8
テルがダンジョンに入る少し前
「あ~やっぱりちょっとホームシックになってるね~。」
ある程度そーいう感情は調節したんだけどなぁ。
この世界の神であるアイネはそうぼやいていた。
「ん~どーしよっかなー。君にニートになられたら困るんだよね~。」
「あの子を使うしかないかな~。」
できれば使いたくなかった案ではあるが仕方ないだろう。
「あ~またお金が無くなる~。」
そうぼやきながら地球に足を運ぶ
………
一方地球では
テルくんが今日は学校に来なかった。テルくんの親からは南ちゃんの家にいたんじゃないの?といわれたが残念ながら最近はずっと来ていない。不安に駆られてGPSアプリを開いて確認する
「あれ?テルくんにつけたGPSの反応がおかしい!?」
なにこれ?
見てみるとGPSは地球のどこも指していない。
何もない部分を指している。だが何故かエラーではないようだ。
「どこ?どこにいるの?」
テルくんはとてもかわいい。高校生ではあるが私と同じで中学一年生位の見た目である。なので親にGPSをつけられている。…私がテルくんにつけているのは内緒だが。
「とにかく探さなきゃ!」
私は何の手がかりもないのに家を飛び出した。
そうすると、目の前には見たこともない景色が広がっていた。
「ここは?ってあれ!?家が無くなってる?」
後ろを振り向くとそこにあったはずの家は無くなり、見渡す限りの草原が広がっていた。
「なんかすごく不思議な場所…でもいったいここは?」
不思議がっていると、いつのまにか目の前にはかわいい少女が立っていた。
「突然だけど君も私が買わせて貰ったよ。」
突然の人身売買発言に思考が止まる
「え?」
「君は魔王になった。いや、私が魔王にしたテルくんと一緒に自称魔王をぶっとばしてもらいます!」
「え?今テルくんっていったよね?ねぇ?どこにいるの?ねぇ?」
(あっ、この子やべぇ奴だ早めに話切り上げないと)
「と言うわけでちょっとどけ意識を失ってもらうね。起きたら多分近くにテルくんいるから。」
「ちょっ…」
最後まで言葉を紡ぐ事はできずに私は意識を失ったが、最後に、「大丈夫だ、この子を送ればちょっと一年くらい我慢すればお腹いっぱい食べれるんだ。」
と呟いているのが聞こえた。
何の話をしていたんだろう?