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初めての登校

朝、目を開けるとネオンにツァルト、龍水が私のベッドの中にいた。三人を起こさないように私はベッドから降りた。

下の階に降りると、海覇さんがコーヒーを飲んでいた。

「はぁ~。とりあえずこれ渡しとくか。生徒からプレゼントされて捨てられずにとっておかないといけなかったとららんの抱き枕………の非売品。大事に使ってくれ。俺は使わないし、俺のベッドだと下手したら溶ける。」

なんで!?ベッドでぬいぐるみが溶けるの?

そして……、

「なんでとららんの………それも非売品が……あぁ、モフモフしたい……。」

とららんというのは全年齢対象のアニメのキャラクターで、愛らしい虎のデザインだ。虎のデフォルメキャラならば三本の指に入るだろう。とららんのぬいぐるみは全部見たことがあると思っていたけれど、これはタグに非売品と書かれていたし、オリジナルなのかな……。

「一応お嬢様小学校だからな………。ぬいぐるみ作ってるニャオンって会社の娘からもらった。まぁ、俺も色々プレゼントはしてるぞ?」

「どんなものですか?」

すごい気になった。

「まぁ、親様にはマッサージ機とか……。あれはかなり便利に作ったからなぁ。確か服みたいに着て使うやつだったなぁ……。まぁ、中の液体には苦労したけどな。癒し成分とかの清涼感とか温かみがあるスライム的なジェルのことだ。結構好評だったらしいけどな。」

「工学系もできるんですか…………?」

「まぁな。にしてもお前がぬいぐるみなんかを抱いていないと寝られない体質だったとはな………。」

「別にいいじゃないですか!!ぬいぐるみの愛らしさとモフモフが日々の疲れを癒してくれるんですよ!!」

「精神論か?」

もうこの話はどうでもいいや。

ぬいぐるみの良さが分からない人はなにで癒されるんだ………。とららんのぬいぐるみをモフモフしながら私は呟いた。




城九乃坂の男子の制服はカッターの制服の上にブレザーを着るというのが基本らしい。色は自由に決められる。とりあえず校章がついていればなにも文句は言わないらしい。まぁ、海覇さんは全部買ってくれたので、どうするかを普通に決められた。ちなみにズボンは全員同じ。

私は黒のカッターシャツの上に青のブレザーというのにした。夏には暑そうな格好になるので、夏には黒の半袖カッターシャツにしようと思う。

「さてと、これから城九乃坂高校の生徒かぁ……。男子校の制服を着ることになるとは思わなかったけど。」

と複雑に感動していると、

「まぁ、明明後日から第一定期定期テストだがな。ったく、めんどくさかったぞ。定期テストがめちゃくちゃ速いんだよ。多分混乱するだろうな……。」

と少し落ち込むような言葉を放ってくる海覇さんだった。

「まぁ、大丈夫だと思いますよ……。まだ2週間ぐらいしかたってないから授業には着いていけると思いますし……。」

勉強はそれなりにできるしね。

「はぁ……まぁ、先輩としてのアドバイスを書いた紙とかこのノートとか渡しておくからがんばれよ。」

と言って渡されたのは少しボロボロのノートだった。

「はい!!でもまさか男子の制服着ることになるとは思いませんでしたよ……。」

「人間万事塞翁が馬的になんとかなるだろ。」

「海覇さんって、理系でしたよね?」

「まぁ、とりあえず性格と態度とやる気の向ける場所以外神童と呼ばれていた時代が一時期あったしな……。貪欲に知識を頭に詰め込んでいたらこうなった。ハッキングも軽くならできる。本職は科学系だが。」

いや、十分だと思います……。


「あ、城九乃坂は一週間で大体のことがガチガチに固まってるから甘く見るなよ。」

そういって海覇さんは私を送り出した。




職員室につく、あぁ、初めての登校シーンはスキップされたんだなぁと感慨にひたりながらドアを開けた。

「あー、転校生の……伊吹タクト君か?照西センセー。」

転校生じゃあ無いんだけどなぁ……。

「あ、伊吹君ですね。まぁ、一応転校生としての扱いにしますので。そっちの方がテンション上がるでしょう?」

「この先生昨年は小学校の先生だったからねー。テンションとかすんげー気にしてるのさ。」

と、その人はクールに告げた。

「まぁ、小学生と高校生ははしゃぐところは同じですし……。まぁ左遷された訳ですからね……。」

教師の世界も大変なんだなぁ………。

私はそう思いながら職員室の中を見渡す。

「あ、後私合唱部に入部希望なんですが、顧問の先生って誰なんでしょうか?」

「あぁ、私だそれ。後入部希望でも入るのは無理な。私としても新入部員は欲しいがコンクールに向けての練習がもう始まっていて、パートとかがもう決まってしまっていて、この中に新しく入れると連携とれなくなるからな……。入るなら二年からに………いや、すまん。多分無理だ。すまないな……。」

「そういえば海覇さんもそーゆーこと言っていたような……。」

「海覇さんって……あの?」

「どーゆー関係なんだ?まぁ、ろくでもないとは思うが……。」

「海覇さんっていったい何していたんだろ……。」

「いや、私には悪魔にしか見えない後輩だったぞ。まぁ、何回か音楽プレイヤーとか録音機とかの修理依頼したことはあるけど。」

「私は性転換の薬とか時飴っていう発明品自慢されました……。」

すいません。

その発明品使われたの私です。



まぁ、そんなことを考えながら入ろうと思っていた合唱部に入れない事が分かると、物凄いほど…………………。


私はかなり落ち込んだ。

「じゃあ、教室まで案内しますので着いてきてください。」

照西先生に着いていって私は教室に向かうのだけど……。

「すいません!!少し遅れました!!」

「転校初日に間に合わなかったなんて……ギリギリですいません!!」

あれ?なんで転校生がもう二人いるの?偶然なの?

「まぁ、良かったわ。三人とも私の受け持ってる1Aの生徒だもの。」

「バランスすごい悪くなりそうですね………。」

「気にしない気にしない。」

いや、どう考えても気にするよ。

とゆーか、両方女子って………。





まぁ、私も元女なんだけど。

1A教室

?「おい!!今日転校生が来るらしーぜ!!しかも三人!!」

★「いや、なんで分かるんだよ。つーか三人も一辺に?」

?「まぁ、昨日生徒指導で職員室言ったときに知ったんだがよー。」

★「お前、いい加減バイクで行くのやめればどうだ?免許あっても学校はバイク登校禁止だぞ。」

?「あぁ、そーかよ!!次回!!偶然+偶然=必然!!」

★「とゆーかなんで僕の名前の所★なの?」

?「両方?だと分かりにくいからだろ?」

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