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いつも閲覧ありがとうございます。
ゴウゴの話は脇に置いておき、
改めて聖域への案内をどうするかの話をすることに。
「そもそも場所を教えてくれれば私たちだけでも
行けるんじゃないの?」
言われてみればそうである。
冒険者のお嬢にかかればそのぐらいなんてことはない。
「今の冬に向けて魔獣が活性化しています。
特に妖精の類が地形を変化させ入るものを惑わせるため
なんの準備もなしでは我々でさえ危ないのです。」
「え?まさか・・・。」
「はい、ゴウゴ様が必要なものを
すべて持って行ってしまいました。」
「何なのあのバカ猫!!!」
「まぁゴウゴ様ですから。」
若干目が死につつあるイスイさん。
恐らく今までも散々苦労したのだろう。
なんだか私と同じ匂いを感じてしまう。
「もう!あんなのになんで様付けなんてするの?
あんなのバカ猫で十分じゃない!!!」
律儀なイスイさんにまでキレ始めるお嬢。
ほんまキレッキレのナイフのようなお方やで。
そしてそんなお嬢に対してさらっとイスイさんが返す。
「えぇ、まぁ意味は同じですし。」
「そうよ・・・えぇ?」
さらっとすごいことを言うイスイさん。
お嬢もまさかの返しに二の句が継げなくなっている。
何?
ゴウゴを指し示す単語が
『バカ』の代名詞になってるの?
オイゲンお爺さんに次ぐ第二の形容詞キャラ。
すごいよね。
概念を体現しちゃってるんだから。
しかしそうなるとゴウゴが捕まるまで私たちは
待機せざる終えなくなるわけかな?
聖域へ向けての旅が出鼻でくじかれかけたその時。
「っふっふっふ、どうやら私の出番です!」
どこからともなく現れた妖精のセリ。
・・・。
あれ?お前どこにいたの?
そういえば最近見かけていなかった
生意気な妖精さんが現れた。
「あの森は私の住処です。どこでも行けるです。」
そういうセリ。
案内してくれるというなら助かるが、
出会って間もないこいつを信じていいのだろうか?
出会ってから何かを隠している風があって
あまり信用できない。
「えぇ、じゃあお願いするわ。」
しかしながらお嬢にその程度の疑念は関係がない。
むしろ疑念を持っているかも定かではない。
『渡りに船』とサクッとセリの提案を受け入れる。
そしてお嬢が改めてイスイさんと目的地の情報確認を
しているとセリが近づいてくる。
「それと伝言があるです。」
そういって宿殻に生えているマッキーの本体に
セリが手を触れた。
(オ”ォォォォォーーーー・・・・)
え?
え?何今の声?
宿殻内からマッキーの悲鳴らしき声がする。
幸いにもお嬢には聞こえていないようだが
イスイさんがめっちゃこっちを見ている。
そしてそんな悲鳴を気にも留めず。
「ふぅ、じゃあ早速森へ向けて出発です!!!」
一仕事終えたような笑顔を浮かべ
出発の音頭を取るセリ。
マッキーの悲鳴はいったい?
そして妖精の森、そしてそこにある聖域には一体何が?
不安しかない旅路が今始まる。




