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セリの案内で森の奥へ奥へと進むお嬢一行。
ある程度まで進むと木々の大きさが尋常じゃない程
巨大になってゆき、
一本一本の木々が数百メートル単位で立ち並ぶ
幻想的な空間へと切り替わる。
なんだか自分たちが小人になってしまった。
そんな感覚に陥る場所だ。
そしてセリが一本の巨大な枯れ木を視認すると
お嬢の視線が定まるように手で示しこう言った。
「ようこそ!リサ様!ここが森の心臓部
『アルニーニ中核域』です。」
枯れ木の根元までつくとその大きさに圧倒される。
正直目視では全容が把握できない。
これぐるっと一回りしたらどんぐらいかかるんだろう?
そんな好奇心で私がワクワクしていると。
「ここから魔法で最上階に行くことになるです。
そこはもう女王様の領域なので失礼のないように
お願いするです。」
「そう、じゃああんたたちはそこで待ってなさい。」
「「「!!!」」」
お嬢の一言に驚愕する一同。
第一声を上げたのがこの人。
「貴様だけ謁見とはずるいではないか!!!」
と、ゴウゴ。
だが。
「は?あんた私の連れとして女王に会うことになるのよ?
あんたの立場でそんなことしていいと思ってるの?」
仮にも国のお偉いさん。
いや、屈指の発言権を持っているゴウゴ。
正直会うことを想定していなかった女王様からしてみたら、
『呼んでないのに何コイツ?』となってしまう。
また、そこに変な勘繰りでも入れば国同士の間で
いらない面倒ごとが起こることも十分あり得る。
お嬢はそれを心配しているのだろう。
いや、単純において置いておくだけで
何するかわからないからという理由でも十分な気がする。
それに対してゴウゴの返答といえば。
「良いのだ!吾輩が会いたいのであるから良いのだ!」
これである。
この返答にお嬢もすでに諦めた表情をしている。
可愛そうな動物を一瞥すると私に向き直り。
「あんたはお留守番!わかった?」
びしっと言い切るお嬢の凛々しさがまぶしい!
もう、喜んで!!!
上手くいけばこれで何事も起きずに
次の目的地に行けるかもしれない。
全力でお嬢へ敬礼し、宿殻内に足をすべて格納する。
これが私の『動きません』アピールである。
お嬢も私の反応に満足し、昇降装置の上へと移動する。
「り、リサ様!?なんであいつは連れて行かないんですか?」
しかし装置を起動する前にセリが止めにかかる。
「あんな気色の悪い節足動物を
女王様に見せるわけにいかないでしょ?」
え?
お嬢私の事そんな風に思ってるの?
「だ、大丈夫です。女王様は寛大なお方です。
たとえ気持ちの悪い変態ヤドカリでも気にしないです。」
お?
おお?
お前らやめろよ。
本人を目の前にそんな卑下しにかかるの。
「でも、心象に良くないなら置いてくは。」
そうセリの提案を切り捨てて『はよ上げろ』
のジェスチャーを取るお嬢。
それに対してセリはというと。
うぁ。
妖精って顔じゃねぇな。
全身硬直させながら後10秒で世界の危機を救う案を
ひねり出そうとする。
そんな必死な形相をしている。
「そ、そうです。」
「・・・なに?」
「そうです!女王様はお料理が趣味です!
私がヤドカリの料理の話したら
すっごい興味を持たれてたです!!!」
「「・・・。」」
お互いに気まずい空気が流れる。
さすがにセリのごり押しに何かを感じるお嬢。
「あのね?セリちゃん。
私はコイツの面倒見切れる余裕がないの。」
「・・・です。」
残念そうに俯くセリ。
「もう、今回だけだからね!」
「ほ、ホントですか!?リサ様大好きです!!!」
急にデレるお嬢にセリ。
何?この茶番。
何?頬なんか擦り合わせちゃって。
キャー、絵になるぅ。
悔しいぐらい絵になるぅ。
結局私がぼろくそに言われただけだったけど、
なんか少しほっこりしてしまった。
しかし嫌いな私を無理にでも女王様と合わせようと
するところを見ると、セリも何か知っているな・・・。
結局全員で女王様に会うこととなった私たちは
昇降装置で先ほどの巨大な枯れ木の最上階へとのぼる。
そこは屋上庭園となっており、
色とりどりの花が咲き乱れている。
花々の中にある一本の石畳がりその先には
日よけの小さな吹き抜けの建物が見受けられる。
どうやら私たちはあそこに向かうようだ。
次回女王との遭遇と




