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緑なる星にて第4回■度重なるROWロボットの攻撃に疲れたクリアキンは、イアラへの疑惑が浮かび上がり、彼女の手を放してしまう。

緑なる星にて第4回

(1978年)「もり」発表作品

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/


けれどもロウ人の戦闘ロポプトが度重って襲来してくる.

。今度は前のクリアキンではなかった。

サイボーグの強力な戦闘能力を持つクリアキンだった。


 うまくロウ人の戦闘ロボットをまいたつもりだったが。すぐ新手のロボットがやってきた


■クリアキンは思いおこす。イアラの最期を。


 谷間だった。執拗なROWロボットの襲来にクリアキンは疲れていた。また疑問が生じていた。


「なぜ、奴らは容易に。こんなにも容易に我々クリアキンとイアラをみつけだすのだろうか」

答えはでない。


 「もしかしてイアラが。いやいやそんなはずはない」

クリアキンはかたわらのイアラを観察した。イアラもやはり疲労していた。


その時、クリアキンの眼が何かを感知した。目の前の道だ。何かが地中にある。


 地面が割れ。巨大な戦闘ロボットが出現した。一瞬早く異常に気がついたクリアキンは体をふせ

ていた。ロボットのレザーガソはクリアキンの今までいたところの土を大量に消滅させた。


 とびおきたクリアキンは右横の山壁にジャンプし、さらに反動を利用して、戦闘ロボットに体あ

たりした。サイボーグ手術を受けた右手で、口ボットのレーザーガンをロボットの足にむかって`

おりまげた。

足を消され、断崖の端に胴体をいきかいよくおとしたロボットは最後のクリアキンの

一押しで谷間へ落ちていった。


 クリアキンはイアラがいなくなっているのに気がついた。

イアラはロボットの光線をさけ、足をすぺらせ体を谷へのりだして道のへりを必死でつかんで

いた。左手には何かを持っていた。


 クリアキンは走りより.イアラの右手をにぎりしめた。


疑惑がクリアキンの腕の力を弱らせた。この彼女は本当にロウ人のスパイではないのだろうか。不安がクリアキンの心を占める。

もし自分の手を離したら。とクリアキンは思う。

もう2度とロウのロボットの追撃を受けることはないのでは。


クリアキンはこの瞬間、イアラが総て「この不幸な事態の起因ではないか」と考え始めていた。


 指が知らないうちに一本ずつ離れ始めていた。

イアラは小さな声をあげた。指が一本一本はずれていく。


クリアキンを見上げるイアラの眼には不信があふれる。 

「クリアキン、どうして」

イアラはクリアキンの名を呼ぶ。



クリアキンはその時、記憶をよみがえらせる。


仲間が続々と殺され。コンミューンやシェルターは焼かれ。限りないROWのロボットに追撃された。睡眠をさえ充分にとることのできなかったクリアキンは意識をうしなっているようでもあった。


最後の指がはなれた時、イアラは驚き叫んだ。


「クリアキン!」

 その声は周りの山々にこだました、


 


緑なる星にて第4回

(1978年)「もり」発表作品

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/


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