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しばらく時間が経ち、テルは目を覚ます。


「あ、治ってる。」


手をみると、どうやらの怪我は治っているようだった。


「結局あいつがボスだったのかな?」


『ボスではないようです。』


「うわっ!?って何でわかるの?」


『まだまだ遠くにコアの反応があります。』


「うわ~まだ続くの?正直もうキツイんだけど。」


さっきの狼ですらこんなにきつかったのにこれ以上とか無理だよ…


「おとなしく外でレベル上げてようかな。あ~またあの距離歩くのめんどくさいな~。」


呟きながらもと来た道を戻っていく。そのときふとひとつの事を思い出す。


「そういえば眷族化ってスキルあったね。どーやって使うんだろう?」


と考え鑑定する。


眷族化 効果 対象を自らの眷族にする。眷族となったものは肉体が変質し、使用者と同じ種族に変身することが可能となる。 使用方法 使用者が眷族にしたい相手に対して【眷族化】を宣言する。被使用者が同意していない場合は無効となる。 (自意識を持たないものには使用不可)


鑑定が終わるとテルは


「これまでになく詳しく書いてある…だと?」


と、どうでも良いことに対して驚いていた。


「ん?て言うかこれならコアも眷族にできるんじゃないかな?やってみる?」


『マスターが望むのであれば。』


一番それがこまるんだよなぁ…とテルは呟く


「まぁ、いいか【眷族化】」


宣言すると、手から魔力が抜けていく感覚。

眷族化に成功したのだろう。


「ん~?見た目変わってなくない?」


『…マスター。おそらく変身できますがここで変身すると右手に吸血鬼がめり込んでいる悲惨な状況になります。』


うん。よく考えればそうだよね… 少し悲しそうな表情をしながら右手からコアを取り出す。


「転生?してから三日くらいしか経ってないのにこのくらいの痛みだったらもうなれて来ている自分が悲しくなってきたよ…まぁ、とりあえず変身してみてよ。」


地面にコアを置いてそう話かけると、コアが突然煙を出し、見えなくなった。


「うわっ、ゲホッゲホッ。何で煙でてんの!?」


煙が晴れ、見えるようになるとそこには…ちっちゃい妖精みたいな女の子が立っていた。


「え?ちっちゃい。」


十センチ程の大きさで、全体的に色や形が吸血鬼っぽいが、おとぎ話に出てくるような妖精のようだった。顔は幼げではあるが、整っていて髪は黒で目の色は赤。そしてその服装は…メイド服だった。


「なに!?ロリメイドだと!?くっ…しかしロングスカートか、個人的にはミニスカを…」


つい本音がでてしまった。でもやっぱりアニメとかみたいにメイドはミニスカの方がいいよね。と考えていると、目の前でふわふわ浮かぶロリメイドが半目になり


「…いきなり何を言ってるんですか。マスターは変態ですか?」


「くそぅ、何故か発言に棘がある…さっきまではそんなことなかったのに…」


とテルが言うと、少しの間目を閉じたあとに、


「どうやら知能に関する機能が拡張されているようです。おそらく眷族となり、吸血鬼に変身できるようになった際にコアとしての最低限の知能から知的生命体としての知能まで引き上げられた可能性が高いです。」


「あ、はい。」


そんなこと一気に言われても…


「と、とりあえずよろしくね。ってそうだこんな見た目だし何か名前付けようか。考えるから待っててね。」


お願いだからそんな期待した目で見ないで。センスないから。勘弁して。


「ロリメイド、吸血鬼、ダンジョンコア。ここからどんな名前をつけろと?」


あ、小声でいったのに聞こえてるんだね。ごめん不機嫌にならないで。あ、でもほっぺ膨らませてるのかわいい。


「この世界の人の名前は日本風なのか海外風なのかどっちなんだろ?今更だけど。」


とりあえず海外風でいこうかな。と決め、名前を考えながらゆっくりとした時間が流れていった。



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