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名前を考えはじめてから10分が経過
「何がいいかな…うーんせっかくだし僕の名前から月系統の名前つけるのもいいかもしれないなぁ。」
20分経過
「やっぱりロリははずさないとダメか…」
30分経過
「ますたぁーそろそろふてくされますよ~。」
「ごめん…」
「さすがにちょっと遅いです。」
「うん、ごめんね。組み合わせるのは諦めて普通につけよう。」
どうやら僕に名前をつける才能は無かったようだ。
そして40分が経過
「決めたよ。今日から君の名前はルナアイ。」
「ルナアイ…ですか。なんだか少しダサい気がしますがわかりました。」
(ダサいとは言ってるけど顔が緩んでるんだよなぁ)
「とりあえずこれからはアイって呼ぶね。」
「わかりました。マスター。」
とりあえず今僕にしょうもない目標ができた。
それは次また名前をつけることがあったら絶対にダサいとか言われないようにすることだ。
「…なんかまた変なこと考えてませんか?マスター。」
「気のせいだよ。まぁそろそろ外に出ようか。」
二人は再び外へと歩き始める。もっとも片方は肩に乗って足をぶらぶらさせて楽しんでいるのだが。
「次来たときにはここを一緒に攻略しようね。アイ。」
「はいマスター。もちろんです!」
二人は微笑みながら外へと出ていった。
一方その頃神界では
「あ、やっと眷族作ったみたいだね。ってダンジョンコアを眷族にしたんだ。あ~また魔法特化か~それじゃあこの子はあんまり魔法いらないかな?ちょっと修正しよっと。いや~神界が時間の進み遅くてよかったよ~これでこの子も魔法特化にしてたらひどいことになってたかも知れないし。」
それはそれでおもしろいかもなぁ。と思いニヤニヤしながら作業する。
「テルくんはどうするつもりなんだろうね。この子すごく嫉妬深いのにかわいい女の子を仲間にしちゃって。」
と言ったあと作業を止めて、
「さて、テルくん。君たちにチートは無い。魔王スキルは確かに強大だが、初期のステータスは同じようなスキルを持つ他の王二人に劣るし、他にも英雄と呼ばれるものたち。更に言えば自称魔王たちにも劣る。ただの聖王の民よりは確かに強いけどね。でも彼らは職業に就くことで強くなれるし、獣王の民は圧倒的な身体能力を持つ。魔王の民、まぁ今は魔の民というべきか。彼らは君よりは少し弱いが魔法特化だ。言ってみれば君はステータスの面ではそこまで特別じゃない。上の下あたりだ。アドバンテージは吸血鬼というこの世界になかった種族としての誰も知らない力のみ。こんな状態で君がどうやって唯一無二の魔王となるのかとても気になるよ。」
とこれまでとは違う、真面目な雰囲気でいい放つ。しかしすぐにもとのような雰囲気に戻り
「よし、録音かんりょーう。これをこの子にくっつけてーっと。よし。それじゃあ異世界にいってらっしゃーい。」
と言う。やはりこの神はどうも最後がしまらないのだった。