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3 透也の友人たち

その日の透也は、リアル。


 同世代の友人たちと待ち合わせてテニスを楽しむことになった。

 メンバーは透也を含めて男の子三人、女の子三人の計六人。

 内四人は十五歳。透也と、柿崎牧だけが、まだ十四歳である。

 誕生日は、柿崎のほうが、透也より六日遅い。


  四月下旬が二人の誕生日だ。


  だから、旧世界の日本における教育制度に当てはめるとすれば、透也と柿崎は、あとの四人より一学年下ということになる。


 このメンバーの中心人物と言わざるを得ないのは、高橋英理華。

 十二歳でエリートとなった少女。


 透也と同じ最後の自然分娩世代。


  英理華は、もともと可愛い女の子だった。

 しかし、客観的に言えば、それは、旧世界で例えれば、クラスに数人いる可愛い女の子の中のひとりというレベルだった。学園一の美少女などというレベルでは、全くない。


 それが、エリートとなって以降は、その立場がそうさせるのか、美質に磨きがかかり、どんどん綺麗になっていった。今では、華やかな、という形容詞が似合いそうな美少女だ。


 あとのメンバーは、間島那央、小山藍、三田義彦。

 みんな優秀で、それぞれポイントレベルはかなり高いであろう。

 しかし、那央、藍、義彦は、十五歳の誕生日でも、エリートとはなれなかった。優秀ではあっても、もともとエリートになる可能性がある、というほどではないと、透也は思っている。

 それに、本人たちも特にエリートになりたいとは考えていない。


 柿崎牧は、可能性はある。十四歳の誕生日のときのポイントは、97.9。

 柿崎が、自ら教えてくれた。

 透也のそのときのポイントも、柿崎に教えた。


 へえ、宇野はやっぱり、そこまでいっているんだね。

 まあ、そうだろうなあ。

 と、何の屈託もなく、爽やかに微笑んだ。


 透也は、97.9という柿崎のポイントに驚いた。

 柿崎は優秀だ。でも学力は、総合的にいって、透也のほうが、はっきりと上のはずだ。

 彼のポイントが高い理由は、その性格によるのかもしれない。

 ロイヤルブルーの評価は、知力だけではない。その人の人格の高さも大きな基準となっている、ということはよく言われる。

 たしかに柿崎は、透也から見ても、人柄は爽やかで、人としての器量の大きさを感じる。


 旧世界では、学校という場所で、「イジメ」という行為がよく行われたらしい。

 それは、歴史の好きな透也が得た知識だが、透也には、そのような行為を行う人間が理解できなかった。

 人間のクズだと思う。


 今の世界で、そのようなことを一度行えば、ポイントは、最低レベルとなり、そのあと何をやっても、もう修復不可能。

 一生、イジメという卑劣な行為を行った人間という評価がつきまとうであろう。


 今日のメンバーの中で、三田義彦と小山藍は、付き合っている。


 高橋英理華は、エリートクラスの少年とも、親しくなる機会は多いはずだが、柿崎か、もしかしたら僕を好きなのではないか、と透也は感じている。


 英理華とは幼馴染。柿崎より、彼女との付き合いは長い。


 幼いときだが、


「英理華は、とっくんが好き」


 と、はっきり言ってくれたこともある。


 ひとりエリートとなっても、英理華は、透也のことを何かと気にかけてくれる。


 でも最近は、柿崎ともかなり親しくしている。

 透也は気になった。


 もうひとり、間島那央は、はっきりと口にしたことはないが、自分に好意を持ってくれている、と透也は感じる。


 英理華のような華やかさはなく、静かでやや地味なイメージだが、一重の目でしっとりとした和風美人。透也の好きなタイプの顔立ちだった。

 もし英理華がいなければ、透也は、その思いに喜んで応えていただろう。


 このメンバーに限れば、透也はかなりもてていることになる。

 しかし、一般的には、透也よりも柿崎のほうが、女の子にはずっと人気があった。


 男の子の間でも、そうだった。

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