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親バカの怒りは神に等しき

ココが出てきて混乱していると、フォルテちゃんの嫌がる声が聞こえた。

「は、離して!!!」

「デュフフフフ。ねぇ、君もあの子と同じボクチンのハーレムにならない?」

と、近づいてきた奴に肩を触られていた。

フォルテちゃんはかなり嫌がっていて、今にも泣きそうだった。

あの子………は多分ココのことだろう。それに、ココがコイツに惚れているとは思わない。


というか、見ていると何かいらいらしてくる。

「あぁそうか、あのお嬢様に似てるのか。」

僕をシェフに誘ってきた鋼谷銀姫と同じ雰囲気だ。


「やめてください。嫌がってるでしょう?」

そう言って近づくと、アイツはそのままこちらを向いた。

「デュフッ。君もハーレムの一員になりたいのかな?デュフフフフ。」

そいつはフォルテちゃんから手を離し、こちらに向かい、手首を握ってきた。


あ、これ正当防衛として成立するかも。

そう思ったら実行だった。

「うざいので消えてください。花忍流、椿落とし。」

手首を掴まれたらほぼ確実にこれをする。

まぁ、普通の人が見たら首が取れたように見られるけど………。



「こ、この暴君女がぁ~。ボクチンの魅力に気が付かないなんて愚かな女はボクチンのハーレムにはいらないんだじょ!!」

ちっ…………クズはクズ並に回復が早い……いや、コイツの場合顔が丸っこいから衝撃がやわらんだんだ。

「言っておきますけど、これ以上関わったら命は無いと思ってください。」

冷たくそう言い放つと、

「デュフ~。コイツらなんて金さえつめばたちまちメロメロに~。」

アイツがそう言って僕から逃げようとしたとき、意外な人が現れた。




「金あれば?はぁ~。じゃ、無かったらどうすんの?」

そう言ったのは兄様だった。

「デュフッ。もうじきボクチンは心タンと結婚するのだから、余計にハーレムが増え………。」

「言っておくけど、お前の家、明日からこの場所になったから。」

そう言って兄様が出した紙には、田舎にある廃墟のような家だった。

「まず、お前は金持ち業界にあまり詳しくない。だから、こうなったわけ。」

「デュフッ。そんなの嘘っぱちでござるよぉ~。」

兄様はその様子を見てポリポリと頭をかいた。



「じゃあ、この、誰かさんにぶつかられてドレスに食べていたケーキがぐちゃぐちゃについて、今はもう泣き止んでいるが、そのせいで完全に目が真っ赤になっているこの子の父親は誰でしょう?」

「デュフフフフ、そんなの、ボクチンの会社の下っ端レベルの………。」

「親バカで有名な日本最大の自動車メーカー、TOBARUの三女、東海道とうかいどう 千秋ちあきお嬢様。あ、俺はコイツの親が来れないからって事で付き添いで来た担任の染宮海覇。」

「デュフッ。その内天野財閥の力を使ってボクチンが………………世界一の自動車メーカーになるから関係ないでしゅよ。」

「…………はぁ………本当にコイツはアホやろうだな………。まぁいいや。あ、あそこにいんのがお前の父親か?」

「デュフフ。そうでごさるよ。ボクチンの父上はあの人ですぞ!!」

「ちょうと話したいことがあるんだよなぁ~。あの二つの事件の事と~、お前らの下請けの会社を全てTOBARUが買い取ったこと。まぁ、買い取ったというよりは寝返った方が言い方としては正しいかな?ねぇ、犯罪者。」




アイツの父親は、厳格な人とゲスを混ぜたような人だ。



「まず、こんな風になったので、この子の父親に連絡しました。この父親は、たいそうな親バカで、礼儀のなっていない者には容赦しません。ぶつかっても謝らないとか、しかもそれを自分からぶつかっておいて他の人のせいにするとか………。そんなやつらには軽い制裁をやる人です。」

「それがどうかしたのかね?」

アイツの父親がそう言った。

「とりあえず、軽~く、あなた達の下請けの工場などを全て買い取りました。格安で。まぁ、工場長もそれを望んでましたしね。あぁ、あなた達が普通に定時で帰らせていればこうはなっていなかったでしょうが、格安の残業をやらせまくり、基本深夜零時に帰らせる環境なのは失敗ですよ?」

いやいや、親バカの怒りとんでもないよ?

いくら権力あるからってこれはないんじゃないかなぁ~。

まぁ、アイツは気にくわなかったから何も言わないけど。

「は、そんなもの、二週間でこの財閥をつかい取り返す。そのくらい打撃にならんよ。」

アイツの親父は兄様をバカにするように笑った。



すると、兄様はニヤリと笑った。

「それについてですが、最初にこの二つの書類をご覧ください。優秀なハッカーが手に入れた、三年前の技術者の死亡事故の証拠ですねぇ。もう一つは、あのメイドの父親の無実の証明ですね。」



「まず、あの技術者の死ですが………まぁ、コンピューターに画面を書き換えるウイルスを入れたんでしょう。そのせいでいつも通り調整するときに誤差がでる。まぁ、それだけなら何の問題もありませんが、その後に技術者が亡くなります。これは、さっきの画面のズレを利用して、技術者を殺すだけですね。その技術者は優秀で、あんたらに反抗する人間だった。他の者は嫌がってはいるものの、反抗はしていませんからね……。管理者の立場を使い脅してましたから、仕方のないことでしょう。まぁ、一石二鳥を考えたのでしょうが、そのデータを残したのが失敗ですよ。優秀なハッカーがすぐに証拠として吸い出しましたから。」

「それがどうした?私たちが天布財閥の一員になるのは変わらない。」



すると、兄様はまた笑った。まぁ、この人昔からこんな風にするのが好きだからなぁ……。


「もう、天布財閥があなたの息子と結婚する必要はもうありませんよ?」


魅「はぁ~兄様の事を兄様の失敗したところ意外でバカにするとホント恐くなるような……。」

フォ「ふにゅ~。魅恩ちゃん、ありがと~。」

魅「うん、だからちょっと抱きつく力弱めて!ケーキ食べられないから!!…?儚?」

儚『私が食べさせるのはダメ?」

魅「いいけど……届く?」

儚「うぅ……と、とど……かな……。」

魅「今度寮の方でね。」

フォ「次回!!親バカの怒りとブラコンの怒りは雷である。」

魅(姉様が出てくる訳じゃないよな………?)

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