表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/100

網切ヒッチハイクを乗せる

42話 網切ヒッチハイクを乗せる


 あーあ。静さんたち来なかったなぁ予定より一日多く滞在したんだけど。

 鳥取。


 仕方がないから帰る事に。


 でも、せっかくここまで来たんだし。

 岡山まわって、広島へ行こうかな。

 あの映画の聖地尾道に行きたいし。


 岡山目指してクルマを走らせてると、ヒッチハイクしている女のコが見えた。

 二人。

 あの二人は九州へ向かうと、あれは。

 静さんたち。

 あ、いや違うは、もっと若いコたちだ。


 多分なんちゃって女子高生だろう。制服系ブレザーにチェック柄のスカート姿の娘と薄着のワンピースで頭にネコ耳!


 なんなのあの二人?


「何処まで行くの乗っていいわよ」


「やったーありがとうおねえさん。九州へ行くんだけど」

「広島の尾道までだけどイイ」

「いいですよ!」


 二人を乗せた。九州か、静さんたちと一緒ね。


 少し話し相手になりそう。


「あなたたち、ずいぶん薄着だけど寒くないの? 学生かしら」


「見えます、ならそう見てください」


「え……。そっちのネコちゃんは、どう見ても中学生か……もっと……」


「違うニャ。あたし、こう見えてもこっちのなんちゃってより、年上なの」


「へえー。驚くほど若く見えるわね。何処から来たの?」


「東京から」


「東京かぁ。九州って言ってたよね。目的とかあるのかな?」


「静ちゃんに会いに行くんだニャ」

「ネコ、名前だしたってわからないだろ」


「え、静ちゃんって……」


「わからないよね。あたしたちの姉御で、ヒッチハイクの先輩でもある人なの」


「ヒッチハイク……。あの、それはモデルの静ちゃん。草双紙……」


「え、静の姐さん。知ってるの?!」


「姐さん……って、あなたたちは彼女とどういう……」


「静ちゃんとは、東京で知り合ったニャ……たよりになるおねえちゃんだニャ」


「あたしがピンチなとき助けられたんだ」


「あの人……そういうキャラなの? 私が知ってる静ちゃんは食いしん坊で、妖怪研究家なの」


「妖怪研究家? ただ、知り合いなだけだニャ。研究なんてしてないニャ」

「食いしん坊は間違ってない」


 妖怪と知り合いって、そう言えば、一反姐さんとかと仲が良さそうだったし。


「あなたたちも妖怪と知り合いなの」


「何匹か知ってるニャ」

「ネコ、そういうコトは、あまり人にしゃべるなって」

「誰が? ウチのかぁちゃんも知ってるニャ」


 え、あの子の母親も。この子たち何者なの。

 もしかして、まさか。

 あの耳はコスプレよりリアルな感じだけど本物のなら、妖怪?


               つづく

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ