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7-10

 やけに城内が騒がしかった。

 自室に戻ったヴィクターがしばらくして感じたのは、それだった。


「おい! ヴィクター!」


 自室の扉を叩く、団員の一人の声が聞こえた。

 ノルンと会えなかった、という事と、デニスに咎められた事に少し落ち込みながらも、扉の向こう側に応答する。


「どうした?」


「団員全員に召集がかかってる。今すぐ来てくれ!」


「……わかった。すぐに行く」


 全員に召集がかかっている、ということはただ事ではない、ということで。


 ――何が起きているんだ?


 理由がわからないまま、支度をして部屋を出る。

 そういえば、自分が団長なのに、何故そんな大事な連絡がなかったのか、という疑問は、部屋を出た後の違和感で感じた。


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