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7-9

「ここに来るのは、何年振りだろう」


 歩を歩めながら、リューミエルは呟くように言う。

 晴れていて、いい天気。

 夜に来るよりも青い空が広がる日中に来たかったのだ。

 理由は、エリカカの森で暗いのを見飽きてしまったから。

 夜にそっと来たって、何も面白くはなかったから。

 街の人間は、リューミエルがやって来た事に対して怯えてしまい、商店や自宅を閉め、外はただ静まり返っていた。

 堂々と歩くリューミエルは、特別街の様子を気にする事もなく、イソレイド城に向かって歩を進める。

 ノルン、彼女しか興味がないのだ。


「麗しき青の瞳のノルン姫。あなたをやっと迎えに来れた。――あの日から、とても長い時間がかかってしまったけれど」


 目の前に聳えるイソレイド城を見上げて、口角を上げて、言った。


「今から迎えに行くから。そして、麗しいあなたを愛してあげましょうね」


 焔のように赤いその瞳は、楽しそうに眼前の城を見据えていた。


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