実際にあった怖い話
草木も眠る丑三つ時。
風呂から上がった太一は、鼻唄混じりに身体を拭き、髪を乾かし、そして愛用のスリッパに足を突っ込んだ。
そして、その時に足に覚えたのは、布製のスリッパにはありえない感覚。
足を抜くと同時に出てきたのは…………やつだった。
人類の天敵、MR.G。
スリッパの中に。
MR.G。
太一「ぎゃおおおおん!」
幾ら召喚術師といえど、苦手なものは苦手なのだ。
駄菓子菓子。
太一には、秘策があった。
咄嗟にキッチンに走り引っ付かんだのは、食器用の洗剤。何故か異世界にもあった、ママレ○ンならぬパパメ□ン。そして、伏せれていない。
名付けた奴出てこい、と言いたい。
それはさておき。
MR.Gには、この液体洗剤が有効なのだ。
太一を恐慌のズンドコに陥れたMR.Gは引っくり返ってもがいている。
異世界産のものに界面活性剤が入っているかは不明だが、太一は日本での知識に従いそれを惜しげもなくぶっかけた。
効果は抜群だ!
更に、太一はもう一度キッチンに行き、まだ熱いお湯をどんぶりに入れてカムバック。
止めとばかりに熱湯の一撃。
効果は(以下略
MR.Gは動かなくなった。
激闘の末、ついに憎き仇を打ち破った太一は、それを何重にも重ねたトイレットペーパーで包み、見事下水の藻屑と消し去った。
太一は勝利した。
太一は足が汚れた。
太一はもう一度風呂に入る羽目になった。
そんな、ある夜の出来事。
この話は作者が先程体験した実話です。
一部誇張されています。