7-3
閲覧ありがとうございます。
引き続きレガ君から知っていることを
聞き出そうとする私。
だが、レガ君がちゃんと答えてくれるよう
言葉を選ぶのに思いのほか時間がかかる。
そんな私を見かねたのか、レガ君がしゃべる。
「・・・ごめんね。カニ太郎。」
ん!?
レガ君の口から珍しく殊勝な言葉が飛び出した。
「・・・カニ太郎の気持に気が付かなくて。」
んん!?!?
一番聞きたかった言葉が自然と出てくる。
何だろう目頭が熱くなる。
うん!
わかってくれたんだね!レガ君!!!
相手を大切に思う心!
説明よりも何よりもまずそこからということに。
私が不意の感動に打ち震えていると、レガ君が
何やらごそごそと背中から何かを取り出す。
・・・紙?
レガ君が取り出した紙を目の前に広げながら。
「一緒に・・・考えよう?」
『メカニ太郎設計図』
そう銘打たれた紙。
そのタイトルもさることながら内容も
ぶっ飛んでいる。
三つの図から構成されたその設計図。
中央の図に描かれた人型に振られた吹き出しに
『スラ子担当:カニカニ破』
と記載がされている。
私の中に今までにない衝撃が走る。
え?
え?これ・・・え!?
察するにこの人型は私が巨大化した際の
略図なのだろう。
ただその図の左右に描かれた図が混乱を招く。
左に描かれた図。
レガ君、スラ子、フーシェ、そして
私が描かれているこの図。
「私が半分になっている・・・。」
お腹のあたりで綺麗に分けられたヤドカリ姿の私が
矢印で人型へと集約されるよう書かれている。
思わずお腹を押さえつつレガ君を見る。
(コクリ!)
コクリじゃねぇよ!?
もはや言葉にも出ない。
私分断されるの?
前に巨大化したときは水攻めにはあったけど
こんなスプラッターなことにはならなかったよね!?
しかしそんなことどうでも良くなるぐらい
右側の図がカオスなことになっている。
中央の人型から伸びた矢印が6つに分かれている。
左上からフーシェ、スラ子、レガ君。
左下から飛行?船?戦車?
・・・私は?
おかしい。
スラ子達が描かれているということは
これまた察するに巨大化解除後だろう。
「・・・ん!・・・ん!」
生まれて初めて言葉を失うという経験をした。
ひたすらに謎の図を指さすことしかできない。
(コクリ!)
そううなずきながらまたもやどこからか
おもちゃのロボットを取り出す。
原因はそれか!?
3機で合体ロボとなるおもちゃ。
「この発想は・・・なかった!」
目を輝かせながら言うレガ君。
いつにないテンションの高さが
この地獄絵図の信憑性を高める。
そして恐怖に打ち震える私をよそに
レガ君が設計図の空欄の箇所を指さしながら。
「決めていいよ。・・・カニ太郎だもんね。」
分離後の三機。
おそらくは名前の部分だろう箇所が
空欄になっている。
私に!
私に自分の部位の名前を決めろと!?
「却下!!!」
そう叫びながら設計図を再生不可能なまでに
破り捨てる私。
「あ・・・。」
そういいながらまったく動じないレガ君。
「お願いだから・・・!
前と同じ方法でいいから・・・!」
「・・・わかった。」
何がわかったのか確認できていないが
その言葉を聞いてへたり込む私。
何とか私の機械化計画を未然に防ぐことが出来た。
でも本来の目的である、
知りたいことの説明は一切受けられていない。
困難を極めるレガ君とのコミュニケーションは
まだ始まったばかりのようだ。
思いのほか長くなってしまった取り調べ。




