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閲覧ありがとうございます。
(・・・ギ、・・・ギギ)
お鍋を火にかけ始めてから数十秒、
中から先ほどのプチマーマンのであろう声がする。
「・・・がこちらの・・・して・・・す。」
「・・・っと!・・・ちょっとカニ太郎!!!」
ふと我に返るとお嬢が私を呼んでいる。
「あんたちゃんと話聞いてた?」
え?
ご、ごめんなさい。
ちょっとお鍋が気になって・・・。
私の身振りから何やら察したお嬢。
「もう!食べたいなら最初に言えばいいでしょ!」
えぇ!?
違うよ!?
そうじゃないからね!?
私のリアクションに苦笑しつつ
イスイさんが話を続ける。
「ではこちらをお返ししておきます。」
机の上にはあの聖剣を砕いたおもちゃの剣と
従魔証明書だと思っていた銀のカードが
置かれている。
「あんたのでしょ?ちゃんと持っておきなさい。」
そういわれて宿殻の中に二つをしまい込む。
ってかなんかこの二つに関して話していたようだが
まるっと聞き逃してしまった。
「しかし、ホントにあのおもちゃで聖剣が?」
「私だって信じられないわ。」
「やはり、マクベリア様にお聞きするしかないようですね。」
「魔王様の容態は?」
(ッギギイギギギッギイギイギギイ!)
お鍋の中から叫び声が聞こえてくる。
どうしよう。
なんか重要な話をしているのに頭の中に
あの叫び声しか入ってこない。
ガタガタと揺れ動くお鍋。
今ならまだ助けられるのでは?
そう思い伸ばした手をお嬢にはたかれる。
「っめ!カニ太郎!!!」
どうしよう・・・。
不覚にもお叱りを受けてしまった。
「もう一つご用意いたしましょうか?」
そう、申し出てくれるイスイさん。
違うんです!
食べたいんじゃないんです!!!
あのかわいいプチマーマン達が・・・!
(ギャ!ギャギャ!gy・・・・・・)
・・・っは!
先ほどまで聞こえていた叫び声が途絶えた。
っくそ!
手を伸ばせば救えたはずなのに!
救えなかった・・・!
何だこの心の締め付けは・・・!!!
可愛かったのに、可愛かったのに!!!
絶望に打ちひしがれる私の顔に
お嬢のデコピンが炸裂する。
(ピシ!)
っひぇあ!
まさかの威力、確実に小さな亀裂が入ってる。
さすがお嬢だ。
「病み上がりじゃなかったらボコボコにしてるんだからね!」
そしてこのセリフである。
・・・はい。
ごめんなさい。
素直に謝る私。
今は怪我が治ったばかりでお嬢の怒りメーターに
補正がかかっているが、所詮は補正。
今のデコピンでわかるようにこの人はヤるときヤる。
お鍋も静かになったことだし、決死の覚悟にて
お嬢たちの話に意識を集中しようとしたその時。
(オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”!)
っふぁ!?
お、お嬢!?
お鍋から聞いたら呪われそうな叫び声が!
反射的にお嬢の肩を叩きつつお鍋を指さす私。
「っだっらっしゃ!!!」
いつもの男気あふれる掛け声と共に
先ほどのデコピンで亀裂の入った顔面に
お嬢の拳が叩き込まれる。
まさか死の淵から戻ったその日に、
お嬢によって送り返されそうになるとは。
・・・もっとしっかりしないとな。
こうして、少しふわついていた気持ちも
お嬢の一撃で引き締まり。
翼の生えたプチマーマン達の幻覚が見えつつも
席に戻る私であった。
『生きとし生けるものセット』この名前が閃いた瞬間
ストーリーにまったく触れないこの話が描きたくなってしまった。
「後でまとめてお話整理するからふざけてもいいか!」
みたいなノリで今までやってますが、大丈夫なのだろうか?
大筋を描いているだけなので削ろうと思えば削れますし。
改稿の際に参考にもなるので
・テンポの良し悪し
・ネタの良し悪し
・投稿量や更新ペース
なんでもいいので良ければ率直な感想お待ちしてます。




