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異世界ヤドカリ物語  作者: 村吏
74/161

7-5

長らくお待たせしました。

またぼちぼち書き始めます。

宿殻の外でものすごい衝突音がした。



「・・・あ、・・・カニ太郎行ってあげて。」


「ん?誰か呼んでる?」



コクリとうなずくレガ君に促されて宿殻の外に出る私。


あー。なるほどね。


私を渓谷に吊るしていた縄の片方がほどけたのであろう

宿殻が壁面へ衝突している。



「カニ太郎ー大丈夫ー?」



縄がほどけたであろう側からお嬢の声がする。


私がお嬢に『大丈夫』という感じで手を振る。


それを見るとお嬢は魔法で飛翔しながら対面まで

飛翔し、縄を引っ張り私を引き上げてくれた。



「ごめんね?ちょっと手元が・・・。」



珍しく両手を合わせて素直に謝ってくるお嬢。


・・・許す。


可愛いから許す!


いつもつんけんしている上にこういった

凡ミスをしないだけにこのしぐさのお嬢はレアだ。



「でも、良かった。体の傷も大丈夫みたいね。」



粉砕していた顔面甲殻の完治を確認すると

安堵するお嬢。



「それでね?イスイさんからカニ太郎が目を覚ましたら

話が聞きたいって言われてるの。大丈夫そう?」




あの時のことかな?


そういえばマー君もお嬢もあの時気絶してたからな。


うなずく私を確認すると嬉しそうに。



「良かった!ちょうどお腹も空いてたところだし!。」



どゆこと?


何かちぐはぐなさを感じながらもお嬢についてゆく・・・。





「カニ太郎。ここよ!」



お嬢に連れてこられた一軒のお店。


看板にはこう書かれている。



『喫茶 明朗会計』



はい?


喫茶店だよね?


店の種類に対して店名がおかしい。


これは夜はバーをやっている的な?


いや、だからと言って店名がこれって・・・。


私が看板とにらめっこをしているうちにお嬢が

テラスの席に付き呼び鈴を鳴らす。


すると、中からいかつい黒ずくめのおっちゃんが出てくる。



「あ”!?」



確かに私が店の入り口で看板を眺めていたのも悪かった。


だからってそんなにガンを飛ばさなくても・・・。


ものすごいプレッシャーを放しつつお嬢の席へ行くおっさん。



「イスイさんいらっしゃいますか?」


「いるよ。」


「じゃあ、『連れてきた』ってお伝え願いますか?

後、いつものを・・・あ、カニ太郎ご飯いる?」



え?いや、お腹は空いていないんで大丈夫です。


そう手振りでお嬢に返す。



「じゃあ、いつものを一つお願いします。」


「あいよ。『生きとし生けるものセット』いっちょ。」



いつもの?


確かにお嬢の料理はいつも私が作っていた。


だが、私が寝ている最中に『いつもの』で

通じるほどの料理をここで食べていた・・・。


正直これには驚いた。


味にうるさいお嬢がそこまではまるとは。


しかも中身が一切想像できない品名。


私も頼んでみればよかったなぁ。



こうして待つこと数分。



お店の中から調理用鍋を持ったエプロン姿の

イスイさんが出てきた。



「お待たせしました。」



そういうとお鍋を机の上へ置く。



「いつも来ていただいて申し訳ない。」


「いいのよ。好きで来ているんだし。

それにカニ太郎ももう大丈夫みたいだから連れてきたわ。」


「えぇ、そのようで。ご無事で何よりですカニ太郎さん」



私へ軽く会釈をし、微笑むイスイさん。


なんでも平時はここで料理を出しているらしい。



(カタカタ)



そして先ほどから机に置かれた鍋が揺れている。


お嬢を虜にするその料理の正体は一体・・・!


イスイさんとお嬢が話しているうちに机の上の

鍋のふたを取り中を覗いてみる。



・・・わぁお。


中には握り拳大のまん丸プチマーマン?


が骨付き肉にかじりつきながらこちらを見ている。


そしてあたりを彩る野菜たち。


なるほど。


顔が付いている。


しかもめっちゃこっちを見ている。


え?


・・・これ食べるの!?


消えたと思ったデータは無事でした。

なんでも『付箋』ってツールが更新で『ステッキーノート』みたいなのに変わってたせいだった。

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