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枕の下に 希望の上に(8)

害する時間

内包した

忘れ去られていた想いは

時間に重りをかけて

ポンプ式な何かで

加速されて行く

時間を早く感じる理由だろう

想いは人それぞれ

だからこそ

人それぞれに

時間を感じているのだ




年老いていき

小さくなって生きる

その時に

自分が縋れる物は

いくつあるだろうか

一つしか無いなら

失えば

老い先短い命だが

死ぬしかない

今より酷いのではないかと

単純に考える




有限の時間が充分ありながら

若いのに死にたいとは

若いからこその贅沢だろう

年老いている人の

死にたいという声を

聞いた事がある

あの声を救えと言われても

救う事など

半端な人には出来ない

僕には無理だ

時間という厚みと

空間に散りばめられている

重力みたいな想い

あれに晒されては

こちら側が変になってしまう




様々な人が居る

何処で死のうと

何処で生きようと

構わない

だが

救える人間になる事だ

人の為に何かをしろという

在り来たりな意味では無い

救おうとする手を

掴める人間になれという

対象の違う意味合いだ

後は

捻くれていて構わないから

そこだけは

純粋な人であって欲しいと思う




綺麗な手を握って

胸から取り出す

その人の砂時計

それを逆さまにして

再び内包する

あの瞬間の顔は

誰でもなる

何かを思い出すような

見つからなかった物を

見つけたような

あの顔は愛しい

あの顔こそ

人の顔である


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― 新着の感想 ―
[一言] 素晴らしかったです
2018/04/11 00:09 退会済み
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