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異世界ヤドカリ物語  作者: 村吏
66/161

6-10

(チャー↑ラー↓ラー↑)


ふざけた音がお嬢から発せられる。


いや、お嬢と勇者の間に割り込んだマー君、

その手に握られたおもちゃの剣からである。


この命を賭けた戦いの雰囲気をぶち壊すふざけた音。


だがその音が響きわたり終わるまでの間、

まるで時間が止まったかのように誰も動かない。


そして随時攻勢のみだった勇者が初めて後ろに下がる。



「なんなんじゃ?そりゃ。」


「僕もこれをもらったばかりで

よくわからないんだ。」



苦笑いしつつ肩をすくめるマー君。



「もろうた?マギルステンのあほどもか?」


「・・・。」


「まぁえぇ、どのみちみんな始末するけん。」



再び剣を構えるとマー君に切りかかってくる。


(シャ・トゥ・ttst・シャキーーン)


勇者の剣とおもちゃの剣がぶつかるたび、

あの効果音が響き渡る。


・・・鬱陶しいな。


ちなみにそう思っているのは私だけではないらしく

勇者の表情にも怒気が満ちてくる。



「っくっそ!くそ!くそ!くそ!!!

なんなんやそのふざけたおもちゃは!

聖剣でこんだけ斬り付けて壊れんのかい!!!」



勇者が持っていると言えば確かにそういった類の

装備になるのだろうけど、まさかあれ聖剣なの?


え?え?


おもちゃの剣で聖剣しのいでるの?


恐るべしイチキュッパ。


でも、見た感じマー君は守勢一方である。


私が見ても反撃できそうなだけの余力があるのに

なんでそうしないんだ?


・・・わからん。


正直このまま眺めていてもしょうがないので

一度宿殻空間に戻りみんなに相談しよう。


宿殻空間の中に戻るやいなや入り口付近に

スラ子、レガ君、フーシェが揃って立っている。



「うぉ!みんなどうした?」


「・・・スタンバイ?」



そういうレガ君は鎧を脱ぎ精霊スタイルになっている。



「まさかみんなで「絶対無理だよ!!!」」



真向から全否定するフーシェさん。


いつになく覇気がある。


そんなに無理なのか?



「あの剣で切られたらブァー!ってなっちゃうの!」



かなり迫真のアピールをするフーシェ。


いや、剣で切られたらみんなそうなるよ?


それとも風の精霊であるフーシェは

何か違ったりするのだろうか?


相手の危なさを伝えようと必死になるフーシェ。


そしてフーシェのアピールを遮り、

話し始めるレガ君。



「もしマー君がダメなら・・・。」


「ダメなら?」


「カニ太郎の出番だから・・・。」


「え!?私?」


「そう、昨日のあれを使う。」



・・・昨日のあれ?


そういわれて半ば夢だと思っていた

昨日のドタバタを思い返す。


確かに強くするとか言っていたけれども。



「え?あれ夢じゃなかったの?」



私の質問に対して困った表情になる

フーシェとレガ君。



「うぅ。やっぱりまだ安定してないよ。

記憶が抜け落ちちゃってるよ。」


「・・・やるしかないの。」


「でも早すぎるよ!カニ太郎が、カニ太郎が・・・。」



相変わらず本人の前で不穏な会話のやり取りを

してくれる彼らである。


しかも早すぎるって。


あれですか?


「腐ってやがる。」的な状態ですか?



「こんなに早くつかっちゃったら、

カニ太郎が・・・とろけちゃうよ"ー!!!」


そういってわんわん泣き出してしまうフーシェ。




・・・とろける?


とろける!?



ごめ、ちょっと想像が追い付かない。


え?え?どういう状態なんですか?


溶けるよりは無事そうではあるけども、

フーシェ的には泣くほどのことになっちゃうの?



「・・・とにかく今は逃げよ?」



あー、珍しくレガ君がまともな発言をする。


フーシェの心配はスルーして。


まぁ、でも今は確かにその通り。


この件に関しては後ほど必ず問いただす。


そう、心に留め置き外に出る。


外ではマー君と勇者の戦闘がいまだ続いている。


優劣はわからない。


ひとまずあの鬱陶しい音はまだ出てるので

聖剣VSおもちゃの剣はいまだ進行中らしい。


私はボロボロの体でお嬢の下にたどり着くと、

お嬢を乗せスラ子プターとなり戦線離脱を図る。


その時である。



(ッガキーーーーン)



何かが壊れる音がした。


来週中にはこの章が終わる予定

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