好葉の家庭事情 ヤン編
「そういえば、好葉、ゴールデンウィークの前半って開いてるか?」
お兄ちゃんのためならいつでも予定は開けられるんだよね………。というか、元々開ける予定だったし。
「開いてるけど、なにかあんの?」
「いや、例年通り目黒に温泉旅行に誘われてるんだよ。これまでは俺と目黒の分ぐらいだったけどさ、今年は高校になれば友人もかなり増えるからって三部屋分もらってるんだよ。」
これまでは、お兄ちゃんがゴールデンウィークの間部活やこの旅行などでいなかったときが多かったので勝手にお兄ちゃんの部屋のベッドの上でゴロゴロしながらにおいをかぐという行為を繰り返していたんだけどね………。
「行くけど………他に兄貴のクラスメイトも行くんだよね?」
「あぁ、部屋割りはこうな。お前と同じクラスの伊吹ネオンの兄がクラスメイトだから、その伊吹家もくるぞ。後、昨日偶然会った蒼空ちゃんも誘ったら来るってさ。」
「…………蒼空………か……。」
蒼空は………大丈夫。お兄ちゃんはなんにも思っていない相手だ。
まぁ、警戒はしておくけど。だって…………。
「なんか聞いた途端に急に顔赤くして、行けます!!って言った後に集合場所と用意するもの言った後にはわわ~って逃げてったからな。」
蒼空は私と同じでお兄ちゃんの事が好きだ。
まぁ、モテたいとかよく言ってるのにお兄ちゃんはなぜか鈍感なので全く気付いていないので、危険性はかなり低い。
けど…………。
「蒼空ちゃんはお前と違って胸が大きくなってきてるって言ってたなってかそーゆーことを男の俺の前で言わないで欲しいけどな………。」
おっぱい星人のお兄ちゃんにとって発育してそれなりの大きさになると許容範囲内に入っていくのだから。
「へぇ~。でも鼻の下伸ばしたりしたんじゃないの~?」
「してねぇよ。年下よりは同い年だよなぁ~。そんなの言われて嬉しくなるのは。あ、年上でもいけるか。」
「……………兄貴は高望みしすぎ。」
「はぁ?恋愛に高望みして何が悪い!!」
「兄貴は妹とあんなことやこんなことしてるって噂が一部であるけど?それで恋愛とかできますかねぇ?」
「く、くそっ!!なんで好葉は俺の恋路を邪魔するんだよ!!」
「邪魔してないし。むしろ兄貴にとってはご褒美だと思う待遇ですけど?」
正確には私にとってのご褒美です。
「あぁ、つーかお前一人で髪とか洗えるのか?温泉は混浴じゃねぇしな。くそっ!!なんで女子のタオルだけの柔肌を見ることができねぇんだ!!」
「兄貴………そこまで変態だったなんてね………。」
「うっせ!!つか蒼空に言い忘れてたな………着替えとかは用意しないといけないって事。明日伝えといてくれねぇか?さすがに二日目三日目に素っ裸でいられるわけにもいかねぇーし。」
「………分かった。明日伝えておくよ。」
「おぉ、助かる。ストーカーとか変質者とかと思われなくてすむからな。」
とゆーかお兄ちゃんを中学まで来させたくないというのも理由もある。だってお兄ちゃんが騒がれるのは変人とかじゃなくお兄ちゃんが格好いいからだ。
翌日………。
「いや、希留葉さんと一緒に温泉旅行に行けるっていう事を他の人に知られたくないって気持ちは分かるんだけど、だとしてもおかしくない?!私いきなり用具室に猿ぐつわされて連れて行かれたので心臓止まりそうだったんだけど!!」
そう言っているのは樫羽 蒼空。
私と同じぐらいの身長と体重なのに私よりも胸が大きいのです。
「私だって本当はそのままここで蒼空を息絶えさせても良かったけど流石に直接的なのはね………。それに、ほとんどのクラスメイトに見られてたし。まぁ、ここの用具室は防音であることすら知らない人が山ほどいるからなんの問題もないんだけど。」
「………ねぇ、好葉。希留葉さんの事が大好きなのは分かるけど、何もここまでする必要ってあるの………?」
「?いや、お兄ちゃんが幸せになるために私は努力してるんだよ。お兄ちゃんが私と結婚することで幸せになるってぐらいお兄ちゃんに私のことを好きになってもらってから結婚してもらいたいの。そのためにはお兄ちゃんに好意を持った雌豚を全て絶やさないと………。この前もマネージャーさんの一人と世間話を68文字も喋ってたから、その人のわら人形造らなきゃ………………。」
「…………自分のわら人形ってあるの………?」
「勿論あるよ?何言ってるの?」
「段々好葉の友人をやれてることが疑問に思えるんだけど………。」
「まぁ、少なくとも私はお兄ちゃんと子供作って幸せに暮らしたいから、邪魔しないでね。私はお兄ちゃんの布団の匂い嗅いだりお風呂一緒に入ったりお風呂の水舐めたりパンツ嗅いだり盗撮しまくったりそれの画像使って抱き枕作ったりするし、時々トマトスープに私の血いれたりしてるしね。」
「…………好葉、それ、ヤンデレの症状だよ?」
……………ヤンデレって、なんですか?
私はお兄ちゃんが大好きなだけですが?
伊「ヤンデレって怖いよね………。」
海「言っておくが他の作品でもヤンデレは出るしアナザーストーリーでもやるつもりだしな。」
伊「全然進んでないですよ、アナザーストーリー。」
海「後、ここでお詫びです。アナザーストーリーは更新時、割り込み投稿をして更新することにしました。アナザーストーリーの次回予告と矛盾してしまいますが、今後はなるべくないようにしますのでご理解をお願いします。」
伊「次回、温泉旅行はトリプルデート?」
夏「ちなみに………これは………私たちのじゃない………。」