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放課後シスターズ

昼休憩が終わってから教室に戻って席につくと、隣の男子が

「お、よーす。隣の席の柏木かしわぎ 希留葉きるはだ。お前モテてんなぁ。羨ましいぜ………。多分前のトコでも彼女の一人や二人できてたんだろうなぁ………」

と、話しかけてきた。

まぁ、私は確かに妹達にもモテてはいたけど、彼女は元女なので当然いない。

「ノート見せてやろうか?転校してきたならノートの取り方も違うだろうし、俺のはまぁまぁ分かりやすいしな。」

「あ、助かる………。どの辺が範囲なのかも知りたいし………。」

「教科書でいえば数学は20ページまでだな。まぁ、俺あんまり勉強できねーからな。

柏木は、ワックスをつけている感じの髪型だ。

カッターは白、ブレザーは黒だ。

「はぁ~。にしても、この時期に転校してくるって、めんどくさい行事すっぽかしてるよな……。」

「何があったのかな……。」

「合宿だよ。新入生歓迎合宿。三日も他県の山に泊まるんだぞ?しかも一日目は登山、二日目は集団行動、で、最後にクラス対抗ミニゲーム大会。くっそつまらねぇんだよ!!なんだよ高校生にもなって旗揚げゲームとか!!スマ○ラでいいだろ!!」

と、柏木が叫んでいると、

「そーゆーのがあるから希留葉はモテないんだよ。」

と、小田の向こう側から声がした。


「まぁ、一回自己紹介はしているけど念のためもう一度…………。僕は目黒めぐろ 星也せいや。こいつとは小学生からの幼なじみでさ。ちなみに僕と希留葉はサッカー部に入っているよ。伊吹君は何部に入ろうと思ってるのかな?」

目黒は優男のようで、髪は黒で、イメージではエリ○の騎士で序盤に亡くなる人(不謹慎だなと思うけど言いやすいのがその人なので。)の髪型だ。

ちなみに、カッターは灰色、ブレザーは水色だ。

顔は結構美形だ。

「まぁ、こいつも彼女いないけどな。」

「僕は理想が高いからなぁ。」

「確かに高いよな、ゲテモノ好きの星也クン?」

「大体なんでギョロッとした目の女の子とかが人気ないんだろう……。ゾンビ物はやっていいよ。はぁ………バイ○ハザー○の世界に行きたい………。」

「端から見りゃあ、こいつの誉め方は人の神経逆なでしてるからな。」

そして、ドMな人ぐらいしか集まらないらしい。


さて、男友達もとりあえずできたということを思いながら、放課後になった。

「そーいや、澪田とは仲良さそうだな……。あれか?幼なじみなのか?」

「うん、そんな所だね。」

「いいよなぁ、幼なじみ。まぁ、男友達の幼なじみもいいもんだけど。やっぱり女子の幼なじみも欲しかったぜ……。」

「お前には妹いるだろ?幼なじみと同じような。」

「あいつ俺のこと嫌ってるんだよ。この前だってあいつのプリン勝手に食べたら、『もうちょっと残しなさいよ!!』と言ってたな。まぁ、それよりも高いプリン買ってきたらそれなりに喜んでたような……いや、全然だな。」

「………もしかして、柏木の妹って、ツンデレ?」

「性格にはツンヤンデレかな。まぁ、そんなゾクゾクするゾンビッ子が現れないかと僕は毎晩流れ星を待って願ってるよ。それに、ゲテモノって世間から呼ばれる子は心が綺麗でしょ?好きとかって言う人は。」

目黒、いいこと言ってるのかさっぱり分からないよ。

「まぁ、本当は好葉ちゃんも素直になりたいんだと思うけど、その前に邪魔な虫を排除するような雰囲気だからね……。」



そして、下校中……。

目黒がこの近くに用があるからと私と同じ方向に歩いていた。

「お兄ちゃーん、友達できたよー。柏木好葉ちゃんていう私たちの同士!!まぁ、好葉ちゃんツンデレらしくって~。」

その子って柏木の妹じゃん。

偶然って不思議だね……。

うん、どんなこと話したんだろう。

「お兄ちゃんにはできそうにないけどやれそうな事をアドバイスしてあげたの!!風呂のお水とか、ベッドとか……。後、抱き付くことも!!」

うん、それはいいかもしれないね、素直になれないなら。

まぁ、ヤンデレも入っていると、何か恐ろしいことになりそうだけど。



「後こんなのもらったよ。なんでも作ったばかりなんだって。」

そうして渡されたのは、わら人形だった。

それも、頭と腹の部分に大量の五寸釘が刺さっている。



そして、そのわら人形には誰かの写真が貼ってあった。

「あ、これサッカー部のマネージャーの人だね。まさか呪ってるのかな………隠れながら。」

………ヤンデレこじらせてるんだね、好葉ちゃん……。まだ見たこともない彼女に私は少し身を震わせた。

「ネオン、こんなの作るようになっちゃ駄目だからね。」

「うん………だから撫で撫で!!」

「はいはい」

そういって頭を撫でてあげると、「ふんに………にゃあ。」とかわいい声を出す。

「好葉ちゃんもあれだけ素直ならなぁ…。」

目黒はそう言いながら「じゃ、これで。」と帰っていった。




アーシュ視点

「そういえば、寝床どこにするか決めてなかった……。どうしようかな……。」

そんなとき、私が見つけたのは少し穴の開いたドームだった。

「これは、家なのかな………。よし、ここに住もう。」

「いやいや、お前にはちゃんとした宿がある。あの家の近くのマンションだ。まぁ、一人暮らしくらいできるだろ?」

「海覇先輩………。ありがとうございます……。」









もし、朝焼恋という人間が生きていたなら、夕暮涼の人生はどう変わったのだろうか。


次回、アナザーストーリー。

夕焼け子焼けの逃避行。



涼「………私が主役とはな…………。」

奏「いつか私×魅恩ルートを!!!!」

涼「それはないんじゃないか?」

作「ないですよ。」

奏「がーん!!」


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