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1.黄昏姫

 孤島の国、イソレイド。

 孤島の国であるこの地には、三万人の人間が住む。

 人々はこの国と街を愛し、ほとんどの人間はこの地で住み、最期を迎える。

 そこに(そび)え立つのは、イソレイド城。

 この国でランドマーク的な存在でもある。

 イソレイド城に住まうのは、一人の姫。

 彼女の名前はノルン。

 雪のような白い肌を持ち、淡い金色の髪と青い澄んだ瞳が印象的な姫。

 しかし、心を閉ざすように表情をあまり変えずに、いつも儚げな存在であるが故に、人々からは〝黄昏姫〟と呼ばれている。

 そう呼んでいる国の人間たちは、別に彼女を忌み嫌っているわけではない。

 むしろ、愛おしい。

 どこか儚げで、それでいて麗しい彼女に、皆は敬意を持ってそう呼んでいる。

 ノルンも、その呼び名に関しては、嫌ではなかった。

 城の中、佇む彼女の視線は、窓の外。

 その姿は、自由になれずに箱の中で何かを眺める者のようだった。


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