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異世界ヤドカリ物語  作者: 村吏
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7-4

閲覧ありがとう。

『未然に私のロボット化を防いだ。』


もう今日の成果はこれでいいんじゃないかな?


そう思ったがまだぎりぎりくじけない私。


こういう機会はまたいつ来るかもわからない。


聞けるうちに聞いておきたい。


でも正直ついら。



「・・・大丈夫?」



レガ君が心配してくる。


別に?


別にダイジョブだし?


まったく何を言っちゃってるんだか。



「平気だよ。」


「・・・大丈夫?」



こいつ・・・!


私の返事を無視してる?


じわりじわりとにじり寄ってくるレガ君。



「っちょ!何!?」



目が、目が光っている。



(ッカ!)



「ま、まぶし!」



懐中電灯を凌駕する光量を目から放つレガ君。


お前の体は一体どうなってるん?



「・・・大丈夫?

・・・素直になろう?」



・・・。



「な”んなん”?もう、わたし”がなにしたん”?」



完全に泣きの入る私。


考えてみれば召喚されてから立て続けに

色々なことがあった私。


今までも小さなストレスなら多多あった。


それの積み重ねと今回の巨大化の一件で

私のストレス許容量の限界を超え、

今レガ君により完膚なきまでに砕かれた。



「・・・ヨシ。・・・ヨシ。」



優しく私を抱きしめて慰めるレガ君。


私は泣きながら今までの不満を吐き出す。


正直何を口走ったか思い出せないぐらいの

ガチ泣きである。






(っぐず)


一通り泣き終わる私。


まさか自分が作った取り調べのシチュエーションを

逆手に取られ泣かされるとは。


でも今までたまっていた不満やらストレスが

全部吐き出せた。


そんな感じがする。



「おやつ・・・たべる?」



ごそごそと袋を取り出し、

手づかみで中身を食べ始めるレガ君。



「あ”りがと”。」



このとき私は気が付いていなかった。



涙を拭きながら差し出された袋に手を入れる私。



(っぐさ!)



袋に突っ込んだ手に何かが突き刺さる。


恐る恐る手を取り出す。


っはは。


何だこれ?


指に突き刺さっている鉄片の数々。



「そっか・・・。カニ太郎じゃ食べられないか。」



再び袋の中身を食べ始めるレガ君。



「こ、これは?」


「・・・拾った。」



拾った?


今私の手に刺さっている鉄片を抜きつつ

じっくりと見てみる。


普通の刃物感じゃない気配を帯びている。


お嬢に見せてもらったことのある

魔剣や霊剣の類だ。



・・・あれ?


嫌な予感がする。



「拾った?」


「・・・ほう”。」


「食べながらしゃべるな!こぼれてる!

刃物の欠片がこぼれてるぅ!!!」



口の中のものを飲み込むと。



「・・・そう。」



そう、答えると再び袋に手を伸ばそうとする。


だが、その手は止めさせていただく!


袋んに入ったレガ君の腕をつかみ、

再度問いかける。



「これ勇者が持ってなかった?」


「・・・。」


「聖剣だよね?」



鉄片を見せながらレガ君に問いただす。



「・・・違うよ。」



良かった。レガ君は嘘はつかない。


やっぱり精霊的なものだからということだろうか?


仮にもあの辺りは戦闘地域だったのである、

きっと誰かの武器が落ちていたのだろう。


そう思い安堵した瞬間。



「・・・聖剣・・・だったおやつ。」



!!!


っくそ!嘘はついていないのだろうけど、

悪魔的な解釈するぎる。


先ほどのガチ泣きですっきりしたはずの私の精神に

また大量のストレスが注ぎ込まれ始めた。



「聖剣こんなにしちゃったの?!」



切手ほどの大きさのチップ状にされてしまった聖剣。


詳細は知らないがその呼称だけでとんでもない

代物ということは想像が出来る。


その剣が今レガ君のおやつになっている。



「癖になる・・・味!」



私が手を放した隙に再び食べ始めるレガ君。


だが、私は何も見ていない。


見てないんだから知らない。


そして早く全部食べ切ってくれ。


跡形もなく。



「・・・ん?」



再び袋を差し出してくるレガ君。


おま、私が食えないのわかっただろ!?


見せるな。


それを私に見せるなぁ!!!


私が袋を押しもどすると

最後に一握り口にほおばりながら立ち上がる。



「ほだ・・・ほぐほおた。」


「はい?」



口に聖剣だったものをほおばりながらしゃべる

レガ君が隅っこの柱と化しているマッキーに触れる。



不思議な光と共に私の手の傷がいえてゆく。



「これは・・・!」


「うん。・・・マッキーがなおしてくれる。」


「え?じゃあ今まで寝てる間に治っていたのって?」



うなずくレガ君。


その時私の中で今までの負傷した記憶の

数々がフラッシュバックする。


思い返せば『寝れば治るから』という理由で

散々な無茶をしてきた。


大部分はお嬢によるものだが、

私も調子に乗ってやってしまったこともある。


まさかそのしりぬぐいを人知れずマッキーが

していたなんて。



「・・・マッキー!!!」



マッキーに駆け寄り抱き付く私。



「ごめん!今まで無茶してごめん!!!」


「・・・いいよって。」



代弁してくれるレガ君。


改めてマッキーの顔を見る。


改めて見ると優しそうな顔のマッキー。


だが額には私が添木したリンゴの木が

すくすくと育っている。



「勝手に添木してごめん。」


「・・・レモンが良かったって。」


「ごめんなさい!!!」



というか添木自体は大丈夫なのね。


この際だからいろいろと聞いてみるか。



「他に何か希望ある?」


「・・・建物にぶつけるのやめて欲しいって。」


「・・・本当にすいません。」



マッキーは背負っている殻に生えている関係上

人里にいるときは結構ぶつけてしまっていた。



「・・・あと日差しの強い日は直射日光を

避けてほしいって。」



お、おう。植物にもそういうのあるんだ。



「・・・あと邪魔になった枝は定期的に

切ってほしいって。」



うん?



「・・・あと寒くなってきたから

温度には気を付けてって。」



んんん?



「・・・あと雪が積もったらちゃんと

葉っぱからよけて欲しいって。」



・・・まずい。


何回『あと』が続くんだ。


ってかこの感じレガ君が代弁しているせいも

あるのだろうが、レガ君と同種の匂いがする。


今までコミュニケーションを取る手段が

なかったから気づかなかったが。


聖剣スプラッター事件に次ぐ冷や汗を額に感じる。


そうしてマッキーのいくつかの要望が記憶から

こぼれ落ち始めた時である。


重要設定ですが、明らかにするタイミングを失ったのでここにひとまず書いておきます。

オイゲンお爺さんが召喚したのはカニ太郎ではなくマッキーです。

その辺も含めて全体改稿時にいろいろしたいと思います。

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