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偶然+偶然=必然!!

階段を一回上がり、1A教室と書かれた教室に着いた。

掲示物には新入生合宿のときの写真だと思われる物が番号付きで貼ってあった。私のいた中学では、廊下側に磨り硝子があったのだけど、この高校は掲示物を貼るための壁になっているらしい。ちなみに、写真一枚の値段は50円だった。

「じゃあ、呼んだら中に入ってきてくださいね……。」

照西先生はそのまま教室の中に入った。



「さ~て今日は皆の仲間が増えま~す。」

照西先生の言葉で一気に扉の向こうがざわついた。

「センセー!!男ですか?女ですか!!」

「女の子二人と男の子一人よぉ~。」

「よっしゃあーー!!チャンス二倍だぜぇ!!」

「男もいんのかよぉーー。」

「って、三人ってやっぱり多くない?分散させなかったの?」

最後の言葉を誰か言ったのか分かりづらかったけど同情はする。

「さ、男の子と女の子、どっちが先がいいかなぁ~?」

「もちろん女の子っしょっっっ!!」

「じゃあ、どちらか入ってきて~。」

照西先生が手招きした。



「私から行きますね………。」

と、少し暗い子が教室に入っていった。

「えーっと、真名部まなべ じんです。親の転勤で来ました……。短い間になるかもしれませんが、よろしくお願いします。」

その子は、顔が隠れるほどの長い藍色の髪だ。

顔は全く見えない。意図的に隠している感じがする。

前髪はだらーんと垂れているが、後ろの髪は薄紫の髪ゴムできちんとまとめられていた。胸は普通にCはある。身長は162ぐらいで、平均ぐらいだと思う。

「おお!!すんげー美少女!!」

「いや、顔見えてねーだろ……。」

「あーゆーのは大体美少女に決まってんだよ!!」

「まぁ、お前みたいな馬鹿に素顔見せねーだろ。多分。」

「それにしても、声少し小さいな……。」

「照れ屋なのか?」

と、声が聞こえる。

中学の時に、転校生が来たこともあるにはあるが、そこまではしゃがなかったと思う。

とりあえず自己紹介が終わった真名部さんは照西先生にどこに座るのか聞いていた。

「真名部さんの席はあそこね~。」

照西先生が指さしたのは窓際の席だ。


「次は私の流れなんで行ってきます。」

そして、入っていった。

「え~、転校してきました、ホワイト・K(ナイト・アーシュレットです。日本人のクォーターなんで、日本語は普通に喋れます。後、この髪は染めてないので。目についても先天的なものなので、気にしないで接してください。まぁ、基本的にはホワイトさんでいいです。」

ホワイトさんの髪は雪のように白い髪の中に光を反射するように光る銀髪が混じっている髪に、右目はアルビノでなるような赤なのだけど、左目は、上の部分だけ青になっていて、残りは赤だ。

「きれいだなぁ~。さすがクォーターって感じ。」

「マジで結婚してぇ……………。」

「好きだー!!ホワイトさん!!」

「おい!!抜け駆けすんな!!」

「落ち着け………。もうちょっとしてからだろ。告白するのは。」

「うっせぇ!!ギャルゲオタク!!」

「何を言うか!!俺はギャルゲの化身だ!!」

「こいつメガネかけてまじめそうなのになんでギャルゲーマーなんだ?」

「俺はギャルゲーこそが最難関の勉学と思っている。まぁ、成績は良いがな。」

などの声が聞こえる。


まぁ、ホワイトさんは気にしていない様子だ。


ホワイトさんは、そのまま空いていた入り口側の席に座った。中の様子を見ると、真ん中の席がポツリと空いている。

どうやら、私には真ん中の席に座ることしか許されなかったらしい。



「すんげ~。俺このクラスで良かったよ!!」

「俺も俺も!!ここ学年ランキング二位の奴もいるけど他にもレベル高いの多いし!!」

「ちょっと!!男子五月蠅い!!」

「あれ?学年別ランキングってどこで見れるっけ?」 

「学校の裏サイト。あの学校がやってる所の最後の文字を一つ消してuraにするんだ。まぁ、ドメインを替えたらだめだけどな。」

「一位は確か副会長じゃなかったか?」

「それは三年生な。一年の一位は、演劇部のスーパールーキーだったはずだが?」

「そーだった。まぁ、この二人もそれに匹敵するんじゃないか?」


そーいえばこの空気の中この教室に入らなきゃいけないのか…。

「じゃあ最後に、男の子よ~。入って入って。」

はぁ……元女でこんな中に男として入るなんて……。

そりゃあ、女の時も男装したりもした。

けど、今では完全に男なのだ。



「伊吹タクトです。よろしく……。」

まぁ、成るようになるだろうと思っていた矢先、私はある可能性を忘れていたことに、今気付いた。

そして、それは最悪とは言わないまでも、私にとってはとてつもなくやばい出来事だ。

女子が歓喜の?叫び声を上げようとする前に、あの子は動揺した声で、私を見た。

「え………タクト………?」

小学4年生からの親友である、澪田みおた 夏音かのんの姿だった。


「……………あはは。」

もうどうなってもいいや。

それから、ホームルームが終わり、私はなぜか女の子たちに囲まれながら質問に答えることになった。

その間、夏音は何も言葉を発さずに私を見ているだけだった。




そんなこんなで昼休憩の時間がやってきた。


伊「はぁ………ようやく高校生活が始まったけど………まさか夏音がいるなんてね………。」

ア「あ、そういえば女子の制服についてはなにも説明していませんでしたね。まぁ、上は男子と同じです。しかし、冬服は紺と黒のチェックのスカート、夏服は白に薄い青と緑のラインがついています。」

伊「基本的に男子は白のカッターシャツに紺のブレザー、女子は白のカッターシャツにオレンジ色のブレザーだね。」

ア「私は深い緑のカッターに青のブレザーです。」

伊「そろそろ次回予告しないと……。」

ア「次回、騎士と指揮者と在校生。」


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