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高校入学

更新遅くなってしまってすいません。

「今日は編入生紹介するよー。ささっ、入って入って。」

担任の先生らしき人が僕を手招きする。

4月になり、僕は都市島学園高等部に進学した。

初登校だったけれど弁当は作る余裕はあると分かった。

なのだけど、今弁当箱の入っているカバンはフォルテちゃんに預けている。


すぐ隣を見ると、悶えている姉様と、それを押さえるように姉様の頭を片手で押しつけている涼山河いる。

「魅恩の初々しい自己紹介がみれないじゃないの~。涼~、離してぇ~。」

「………このシスコンは本当にどうしたらいいものか………。」

「とゆーかなぜ姉様がここにいるんですか?」

「そりゃもちろん魅恩の晴れ姿を……。」

「あ、涼さん、それ持って帰ってください。僕一人で大丈夫なので。」

「わかった。行くぞ奏、生徒会長のお前がホームルーム行かなくてどうするんだ。」

「え~ん、あんまりだぁ~。」

涼さんが姉様を引きずっていく。

涼さんには助けられてばっかりだなぁ……。

「あ、あの~、早く入ってください~。」

感慨にふけっている途中で担任の先生に呼ばれたので、今度こそ教室に入る。


教室に入ると、フォルテちゃんが手を振っていた。

ちなみに、戸松は別のクラスだ。

「高校から一緒になりました、染宮 魅恩です。よろしくお願いします。」

普通に礼をしようと思ったのだけど、なぜか体は違う動きをする。スカートの両裾をつまみ、お嬢様のように一礼した。

「か………。」

前の方の女の子達が口を少しずつ開いていく。

にしても、「か」の次に何を言うのだろうかと思っていると………。

「「可愛いぃぃぃぃぃ!!」」

その言葉は教室内で大反響したのだ。

…………複雑な気分になる。一応僕は元男だからなぁ………。


席は、先生が気を使ったのかフォルテちゃんの隣だった。

後何分かたったら一時間目の授業の時間を使って質問タイムになるらしい。とりあえず、フォルテちゃんのもとへ向かう。

「魅恩ちゃん、今日から一緒だね~。」

「そうだね、フォルテちゃん。」

近くに知人がいるとかなり気が楽になる。

「あ、あのぉ……………んん……。」

フォルテちゃんは右にいて左の人が僕に話してきているんだろうけど聞き取れない。

その人は端末を取り出して、目に見えないスピードで文字を打った。

倉橋くらはし はかな。これからよろしく。』

『私のことは呼び捨てでいい。』

儚は僕に文字の書かれたタブレットを見せた。

『これ使ってるとぶっきらぼうなしゃべり方しかできない。それを理解してくれると助かる。』

儚は黒の髪でのショートヘアーで、アンテナみたいに細いアホ毛がトレードマークだろうと思う。僕の胸ぐらいまでの身長だから小柄だけど、アンテナのせいか少しだけ高く感じる。

今、儚のアホ毛はおどおどと揺れている。

「フォルテちゃん、あのアホ毛って儚の意志で動いてるのかな………?」

すると、儚はタブレットを見せる。

『私上手くしゃべれないからこうなったのかもしれない。』

「分かった。これからよろしくね、儚。」

僕は儚の頭を撫でた。

「ふぁ?」儚のアンテナがピーンとまっすぐ立った。

儚の顔がだんだん赤くなる。

「いいなぁ~、儚ちゃん、私も魅恩ちゃんにナデナデしてもらいた~い。」

え~っと、頭を撫でるのっていけないことだったのだろうか?それとも大丈夫なことなのだろうか……。不安に思っていると、前の席の子が話しかけてきた。

「大丈夫だよ、倉橋さんは喜怒哀楽の喜の感情の時はアンテナが立つってことになってるから。」

「あ、ココちゃん。」

『ココは相変わらず情報持ってるね。」

「いやいや!!てゆーかココってニックネームいつの間に定着したの?私は心って名前だからソウルとかが定着すると思ってたのに……。って、染宮さん、自己紹介してなかったね……」

彼女は藍色の髪で、瞳の色も藍色だった。身長は高くて170はある。ここがバレーやバスケに力を入れているところだったら引き抜こうと思われるのではないかと思う感じだ。

「ここの学園に部って概念は無いよ?それに私は球技は苦手なんだよ~。って、いい加減自己紹介させて~。」

そして、彼女は息を整えてから、ゆっくりと言った。

「私は天野あまの こころ。まぁ、情報屋みたいにこの島については詳しいよ~。」

なんと呼べばいいのかを言ってくれなかった。

そう思っていると儚が端末を見せてくる。

『ココでいいと思う。彼女、ちゃんづけやさん付け苦手らしいから。』

「じゃあ、ココって呼ぼうかな。よろしく、ココ。」

「まぁ、新しいニックネームよりは分かりやすいからなぁ……よろしく、え~っと、なんて呼ぼうかなぁ……。」

『私は魅恩って呼び捨てにする。ココは何かニックネーム考えたら?』

「う~ん、あんまり思いつかないんだよ……。とりあえず私と同じように前の二文字で呼ぶとして………。ミオでいっかな?」

「それでいいよ。ココ。」


こうして話していると、ホームルームと一時間目の授業の間にある休憩時間が終了した。」

これから質問タイムになるらしい。

「じゃあ、先生から質問しようかなぁ………。」

そういって、担任の先生は言った。

儚「え、え~っと、………うぅ………じ、じか……。」

フォ「無理して喋らなくても大丈夫だよ。儚ちゃん。」

儚「で……で…も……。」

魅「え~っと、儚の代わりに僕が言います!!次回は今回ので入れるはずだった質問タイムの話です!!」

儚「じ、じか……い、『質問タイムは波乱の香り』うぅ……せ、せめ……。」

フォ「頑張って、儚ちゃん。次は言えるように頑張ろうね!」

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