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異世界ヤドカリ物語  作者: 村吏
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6-5

今回は盛り上がりに欠けいます。申し訳ない。

仮拠点で一番大きな天幕へ案内された私たち。


天幕の中には大きな会議卓。


そしてその卓を数人が囲んでいる。


お嬢はその中に見知った顔を見つけたようだ。



「ヴォルフおじさん!?」


「おぉ!リサちゃん!!!」



ヴォルフ・・・?


確かお嬢が魔法学校に行く際に

お世話になる予定だった人だったっけ?


オイゲンお爺さんと同じぐらい年齢を感じるが、

その佇まいはまさしく歴戦の戦士。


なんだか老いのロマンを感じてしまう。


そしてお嬢がヴォルフさんに駆けつけ抱き付く。


ん?


抱き付いたお嬢が驚いている。



「腕が・・・。」


「あぁ、逃げる際にちょっとな。」



困ったように右手の指で頬をかく。



「うむ、ヴォルフ殿のこともある。

魔国の状況から確認するがよいか。」



ライオネル陛下が会議卓奥の席に付くと

お嬢に対してこれまでの経緯と現状の説明がされた。


まずマー君、本名は『マクベリア・イグナート6世』

魔国の王太子だったらしい。


だったらしいというのは

現在マー君が魔王をしているということだった。


これにはお嬢も驚いている。


時期としては私がちょうど召喚されたころ

あたりらしく。


勇者たちが城に乗り込んで魔王を討ったらしい。


そんな大事が今まで起きてたなんて

全然知らなかった。


勇者が属している『聖セントリア共和国』。


お嬢の通っていた魔法学校があるその国。


私はそれとなく料理で稼いだ資金を使い、

新聞を購読していたがそんな話まったくなかった。


ヴォルフさんの話では国からの指示というよりは

勇者たちの独断に近いものらしく。


国境警備の任を受けていたヴォルフさんが

無断で越境する勇者たちを追跡し、

その先で騒動に巻き込まれたということらしい。


その後勇者たちと一戦交えつつマー君を救出し、

そのことを報告したのだが、

なぜかヴォルフさんに対する捕縛命令が出たらしく

オイゲンお爺さんを頼ってここまで来たらしい。



「世界制覇を唱えていた時代の魔国ならいざ知らず

今魔王陛下を討つことに何の意味が?」



お嬢の質問に即答するものはいない。



「何が目的なのかわからない、

何かきっかけらしいことは僕の知る範囲では

なかったよ。父上の様子もいつも通りだった。」



とにかく現在魔国がどうなっているかは不明。


勇者たちの動向もそれ以降わからないという。



「ひとまず同盟関係のあるライオネル陛下の元で

散り散りになった家臣の合流を待っているんだ。」



そういった魔王が天幕に入った際にすでにいた

何人かを紹介する。



・・・あ!


なんか見たことある顔があると思ったら。


王都に行った際に夜盗に襲われていた

お爺さんもその中にいる。



「では、我らの現状についても説明しておこう。」



と、ライオネル陛下。


今回グラインバルムに戦いを仕掛けたのは

獣人たちが守っていた聖域のカギが盗まれた為。

とのことだった。


なんでも獣人の始祖が神様から守ることを

厳命された鍵らしく

あらゆる手段を使って奪還を試みているらしい。


ただ、冒険者への依頼や外交ではらちが

あかないらしく。


強硬手段として軍を動かしたらしい。


ちなみに犯人と思しき人物とカギの絵を

見せてもらったところその二つに見覚えがあった。



まず犯人の方。


こいつは王都で私をだました詐欺師の男だった。


スラ子漬けのストックをすべて持ち逃げした

奴の顔は絶対に忘れない。


ってか時系列的に盗んだその足で王都まで行き、

そのまま私たちと揉め事を起こしている事になる。


獣人たちが必死で追いかけているのに

かなり余裕のある行動である。


愉快犯といった奴なのか?


こいつが何を考えて動いているのか全く分からない。



そしてもう一つ。


その絵を見たお嬢が疲れた声で聞いてくる。



「カニ太郎・・・あんたこれ持ってたわよね?」



お嬢の発言に驚く一同。


えー。みなさん落ち着いてください。


そんな見つめないで。


えぇ、持ってます。持ってますと。


私は宿殻の中にしまい込んでいたものを取り出した。


お爺さんに渡されていた銀のプレートである。




今まで使い魔契約のプレートを見る機会があった。


それらと比べるとかなりオリジナリティあふれる

気はしていた。


特にスキル検知でしゃべったりするところとか。


でもそこは文章に「オイゲン様ならありえる」が

付属されていたため疑問として成立しなかった。


この言葉をつけるだけでどんな不思議なことも

納得できてしまう魔法の言葉。


恐るべし!



とにかく取り出したそれをライオネル陛下に手渡す。



・・・みんなの視線が痛い。


私悪くないからね?


お爺さんに渡されただけだから。


だけだからね!


次回あたりはまたほのぼのとした激戦が繰り広げられます。

やっぱり設定がぼんやりしている説明会より

個性は登場人物たちの絡みを書いている方が楽しくて執筆が進む。

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