表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/38

第五話   試験

試験会場―すなわち学園は外から見るよりもずっと広かった。


ゴウキは案内板を頼りに、自分が行くべき教室を探す。

(広いな―。アーラ村何個分だろう・・・。)とふと故郷の風景が頭に浮かんだ。


ゴウキの受験会場は“301”と書かれた教室だった。中はそれほど広くはなく、

教室にいたのは全部で30人程だろうか。ゴウキは簡単に自分の席を見つけて座った。


最初は筆記試験。この試験では、魔法の種類や歴史、さらにこの学園についての問題も出題される。


しばらくすると、一人の女性が入ってきた。

「全員揃っていますね?それでは試験問題を配布します。」

そういって彼女は試験用紙を配った。


「試験時間は60分です。では、始め!」

その合図と同時に、受験生は一斉に回答を開始した。


30分経った頃、一人の少年が注目を集めていた。

なぜなら彼は机に突っ伏して寝ているのだ!

この学園のテストは人間国有数の難易度で、普通は時間が足りないと感じるものらしい。

そんな常識も分け知らず、ゴウキは寝息を立てていた。


試験終了のチャイムが鳴り、全員一斉に回答をやめた。

回答が回収される中でゴウキは、

(こんな子供だましみたいな問題で誰が落ちるんだろう)とこの学園の筆記試験の容易さに

落胆していた。


―続いて実技試験。


ゴウキは先に体術・剣術試験のグループになった。


受験番号が若い人が、試験官と剣や拳を交えている。

ただゴウキには、どれもレベルの高いものだとは思えなかった。


そしていよいよゴウキの番。

(周りがあのレベルなんだ。本気でやったら騒ぎになってしまう)

そう思いながら試験場である浮遊グラウンド(浮遊といっても10センチほどだが)に乗った。


この浮遊魔法は、グラウンドの4つ角の設置されている浮遊石によるものである。


「受験番号091番、ゴウキ・カインズです!剣術でお願いします!」

そういってゴウキは腰の鞘から双剣を抜いた。


試験官は王国騎士団の者が務めている。にもかかわらず、ゴウキは手ごたえを感じなかった。

本当の実力がここでばれるとまずいと思って、ギリギリ打ち合えているような演技をしている。

それにしても、試験官は必死の形相だったのだ。


「そこまで!」と、監督者から声がかかり、ゴウキは一礼をして次の魔術試験の会場に向かった。


魔術試験会場はなぜか盛り上がりを見せていた。

その原因はあの少女“エリス・ハーデンス”によるものだった。

美しい容姿に完璧といえるまでのスタイル。さらに彼女はあの5大貴族の一つ、ハーデンス家の

令嬢なのだ。注目されるに決まっている。

しかし彼女が注目されていた原因はそれだけではない。魔法の技術だ。その年13にして4つまで同時に魔法を使えるかつ、2種類の魔法を使いこなしていたのだ。そう、彼女も青と緑のオッドアイだ。


(彼女はアッパーだな)

そう思いながら、たいして驚いた表情もせずにゴウキは自分の出番を待った。


10分ほど待っていよいよゴウキの番だ。

威力は調節しないと面倒なことになると分かっているつもりではある。

しかし困ったことに、ライゼに放ったファイアーボールよりも弱い魔法など彼は使えない。


「受験番号091番!前に出てください」悩んでいる間にゴウキの出番だ。


魔術試験は、100メートル先を無造作に動く的に魔法を当てるというものである。


「ファイアーボール!ツー!」

そういってゴウキの手から放たれた魔法は見事に的に当たった。が、的は壊れていない。


(ふう、うまくできてよかった―)と汗をぬぐうゴウキ。


ゴウキが何をしたかというと、ファイヤーボールの発動後すぐにウィンドボールを6つ発射して、

空気抵抗を利用してファイアーボールのスピードを緩め、さらにファイアーボールの周りにまとっている余分な熱気をウィンドボールではぎ取ったのだ。この方法で何とか騒ぎになるのは避けられたのだった。


しかし、これを見抜いた受験生が一人いた。


(あの子はいったい何者なの?6つも同時にウィンドボールを出せるなんて・・・)

彼女―エリスはとんでもない怪物を目にして立ち尽くしていた。


試験が終わり、ゴウキは白鳥亭に戻った。


試験結果が出るのは三日後。それまでゴウキはゆっくり過ごすことにした。

書き方に慣れてきました!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ