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温泉の中で

温泉旅行ということで、旅館に着いたところ、ココと誰か話していた。

「お、お嬢様………私はあの部屋にいますから!!だから学友達と仲良く………」

「光も学友と同じような人だから。それに気を使わせて旅行を楽しめないなんて、光も嫌でしょ?だから同じ部屋にしておいたから。」

「お嬢様、私は護衛として来ているんですが………」

「大丈夫。光とミオがいれば安心だから。それにここは錦グループの人以外は来てないから。」

「まぁパーティの時に真っ先にお嬢様を助けた魅恩様なら信頼できますが………」

「だから、護衛が必要になるのは少ないから!じゃ、一緒に行こう!!光!!まずは自己紹介からね!」

「は、はい………。」



そしてその人はこちらに来て自己紹介を始めた。

「心お嬢様の護衛を勤めております、闇裂 光と申します。魅恩様、フォルテ様、儚様、いつもお嬢様がお世話になっています。」

彼女はショートの黒い髪に黒猫のいかにも使い込んでいるという髪留めと髪留めと同じように使い込まれた灰色のシュシュで後ろ髪をまとめている人だった。あ、胸はココより少し大きいぐらいだった。

「そんなに硬くならないでもいいのに………。」

「い、いえ!こんな時に柔らかくない方が良いと思いましたもので………」

光のココを見る目は恐らくココが誰かに襲われないかという心配の他に何か別の物があった。

「硬くならなくてもいいよ~。光ちゃん!!私達もう友達だよ!!ほら!!一緒に旅行来てるから!」

「ちゃ、ちゃん付けで呼ばれたのは初めてなので少し照れますね………。後、友人と呼ばれるのも……。

『まぁそれはそれとして、光はもう友達だから。ココもそうなって欲しいってよく話してたし。』

儚がそうやって端末を出して話すと光は、少し戸惑っていた。

「こ、こちらこそよろしくお願いします。………心お嬢様の友人達の中に私が入ってもよろしいのでしょうか?」

「うん、光にじめじめ~っとした生活させるわけにもいかないし、いくら使用人だったとしても私にとっては大切な家族だもん。」

すると光の顔が段々赤くなっていた。

「お、お嬢様………そこまで言われると……照れますよ……。」



そしてしばらくしてから泊まる部屋に向かった。

「今回私達の泊まる部屋はここです。後20分ほどで夕食が来ますので……。その間はゆっくりしていてください。」

『じゃあ、魅恩……膝枕、お願い。』

そうやって儚は僕の膝に頭を乗せた。

「あ~、儚ちゃんずるい!!じゃあ私は~こう!!」

フォルテちゃんは僕の背中に寄り添った。

「ふにゃう~。いい気持ち………。」

「すぅ………すぅ……。」


二人は長旅の疲れのためかすぐに寝てしまった。

「ミオ………寮ではいつもこんな感じなの?」

「ちょっと違うかな………。でも儚とフォルテちゃんと同じベッドで寝ることはよくあるかな………。」

僕は儚の頭を撫でながら答えた。

「………羨ましい………」

ココは何かボソリと呟いていた。

「ココ?」

「いや、なんでもないよ。私だけ別の寮ってのが少しね………まぁ、フォルテちゃんにはあの火事があったからね………。でも私誘おうと思ったんだけど相部屋で光となっていたし………。」

少しだけ暗い顔をココはしていた。

「そういえば、フォルテちゃんからは聞いてないんだけど、その火事ってどんな状況で起きたの?」

するとココは語り始めた。


「フォーは人数の関係で高等部の生徒の中に一人だけ中等部一年生の寮生として入ることになったんだ。まぁ、いじめられてた訳じゃないけど………。」

「当時はフォルテ様は夏目荘、儚様も先日までは長月荘だったと認識しております。」

「それで、フォーの部屋の壁の片方は台所に向いていたんだ。そこで一人暮らしの練習として料理の練習をしている先輩がいたんだ。フォーが二年生に進級した頃にも当時の高三の生徒が練習を始めたんだ。」

まぁ、やっておくのは悪くないよね………。

「しかし、その生徒は揚げ物が好きなので常に油で揚げるという事を多くしていました。」

「まぁ、揚げ物を普通にやるだけなら大したことにはならないよ。でも、あんな馬鹿な行動を無責任にとったらと思うことをしたんだよ。」

揚げ物で一番駄目なのは多分火を付けたままほったらかしにすることだろう。


「その人は火をつけたまま学園まで忘れ物を取りに戻ったんだよ。台所が火の海になるまで誰も帰ってない。フォーの部屋にもかなり火が入っちゃって………幸いタンスは防火性の物が多かったから焼けてないけど………フォーには少しだけトラウマが残ったんだ。まぁ、今は治っているだろうけど………。」

「ちなみに原因となった生徒は台所の使用禁止とフォルテ様の燃えてしまったものなどの弁償という処分で卒業しました。しかしあまりに無責任だったので内定していた企業に内定を取り消すということになりましたが………」


そんな話で10分ほど潰れた。

「まぁ、フォルテちゃんを悲しがらせないようにしようと思えてくるよ………」

「というかミオ、フォー寝てたよね?」

「うん、寝息かいてるし………あんな事があったからって、今のフォルテちゃんとの接し方を変えることはないよ。でも、もやもやが晴れたから。ありがとね、ココ。」


そうして僕はココの頭を撫でていた。

「み、ミオ?」

「ご、ごめん!!駄目だった?」

「い、いや、いきなり撫でてくるから少しびっくりしただけで………」

なんでかは分からないけどココの顔が赤くなっていた。

光はなぜか鼻を押さえているし………。



「そろそろご飯だから起きよ?儚、フォルテちゃん。」

「ふにゃ………。」

「ん…………んぅ……」

二人はゆっくりと起き出したのだけど、フォルテちゃんがこちらに抱きついてきた。

「魅恩ちゃん………。ふにふに~。」

「寝ぼけてない!?フォルテちゃ………。」

ココが軽くフォルテちゃんの頬をぺちぺちとするとフォルテちゃんは抱きつくのをやめていた。



そして、夕食を食べ………………。



温泉に入ることになった。勿論食休みはしたから体に悪影響は無いだろう。

「ちょうど錦グループの人達は上がっていったみたいだよ。」

『貸し切り状態?』

「温泉楽しみだね!!魅恩ちゃん!、光ちゃん!!」

「フォルテ様………少し痛いです。力弱めてください。」

なんだろう、今、何かをセーブしているみたいに頭がスッキリしている。

「ミオ、気のせいかもしれないけど少しお酒臭いような………?」

「きのせいでしょ………たぶん。」

「少しおかしい気もしますが、いいでしょう。では、温泉に入りましょう。」


そして、体を洗い終わった頃だと思う。

そこからの記憶が無い。というか、朦朧としている。

まぁ、前回も今回もわざと飲んだわけではないから許されるよね………と思いながら。




奏「なぜかすごく損をしている感じがする…………。」

涼「五月蠅い。とにかく働いたらどうだ?今度はスポーツ祭もあるんだ。行事前の簡単でも量が多ければめんどくさくなる仕事ばっかりやらされるこっちの身にもなってみろ。」

奏「次回、アルコウル・パニック!!リターンズ。」

涼「リターンズってなぁ………」


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