7-19
思いのほか執筆がはかどったため投稿。
鳥たちの鳴き声がする。
朝。
朝っていいよね?
昨日までの嫌なことが軽く整理されたみたいな。
何ならもう片付いてしまったような。
そんな気がする。
もう、それでいい気がする。
だからいつも通り朝のストレッチをこなし
みんなの朝ごはんの準備をする。
今日の朝食はサンドイッチ。
お嬢はパンの耳をつけると嫌がるので
ちゃんとカットし。
カットされた耳は油で揚げてゴウゴに食わせる。
素晴らしい。
実に無駄のない配分である。
普通なら偉い人にこんなことをしたらまずいのだろうが。
本人が嬉々として食べているので問題もあるまい。
あえて問題があるとするならばゴウゴの健康かな?
トマトケチャップやマヨネーズを結構な量使っている。
今朝畑から収穫した新鮮野菜に並々とかけられる調味料。
正直この世界の調味料事情からすれば
あからさまな過剰摂取。
いや、元の世界だとしてもあからさまにアウトだろあれ。
そんな食事光景を眺めていると宿殻の中から
寝ぼけ眼なセリが出てくる。
「うー、あーーー。」
フラフラ飛行しながら野外設置テーブルに着陸するセリ。
「セリちゃん!気が付いたのね。」
席から立ち上がりセリを抱きしめるお嬢。
お嬢の慎ましやかな胸に包まれるセリ。
いや、お嬢はまだ成長期。
まだまだ希望はあるだろう。
「昨日はごめんなさいね?」
「ふぁ?リサ様?あれです?私は・・・?」
え?
ええ?
セリの奴もしかして記憶が?
おま、それほどまでに・・・。
あまりの痛々しさにうるっとしてしまう私。
だが、ここにきても光るお嬢の機転たくましさ。
「昨日セリちゃんが私たちを見つけた後
疲れてそのまま倒れちゃったのよ。
私がしっかりしていれば。本当にごめんなさいね。」
セリの記憶が飛んでいることをいいことに
お嬢の失態をなかったことにするらしい。
「え、私そんなに疲れてたですか?」
おぼろげな記憶をたどろうとするセリ。
だが、すかさずお嬢が割って入る。
「そうよ!ほら!今だってこんなに体が震えて!」
お嬢の言葉に私もセリの様子か観察してみる。
・・・確かに。
震えているといえば震えている。
ただ、あからさまに疲れからくるような震え方ではない。
恐らく記憶は飛んでも体があの恐怖を覚えているのだろう。
まぁお前、その手の中で一度死にかけたもんな。
ただ、そんな記憶は恐怖で塗りつぶされてしまっているセリ。
「ほ、ホントです!がくがくするです!!!」
お嬢に指摘されて初めて自分の状態を自覚し驚いている。
「まだ休んでおきなさい。」
優しくセリに微笑むお嬢。
「リサ様・・・。」
お嬢の優しさに感涙を流すセリだが、
事情を知っている私からすれば。
『コイツちょろいな』
といった笑みにしか見て取れない。
笑顔って複雑だな。
そう、感想を抱く中。
もう一人事情をちゃんとしているゴウゴは。
食卓の食材を持てるだけ持って。
「ほぉぐあほっはふぅ。」
とわけのわからないことを言って席を外した。
恐らく関わってもろくなことにならないことを
わかっているのだろう。
実に正しい判断だ。
「リサ様のお気持ちはありがたいです。
でも私には使命があるです。」
そういってデジャヴの様に昨日と同じ
女王との謁見の話を始めるセリ。
そして恐れ多いと一度辞退しながらも恩を着せるように。
「セリちゃんがそこまで言うなら・・・。」
そういって謙虚に招待を受けるお嬢。
役者だ。
何も知らない人が見たらお嬢がどれほど出来た人なのか
関心してしまうことだろう。
まるで物語のワンシーンを見ているかのような展開だ。
出来ることなら。
出来ることなら、私も記憶を失ってから
このシーンを見たかった。
「じゃあ、準備が出来たら向かいましょうか?
必要なものがあったらあいつに言いなさい。」
そういって私の方を見てくるお嬢とセリ。
っふふ。
二人とも目が怖いよ。
わかってるから、お前らのいいたことはわかってるから。
もう諦めるしかないか、まぁまたなるようになるだろう。
そう、軽い気持ちで腹を括る私であったが、
レガ君が設置してくれた地雷原の中に飛び込むことが
どれほど危険なことなのかを把握するのは
もう少し先の事になるのであった。
話の区切り方がおかしいとは思うのですが、
次は場面が変わるので7章をここで終わりにして次は8章にしてみようと思います。
ちゃんとした区切りは清書する際に考えときます。




