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プロローグ 告白
「琴葉、おまえが好きだ」
めっちゃ考えたけど、これ以上この気持ちをストレートに伝えられる言葉は思いつかない。
最近、恋愛的に好きだってわかった幼馴染の青野琴葉。
家の前で待ち伏せして、思い切って伝えた。
だけど…。
「え、ちょっと、何言ってるの?…蓮が、私のこと、好き?」
「そうだ。付き合ってほしい」
小さい時みたいに手をつないだり、一緒に出掛けたりしたい。
あと、それから…
「ごめん。私、蓮のことそういう風に考えたことなかった」
「え…?」
あの言葉は、ホントだっていうのかよ…
オレは、何も言わずに家に入っていく琴葉を、茫然と眺めることしかできなかった。