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息抜きはほどほどに

まず、自己紹介だ。

僕の名前は染宮そめみや 魅恩みおん、友達からは女顔とよく言われるがまだ中学生だし何の心配も無いと思う。こういうのって大体高校生になってから一気に男らしくなるだろう。声変わりしなくてもあまり関係ないんだけど、せめて身長は伸びて欲しいと思っている高校受験まであと1ヶ月になった中学3年生である。


もう一週間すれば受ける高校を決めるんだけど……。僕はそこそこのレベルの東羽山男子高校にしておこうとおもっていた。


取りあえず宿題を片付けていると、兄貴が入ってきた。なぜかいつもは取りあえず整っている濃い紫の髪がボサボサになって、少しだけ焦げている。ワイシャツにチノパン、白衣の兄貴……まぁ、いとこなんですけどね。


「どうも、小学校教師で23歳の染宮そめみや 海覇かいはです。」

「メタ発言やめて、兄貴、で、何のよう?」

「ちょっと実験に付き合ってくれ、今は夢から離れたが、俺はまだ諦めていないんだ。小学校教師なんて結婚するって嘘つきゃ一発で逃げられるだろ。」

「その時にお爺さんになってなければいいね。まぁ、兄貴の夢僕は知らないんだけど。」

鬱陶しくなりそうなので早めに処理したいと思っていると、兄貴はいきなり僕の首筋に薬品の入った注射器をさし、薬品を僕の体に流し込んだ。

「受験勉強も大事だが息抜きも必要だろ?」

いや、そーゆーのはゲームや漫画を指すものだと思う。少なくとも今おかれている現状は息抜きとは言えない!!


「なんで……体が……光っうわぁぁぁぁぁ!!」

兄貴の様子を見ると満足そうに笑っていた。いったい何の薬なんだ?兄貴が前に作った声変わりする薬では特に変化は無かったと思う。いままでと同じ声だったし。

でもなんで今回は成功って感じなんだろう……。僕はそのまま倒れてしまった。死んでないけど。


目を開けると兄貴が「これはすごい発明だが……魅恩にしか使えない仕様にしてるからな………まぁ、俺が………にされないためなんだが……。」と、聞き捨てなら無い言葉が!!


「兄様、何が起こったのですかー!!」

あれ?無意識に僕は兄貴を兄様と呼んでいた。

「なるほど、呼び方にはこういう風に無条件で反応するのか……。多分心の中ではクソ兄貴とかと思っていても兄様と言うな、うん。」

というか、あの薬って何だったんだろうか?

兄貴が余分に持ってきていたであろう薬に付いているラベルを見た。



「魅恩せんよー女体化薬 金髪碧眼!!」

なんとも愉快な有る意味の分かりやすくかつとんでもないほどの衝撃的な言葉が書いてあった。

「いや、迷ったんだよ、最後の仕上げで選択肢が二つになったんだ………。金髪碧眼か、薄桃赤目か……。」



いや、認めたく無いんだけど…………。認めるしか無さそうだ。悲しいことに。

ついさっきまで黒だった髪は金髪になり、目はまだ見えないけど多分緑色になっているの……かな?

不味い不味い不味い不味い不味い不味い不味い!!


いっそ死んでしまってもいいからこの状況を打破しよう!!

そう思って僕は少し思いスースーする股と少し重い胸を揺らしながら、余分に持ってこられていた兄貴の持っていた薬をひったくった。そして、それを自分の腕に指した。

「一か罰か!!」

と、兄貴はまだこれを二回打ったときのことを一言も言ってない。一厘程度の確率だけど、男に戻れるかもしれない!!


そして、再び僕は光に包まれた。



死んではいなかったし、男に戻るわけも無かった。

ただ胸が大きくなり、髪が伸びてよりいっそう女の子っぽくなっただけだった。

目の前にいる兄様が「これは驚いた」と感心して……って、どうやら思考の中まで兄様と呼ぶようになってしまっていた。

「前途多難だ…………これからどうしよう……学校とか。」

「多分どうにでもなるだろう。」

兄様はそう言っていた。不安すぎる………。


このくらい序の口だというのを今の僕は知らなかった。

「とゆーかまた兄様の発明ですか?」

「あぁ、今回は理科室の薬品だけで作ろうと思ったんだ、いやーやっぱ天才なのかなぁ、俺は。」

「兄様は天才ではなく天災ですよ、間違いなく。」


この作品のあとがきはキャラ2人での次回予告をお楽しみください。なお、次回予告のタイトルは変更になることもあります。

海「タグにブラコンってあるしあらすじにも姉は書いてあるのに一話目で出てこないとは……。」

魅「流れの事情だよ、兄様……。あーくそ、どうやっても兄様呼びになる……多分姉様も……。」

海「そういえば怖くないのか?姉に気味悪がれるかもしれないのは?」

魅「なんかそんなこと言われるとフラグ立つんだけど………。」

海「次回、姉、襲来。 お楽しみに!!」

魅「なんだろう、寒気しかしない………。」

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