世界の終わりと復讐を誓った日
ふとした時、あの日々の記憶を思い出してしまう…………。嗚咽が漏れそうになる。でも止まることはできない。なぜならあの日から俺は「奴ら」への復讐を誓ったんだから!
一瞬だった。凄惨だった。絶望的だった。
その光景は…………10歳にも満たないその少年の瞳に映った世界は、あまりに惨たらしすぎたかもしれない。
溢れでる恐怖の叫びと嗚咽………。聞こえてくるのは苦痛の叫びと絶望の音色…………。
国からの配給は行き渡っていないため、自衛隊もほとんど機能していないのだろう。
栄養失調で倒れている者や何か悪い物でも食べたのだろうか?肌の色が変色している人間までいる。
死体を処理する労力も物資も無く山ずみにされた死体にはウジ虫が湧いていた。
おおよそ避難所と呼べる場所すらも、もう残っておらず、大勢の人々が身を寄せあって路上で雨風を凌いでいる。
「あぁ……神様!」
なんてどこからか祈りを捧げる声も聞こえてきたが、それで状況が変わる世界ではない。むしろこれは神から人類への制裁ではなかろうか?
こんな破滅に満ちた世界ががつい数週間前まで日本だったとは誰も思うまい。まさに地獄さながらの光景が広がっていて、これが世界の終わりと理解するのは容易かった。
「ギャオオォォォォォォォォ!........」
突如響き渡る怒声にも似た咆哮。
「能天使か!」
鳥にも獣にも似て似つかないどこか神々しささえある「奴」の姿は天使にも悪魔にも見えた。逃げまどう人々の姿は実に滑稽で、子供や老人を踏みつけてもお構い無しに進んでいく。
どうせこの国の7割は奴ら「天使」に支配されているのに…………。ふと、我に返る。
(まずい!俺も逃げなきゃ!………………)
「キャアァァァァァッ!」
「助け……て…………」
一足遅かったようだ。もうそこまで悲鳴が聞こえてきてる。
「父さん……母さん…………ごめん……」
その時だった。ビュンッ!と鳴る音と共に一閃の剣が天使を肉片にしていた。
「ギャァ………ァァァ…………」
目の前には飛び散った天使の肉片と白髪の男が立っていた…………
「契約者……か…………」
「君、いい瞳をしてるね。僕たちと戦うつもりはないかい?」
1ヶ月間、人類は世界には突如現れた侵略者たちによって激的に衰退し、各国は壁の中に閉じこもった。
2030年 人類は敗北したのである。
小説初めて書きます。文章おかしかったらごめんなさい。許してください(´;ω;`)
多少グロテスクな表現が使われています。ご了承ください。