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良ければお楽しみください。
私はこの町に来て自分の成長を実感していた。
大きくなったし、使えるスキルも増えた。
でも何だろうかこの敗北感は。
目の前にいるそれは成長と言う言葉で片付けるには
あまりにも規格外な変化をしていた。
ゴリ子。
この町にくる途中で出会った
かわいくなりたいと言っていたゴブリンである。
出会った当時は私のイメージ通りのゴブリン。
だが目の前にいるゴリ子と名乗ったそれは
オーガとでも言うのだろうか?
身長は倍加し中肉中背な体系は今や
筋肉の固まりである。
「リサ先生!探したゴブ!!!」
「「・・・」」
ゴリ子以外は絶句である。
先生と呼ばれた当人もリアクションがとれずにいる。
「先生のアドバイス通り人間をいちころに出来る
体を手に入れたゴブ!」
お、おぅ。
そういえばお嬢そんなアドバイスしてたな。
でも、違う。違うんだ。
いちころってそういう意味じゃないんだと思うよ?
「つ、次はどうしたらいいゴブか!?」
にじり寄ってくるゴリ子。
門で固まっている一同ですら後ずさる迫力に
一歩も引かないお嬢。
さすがです!
お嬢かっこいい!!!
「わ、私は忙しいの!そこまで出来たなら
後は自分で探していけるわ!」
「そんな!お手間はとらせないゴブ!
せめてアドバイスだけでも!!!」
あまりの迫力に顔を背け思案するお嬢。
「わ、わかったわ。」
お嬢は門前で固まる一同の中から
金髪のチャラ男を捕まえるとゴリ子の前に連れ出す。
「あんたは人間のことについて何も知らないわ。
だから人間の感じる『かわいい』を理解してない。」
「ゴブ!!!」
「だからこの町で人間とその感性について
学びなさい。面倒はコイツがみるわ!」
「へ?お、お嬢!?なにいってるんっすか!!!」
「は?あんたが酒場で適当なことほざいているから
こんなことになったんでしょ?」
っうっは!すごい責任転嫁。
がんばれチャラ男!!!
「あ、あんまりっす!それはないっs・・・」
あ、お嬢の目がマジだ。
「ご、ゴリ子さん?よろしくお願いっす。」
「よろしくゴブ!!!」
ゴリ子はチャラ男を軽々と抱き上げ回転し始める。
軽装備とはいえ男を赤子のように振り回すゴリ子。
あの筋肉はマジもののようだ。
そして気がついたようにお嬢の前に向き直ると。
「リサ先生!ありがとうゴブ!!!
必ずかわいい可愛いゴブリンになるゴブ!!!」
「え・・・えぇ、がんばりなさい。」
「ま、また困ったら先生に
会いにいってもいいゴブか?」
照れたようにモジモジする緑の筋肉。
美少女がやれば十中八九可愛いと言える挙動だが、
ゴリ子が行うだけで悪夢をみている気分になる。
「あ、甘えちゃだめよ!自分でがんばりなさい!」
「うーがんばってみるゴブ。」
しょぼんと落ち込む緑の筋肉。
重ねて言うが、
美少女がやれば十中八九可愛いと言える挙動だが、
ゴリ子が行うだけで悪夢をみている気分になる。
「とにかくしっかりね!!!」
任せたぞという意味と、反論は許さないという
意味を持って発せられた言葉。
「・・・。」
チャラ男はどうやら答える気力すらないらしい。
生きろ!チャラ男!!!
がんばってればいいことあるって!
こうしてお嬢は旅路を歩み始めた。
それなりのダッシュで。
ちょ!お嬢!はやいって!!!
「リサ先生!いってらっしゃいゴブー!!!」
ゴリ子の嬉々とした声が聞こえるが、
元いた一同は完全に混乱状態に陥っている。
大丈夫なのだろうか?
マジで大丈夫なのだろうか?
旅立つ側が祈るのも変だが彼等の無事を祈る
カニ太郎であった。
これにて町編終了です。
次から王都編かな?
同じく書き上げ次第投稿予定。




