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もう一つの熱海旅行組

多々良視点


「確か、この駅で合流だったよな?飯島。」

「はい!!もうすぐ香に会えるんですよ!!最高じゃないですか!!」

「そういえば、飯島はその彼女のどこに惚れてるんだ?それが気になるんだが。」

そーいや、惚気っぽいことばかり言われててそこら辺聞いたこと無かったな。

「香は明るいんです!!昔から僕を引っ張ってくれて………それにそれに!!お裁縫が完璧なんです!!僕の使ってるこのハンカチも香の手縫いなんですよ!!」

と、飯島はハンカチを取り出した。

「これ、なんかゲルニカに見えるんだよな………裁縫で模写とか人間業じゃなくね?」

「世界遺産にできそうだな。」

「いえ、これ作るのに一ヶ月ほどかかったらしいので、そこまでの物じゃないですよ。でも、僕にとっては国宝となっても良いぐらいの物です!!」

あー、やっぱりこいつの惚気聞きたくねーわ。

「右に同意。」

あぁ、桧もそう思うのか。



しばらくすると、

「榊~。久しぶりっす~。」

飯島の彼女が来たらしい。

「香!!お久しぶりです!!」

飯島は恥ずかしげもなく彼女に抱きついた。

「ちょっ………榊苦しいっす。」


………で、残りの二人は………。

「使間 竜火!!」

「使間 竜氷!!」

「「二つ名!!ツヴァイ・ドラゴン!!」」

「それで、」

「二人の」

「「名前は!?」」

双子?というか、赤い髪の方のは好みだな………。

あーゆー活発そうで明るそうな雰囲気のは。

「あ、俺は祠木 多々良。部活は剣道部。で、一応四段だな。まぁ、高校の都合上一回も大会には出ていない。大会に出てるのはサークルに入ってるテニスの方だな。まぁ周りが強いから三年までレギュラーにはなれないけど。」

元々テニスはまじめに取り組んでいないから仕方のないことだと思う。それに、剣道は好きだから始めたのであって、モテるためでも和風女子と付き合いたいわけでもないし。

俺は活発な女の方が好みなのだ。






………………すいません。実はロリが好きです。活発なロリが。まぁ、あくまで好みなだけなんだ。ほんとに。

頬を緩めている俺を。竜火眺めてにやにやしている俺を、桧はやや冷ややかな目で見てくる。…………お前もロリコンじゃねぇか。アイツの場合はませてる方だけど。



「社海 桧。部活は人間株式部をやっている。部員が189人いる中で、確か10位ぐらいの資産だな。よろしく。」


コイツの部活である人間株式部というのは、内の高校にしかない部活だ。一般的な帰宅部になる部員が強制入部させられる部活だ。

流石未成年本物株使わせる訳に行かないの一般の高校に通っている生徒にバイトという名目で賞歴、部活、成績などのデータを提供して貰い、その生徒の成績を会社として扱い、それを架空の通貨で運用するという部活だ。


定期的にテストを送り、そのテストの成績が株の上がり下がりの基準となっている。賞歴には、その時の定期テストなどの成績が出されるため、それも参考にする。



「そういえば」

「どこに泊まるの?」

「「あそこの旅館?」」

二人が指さしたのはまさかのビジネスホテルだった。

「…………もう少し歩きますよ。」

「タクシーはしばらく来ないらしいからな。」

「まぁ、歩き慣れてる距離なら行けるっすけど………。」


旅館に移動中………。


一時間ほどたった頃だろうか、急に竜氷が倒れた。

「どうしたっすか?竜氷?」

「足……ひねった………。」

すると、桧がしゃがんだ。

「乗れ。おぶるから。遠慮はするな。」

「分かった。」


……………桧、お前………。

確か桧は学校では女子が近くで足ひねって倒れても貧血で倒れても気にもとめないやつだったよな!?




………まぁ、アイツもロリコンだしなぁ………。ちなみに竜氷は安心したのか疲れたのかいつの間にやらすーすー寝てる。


「じゃあ、荷物は俺が持って置くぞ。」

「よろしく、多々良。」

「私のもついでに持って~。」

竜火も荷物を差し出してくる。

「何でだよ?!」

すると、竜火は少し上目遣いでこちらを見た。

………あーもう、可愛いな!!やっぱり自分もロリコンなんだと思ってしまう。

「分かったよ。竜火の可愛さに免じて今回だけな。」

「お世辞と荷物持ちありがと~。」

「お世辞じゃねーけどな。」

「どうせ双子セットだから~とか?」

なんで自分の可愛さを否定するんだろうな………。



「竜火が可愛いんだよ。コンビだからとかじゃなく。」

「ふぇ?」

それから竜火は旅館までずっと俯いていた。

「可愛い………私が可愛いって………。一人でも可愛いって………。」

なにやら呟いていたが、俺は桧と竜氷、竜火と自分の荷物を持っていたためくたくたになっていた。



旅館に着いた途端、俺の意識は疲れが溜まったためか、そのまま倒れてしまった。




目を開けたとき、なぜか天井が見えるような、位置に竜火の顔があった。

「な、なんっ………痛っ!」

「うぅ~。何でベタな感じで額がごっつんしちゃうかなぁ~。痛い~。」

俺がびっくりして勢い良く起き上がったため、竜火とぶつかった。

「なんでここに竜火がいんだよ?桧と同室のはずなんだけど。」



すると、竜火はとんでもないことを言った。

「私と多々良が同室になったから。というか、全部カップル部屋で部屋割りされてたんだって。」

…………いるようないらないような気遣いありがとう、親父。

桧「………次回は………。少しシリアスだろう。多分」

火「じゃあ!!」

氷「次回!!」

火・氷「「本当の名前!!」」



榊「僕達は完全にフェードアウトしてますね………。」

戸「そーっすね~。」

榊「そういえば香!!ここの温泉饅頭は美味しいんですし、これとかは美容にいいですよ!!」

戸「そうっすか~。」




多「一生フェードアウトしとけバカップル!!」













希「なんか同士がいる気がするな………。」

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