表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/47

4-2

「それはきっと、恋ですね」


「……恋? 私は、何かの病気なのですか?」


「違いますよ、姫様。それは病気ではありません」


「病気では、ないのですか?」


「ええ。少なからずとも、重大な病気ではありませんし、年頃の女性にはよくあることですよ」


「グレイテル。その、〝恋〟というものは、何なのですか?」


 グレイテルはその問いかけに少し考えてから、ノルンに答えた。


「姫様のご質問はとても難しいご質問ですが、簡単に答えるならば、こうでしょうね。姫様は、ヴィクター様に惹かれているのですよ。……端的に申し上げるなら、ヴィクター様の事が〝好き〟なのです」


「……好き……」


「ええ。姫様のお話をお伺いするに、そうだと思いますよ。ヴィクター様が好きで、恋をしていらっしゃるのです」


「……私が、恋……」


 にわかに信じられなかった。

 この気持ちや感情が〝恋〟だということ。


「姫様はまだお若いですから。そのような事の一つや二つ、経験ですよ」


 グレイテルはそう言って微笑み、食事の終わった食器を下げ、部屋から出て行った。

 その後ろ姿を、ノルンは見送る事しか出来なかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ