「はい、だけど仲のいい人に代わりに行ってもらえると思うんでその人でもいいですか?」
「ふむふむそういうことならいいでしょう。待ち合わせは翌日に、場所は神山の1番近くの町、ホワイトタウンでいいですか?」
「それでお願いします。じゃ、みんな。しーゆー!」
次は明後日です。




