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殺奪  作者: 夏野
奈落世界編
202/313

VS遊戯神

雑談10/16

毎回戦う羽目になるカインはやはり不幸体質。


感謝10/14

誤字がありすぎて恥ずかしいです。誤字報告してくださった方、本当に本当にありがとうございます。温かい感想も多く、とても励みになります。


報告10/14

もうすぐ受験までの分書き溜めが終わるので、終わり次第改稿に本腰を入れていきます。


お知らせ10/15

「登場人物まとめ」のイラストを更新しました。最近有名の、aiにて作成したイラストにしました。全員のイラストは描き終わってないですが、興味がある方は是非とも読み直してください。(本文は特に変更してないです)

また、2月頃に登場人物まとめの二本目を投稿予定です。その際に、テネスやロイナのイラストも出す予定です。もうイラストはそこそこ用意できてるので、まとめじゃなくても出すかもしれませんが。

目を開けると、歴史の教科書で見たような縄文時代や弥生時代の祭りの風景だった。


しかし、人も生き物も何もいない。


ただ、祭りの道具があるだけだ。


やっぱり日本の神だったか。


『日本で、天鈿女命(アマノウズメ)は芸能…つまり、遊びの神です。』


「お前、日本の転生者でしょ?この光景、なにか知ってる?」


「昔の祭りだろ?」


「昔、ね。人は寿命があるから仕方ないか。あたしからしたら数分前くらいの感覚なんとけど。で、祭りっていうのは正解だよ。あたしを祀るための祭りさ。ここがあたしの神域だよ。」


『神域って?』


『各々の持つ小さな世界のことで、その空間内では圧倒的な力を得れます。また、神域は独創世界の正式名称のようなものです。』


「で、その神界で俺を虐めるのか?」


「そんなことしないよ。ちゃんと戦うよ。あたしは自分の世界を守りたい、君は死にたくない。対等な決闘だ。ほら、〈契約(アンタント)〉。」


俺も魔力を送り契約を承諾する。


「じゃあ、戦おっか。」


祭りの道具が消え、ただの平地に変わる。


「〈影踏み(ドシャ・ミルム)〉。」


遊戯神が俺の影を踏む。


クソ…体が動かない。


そういう魔法か。


〈光魔法〉を使おうにも魔力が操れない。


「〈鬼ごっこ(キガ・チャルア)〉。」


遊戯神の腕が俺の魂を貫く。


HPがどんどん減少していく。


「〈影遊び(ドシャ・ズノメ)〉。」


遊戯神が手で狼を作る。


すると、遊戯神の影から黒い狼が飛び出し俺に噛みつく。


その時、狼の影が俺の影に重なった。


その瞬間のみ、魔力が使えるように戻った。


遊戯神が踏んでいる影が替ったからか。


「〈閃光(フラッシュ)〉。」


影を消し後ろに避ける。


すると、狼も消えた。


狼も影で作られた偽物ってことか。


完全回復(オールヒール)〉で傷を治す。


しかし、HPは戻らない。


魂に傷を負ったからか。


魂の傷は回復しにくい。


「次は、お前が鬼だよ。〈隠れんぼ(ギガ・カハノ)〉。」


遊戯神の姿が消える。


魔力も何も感知できない。


くそ…。


『この一瞬では、魔法の解析は不可能です。』


だよなー。


あ。


「〈冥界ノ手(アノヨヘノイザナイ)〉。」


不可視の手で辺りを(まさぐ)る。


だだっ広い草原なのに見えない何かがある。


そう、遊戯神だ。


俺は不可視の手でそれを掴み上げる。


「〈存在迷彩(リゼンブル)〉。」


遊戯神に色を付ける。


この魔法は姿を見えなくするだけではない。


「はは、見つかっちゃった。でも、甘かったね。〈鬼交代無効(バリアー)〉。」


遊戯神の周りに不可視の壁が生まれる。


それが、〈冥界ノ手(アノヨヘノイザナイ)〉の手を拒む。


「まだまだ遊ぼ。〈花一匁(コゼア・チャルア)〉!」


突如、俺の周りに不可視の手が現れる。


チッ…。


「〈詛焔呪焱讐黝熾カースド・ブレイズ・ベンジェンス〉!」


白い炎を遊戯神に向けて放つ。


「何?そのチンケな火は。」


それを、【滅殺の邪眼】で睨む。


すると、一気に(くろ)に変わりぼうぼうと燃える。


「え?」


その炎は瞬く間に遊戯神を呑み込んだ。


それと同時に、俺を襲っていた不可視の手が消える。


俺は【冥界騎士】の権能の一つ、【未来視】で未来を視る。


「〈言葉遊び(セニラミ)〉。」


【未来視】に、遊戯神が溶け、死ぬ未来が視えた。


なんだ、呆気ないな。


『マスター、それは偽の未来です。』


え?


俺の目の前で、炎に呑まれた遊戯神がニヤリとほくそ笑む。


未来を変えた?


俺は、【限界超越】でステータスを底上げする。


ミミックを取り出し、〈瞬殺之剣(のつるぎ)〉を発動させる。


一瞬の間にミミックが遊戯神を横に斬り、俺は遊戯神の背後にワープする。


「かはっ………」


未来を変えたならそれを変えればいい。


「甘、い…ね。……〈福笑い(オフカス)〉。」


炎に呑まれている遊戯神が手を伸ばし、俺の肩を触る。


すると、ガクンとHPが減少する。


『魂を作り変えられています。直ぐに、離れてください。』


無茶振り。


「〈冥界ノ手(アノヨヘノイザナイ)〉。」


不可視の手が遊戯神を地面に叩きつける。


「この魔法の危険性に気づいたんだ。やるじゃん。〈だるまさんが転んだ(レミメダ)〉。」


遊戯神は、俺に背を向けてそう言い放つ。


「だ、る、ま、さーんーが…転んだっ!」


そう数えるように言い、俺を振り返って見る。


俺の体が何かに縛られるように動かなくなる。


だるまさんが転んだってことか。


「〈影踏み(ドシャ・ミルム)〉。」


遊戯神が、俺に一歩歩み寄る。


遊戯神が俺の影を踏む。


すると、俺への拘束力が増加する。


「〈影遊び(ドシャ・ズノメ)〉。」


遊戯神が手で鹿を作る。


それと同時に、遊戯神の影から一頭の鹿が現れる。


「ピィーーーーー!!」


角がある鹿…雄の鹿が俺に頭突きを食らわせる。


が、俺の体は拘束され動かない。


鹿は俺に幾度も頭突きを繰り返す。


痛くはないがうざい。


俺の耐性でもちろんダメージも無い。


「まぁ、こんな攻撃効かないよね。〈叩いてかぶって(ブデノ・ケンコプ)〉。」


「じゃーんけんぽん。」


遊戯神はグーを出す。


俺は突然のことで何も出していない。


「あー!出してないから負け!」


俺のHPがきっちり1割減る。


は?


やばい、残り13,428,970,215/34,536,798,471だ。


あれを何回も食らったらやばい。


だが、動けないことに変わりはない。


『マスター、〈影踏み(ドシャ・ミルム)〉の解析が終了しました。この魔法は対象の影を通して対象を拘束する魔法です。』


『対処方法は?』


『影を消します。』


『魔力もスキルも奥義も使えないんだけど。』


『頑張ってください。』


『おいっ!』


「もう一回いくよー。〈叩いてかぶって(ブデノ・ケンコプ)〉。最初はグー。じゃんけんぽんっ。」


俺はチョキと念じる。


遊戯神はパー。


「ぐはっ……。」


遊戯神が血を吐いて倒れる。


それと同時に、俺の影から足を離した。


「〈影踏み(ドシャ・ミルム)〉。」


俺は一歩踏み出し遊戯神の影を踏みつける。


「くっ……」


「〈呪自壊詛自滅讐自爆マリデ・セマフ・デスメジュノ〉。」


遊戯神に黒の靄が纏わり付き、遊戯神の魔力を自壊させていく。


「〈圧縮震霆閃電霹靂界雷バースト・ササ・エクサ・トネール〉。」


無数の雷が遊戯神を焼く。


しかし、決め手にかける。


どれも強力だが致命傷を負わせる必殺にはならない。


『マスター。こんな魔法を創ってみました。』


…は、やば。


俺やワニ吉でも即死じゃね?


……よし、やるか。


「〈燃熾焼壊黝讐焔焱霹靂ブレイズ・エクサ・セマフ・ベンメジェル〉ッ!!」


宙に黒の強い山吹色の魔法陣から雷のようなものが現れ、それがカインの手に集まる。


カインの手の中で無数の(くろ)い雷が一つに束ねられていく。


正確には雷を模った炎だ。


一つに束ねられた雷…もとい炎は一つの靄と化した。


詳しく言うなら雷の形を靄の炎が作っているのだ。


『マスター。それを普通に放ったら世界が壊れるので相手の魂に直接放ってください。』


『了解。』


この魔法は万物万象を焼く〈震霆閃電霹靂界雷ササ・エクサ・トネール〉、無限に威力を増加させられる〈詛焔呪焱讐黝熾カースド・ブレイズ・ベンジェンス〉、〈詛焔呪焱讐黝熾カースド・ブレイズ・ベンジェンス〉を強化し、相手を自壊させる〈呪自壊詛自滅讐自爆マリデ・セマフ・デスメジュノ〉の3つの効果を合わせた魔法だ。


消費魔力は尋常ではなく必殺技に相応しい。


「…めろ、……やめろっ!そんなことをしたら遊戯の概念が消える!そうしたらこの世界軸から遊戯が消えるんだぞ!?それに、あたしはこの世界の守護神だ!!この奈落世界も滅びる!」


そういえば神はゴットスキルを持っている。


ゴットスキルは概念を操る。


そのゴットスキルが消えれば概念も消える、か。


「なら心配ない。俺のスキルは相手のスキルを奪う。それが神だろうが。」


「そんなスキルありえないっ!持っている可能性があるのは強欲を司るマモンだけだ!他は存在…しな……っ!?ミミックか!!」


「いいや、違う。ミミックもたしかにそうだが。俺は【殺奪】の天罪を持っている。」


「な…。神人とはいえ所詮上位世界の人間が!?だけど君は…人じゃゴットスキルを完全に操りきれない!そうしたら遊戯は消える!!!」


人…いや、神か。


神も人も死は怖いのか。


まぁ俺に勝てると思ってたんだろうけど、遊戯の力はサータと相性が悪かったな。


遊戯の魔法は言うならばマジックだ。


マジックはタネが明かされたらつまらない。


これもそうだ。


俺はミミックを仕舞い〈絶無界(ローリティー)〉を〈羅纏(ポルテ)〉する。


「やめろ…やめろ……!いやだ、滅びたくないっ!!」


俺は右手で遊戯神の胸を貫く。


そして、そのまま魂に手を突っ込む。


「死ね。」


「嫌だっ!!!!」


「〈燃熾焼壊黝讐焔焱霹靂ブレイズ・エクサ・セマフ・ベンメジェル〉。」


靄の炎が…雷が、遊戯神の魂の中で荒れ狂う。


それは、魂を焼き、燃やし、自壊させる。


その時に生まれた滅びの力を自らの糧とし、雷は無限に増加していく。


「があぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」


燃熾焼壊黝讐焔焱霹靂ブレイズ・エクサ・セマフ・ベンメジェル〉の力で遊戯神の拘束力が下がった。


俺は反対の足で〈影踏み(ドシャ・ミルム)〉を使い遊戯神の影を踏む。


続けて、【固定の魔眼】で睨みつける。


「さっさと滅びろ。」


さらに、【滅殺の邪眼】で遊戯神を滅ぼしていく。


「やだ…やだ..やだ.やだやだやだやだやだやだやだやだ!!!!!!!!!死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない………」


人は簡単に壊れるんだな。


俺は左手でミミックを構える。


「お前の力は有効活用させてもらうぞ。〈斬滅之剣(ざんめつのつるぎ)〉。」


俺は右手を引き抜くと同時にミミックを魂に突き刺した。

次は明々後日(3日後)です。

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