表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レム  作者: Onisoh
蓮人編
16/25

少年達

大分間を開けてしまいました…

「そう言えば。」


蓮人クンは、オレ達の事は聞かないのかい?と、振り向き様に僕に問いかける瞬火先輩。返り血を浴びたその笑顔には、やっぱり何が隠されているかわかったもんじゃない。


「聞いてみたい気持ちもあるんですけど・・・。」


「けど?」


「皆僕と同様か・・・それ以上の経験をしてるとなると・・・正直怖いです。」


「へっ?」


縮こまるように言う僕を、瞬火さんはきょとんとした顔で見やり、直後笑いだす。


「?・・・なにか変なことでも言いました?」


「いやぁ!正直者で結構!しかし、これ傑作・・・ククッ」


流石に訳も解らず笑い飛ばされ続けても苛々してくるのだけれど、そんな僕の心情を察した様に瞬火さんが口を開く。


「やぁ!ね。今までに、正直キミほど壊れてる人間は見たことがなかったんだ。それなのに、言うことがかなり的を得てるとなればねぇ。」



「遠回しに嘲ってませんか?それ。」


僕が怪訝な顔で返すと、慌てたように瞬火さんが言葉を紡ぐ。


「いやぁ!そんな気は全然。寧ろオレは生きてる者全てを敬ってるよ。」


「...生きてる者?」


おかしな物言いをした瞬火さんに、思わず怪訝な視線を送る。瞬火さんはそれに察した様子だったけれど、あえて無視して話を続けた。


「素晴らしいね、生命っていうのは。生前はそんなもの、全く意識したことなんて無かったけれど...」


「ちょっと待ってください。何ですかその自分が既に死んでるみたいな言い方は。」


瞬火さんのおかしな物言いが加速し、無視しきれなくなったところで、思わず話を遮ってしまう。ーーー丁度それが、当初恐れていた話題に繋がるとは露知らず。


「そうだねぇ…その辺の事を話すとなれば、君の嫌いなオレの話にも関わってくるんだけど…やめておくかい?」


今更そんなことを言う瞬火さん。好奇心に苛まれた僕の意識が、返答を惑うなんてこと、あるはずがなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ