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不登校児始めました

確かに両親……父の誠と母の葵は目元が似ていたり好物が同じだったり、喧嘩しても実力が同じなため長引く事が多い、子供の僕らから見てもバカップルの二人が双子の兄妹だとは到底思えなかった。今は父が単身赴任で母が父に僕を置いて着いていったのだ。それはちょうど2年前の話だ。


その頃から僕はやや自由だった。まぁ、姉様の呪縛から逃げるために努力を始めたのもこの頃である。

姉様が「料理などの家事全般できないでしょ?だから私がやってあげる」という勝手な理論を覆すためである。そのため今まで在籍していた部活は料理研究部である。

最初は味見が目的で入ったと思われながらも熱心に普通の料理やお菓子を美味しく作るため日々努力していたので部員として認められるのは早く、かなり上達した。

下手したら母よりも上手くなっているかもしれない。お袋の味は出せないけどね!!特別な調味料は母親にならないと作り出せないのだ。


しかし、こうしてみると母の言動も的を射ていたのだ。

「愛に壁は無いのよ!!愛さえあれば関係ないのよ!!」

これは本人自身が近親相姦だからだろう。……なんだろう?

姉様にしっかり遺伝している……。悲しいことに悪いところです。



「夜這いはまだにしなさい。やっぱり眠ってるときにこっそりじゃなく起きた所でいきなり………ね?」とも言われました。夜這いする前に。by奏。



姉様は心の中話さないでくれないかなってか僕の貞操危なかったのかと思う。


「ま、俺は近親相姦には断固反対だが、お前等の親は許すわけだ。魅恩、危なかったな……。」

「その結果女にされましたけど?というかこの件の謝罪ではすんごい事実でたね!!まさか父様と母様が双子の兄妹だったなんてね!!」

「私は大歓迎だよ!!」

そう言って姉様は僕をギュ~と抱き締める。

「く、苦しい……。」

そして、ダウンしてしまった。意識が遠くなっていく………。



目を開けると2人は僕の戸籍とかの準備をしていた。

「おーい、タカ?ちょいと戸籍パパッと作って欲しいんだけど……あ、断ったらお前の黒歴史100選全部……やってくれるのか?あー、良かったー。まぁ、FAXで送るからな、そこにはんこ押してくれればいいから。……そっちは大丈夫だよな?奏?」

「うん、校外編入試験のプリントは貰ったし……じゃ、明日やるよー。」

「あれ?あそこの編入試験って難しいんじゃ……。」

「いや、全国模試で全教科95以上のお前が難しいとか言うな。そういえばどこでも入れるようにと勉強をやっていたな、良かったな、事情知ってるのがいる高校にはいれて。」


目眩がする……なるべく遠い全寮制に入るためにひたすら苦労していたのがこんな所でしっぺ返しを食らうとは……もう僕は引きこもってしまおうかとも考えてしまっていた。

「こんなことなら馬鹿で良かったかも………。」

そう思うと憂鬱だけど、気になっていることを聞いておきたかった。

「明日も私はいるから試験プリント終わらせまょう。大丈夫、魅恩なら一発合格になるわ!!」

そう言って姉様は僕をさらに抱き締めた。苦しいので逃げようとしても逃げられず………。

「じゃあ久しぶりに一緒に寝よっか!!」

とそのまま姉様は眠ってしまう。悲しいことにガッチリと抱き締められている腕は全く動かず、僕は諦めて寝ようとした。時々わざとか寝ぼけているのか分からないけどほっぺに唇の感覚がいくのは気のせいだろうか?姉様の中身を知っている僕は何もされないように体制を整えるのがやっとだった。



ちなみに、編入テストは校外で学園関係者の監視のもとでカンニングできないように受ける。1月から2月がテストが受けられ、合格したら2月下旬から入学式までに都市島に行かなければならない。



都市島学園は広さが大体香川県の半分ぐらいの大きさの人工島だと姉様から聞いている。女性ばっかりの島だ。男性は業者と島民の保護者が厳重な管理の元でないと入れない。入ったら地獄が待っている………らしい。



翌日、編入テストを心ここにあらずで義務的に解いてしまい、わざと悪い点を取るという作戦ができず、満点に近い点を取ってしまった。姉様は大喜びで僕の両手を持って、くるくると回した。目が回る。回る。回る。

 

編入テストの結果的に都市島へ2月から行くことになるらしい。今はまだ1月なので結構先の話なんだけど。それに、兄様の話だと前の学校からは転校する形になるらしい。明日、他の皆に伝わるはずだ。もう会わないだろうなぁ……………。この姿だし、他の人は都市島学園に編入テストで合格すれば行けるということを知っている人は少ないので、余計に会う機会は無いと思う。ゼロからのスタートになってしまうけれど、仕方のない。元々そうなる予定でもあった。


「でもさ、これから1ヶ月僕は何をしていればいいのかな?」

兄様は淡々とこう言った。

「学校に行かない不登校児だな。引きこもりながら料理の腕を磨いとけば良いんじゃないか?趣味だろ?食材は俺が買ってくるからな。後奏には女としてのいろはを簡単にレクチャーするためのファイル用意してあっからそれ読んで元男と悟られないようにな。」

「1ヶ月したら迎えにくるね!!」

どうやら姉様には僕の住むところなどの準備をしてくるらしい。しかし、これまで休んでこなかった学校を不登校という形で休むことになるなんて………。


息抜き一つで一体なんでこうなった?

奏「今回も私はまだすべての力を出していない………フフフ……。」

海「そんなこと言ってたら魅恩と次回予告やらせねぇからな。俺は近親相姦は断固反対派だ。親父とお袋もだが。つーか俺の父さんは苦悩だったぞ!!」

奏「えー、なんでー?兄妹とか姉弟だからいーじゃん愛し合っても~。」

海「良くねぇよ。親父は当時双子のストレスで髪が生えなくなったんだぞ。」

奏「ご愁傷様。じゃ、次回、ようこそ都市島、買い物デスマッチ!!」

海「とりあえず魅恩に胃薬作っといてやるか……。色々心配だ……。」

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