表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/17

好きなんです

結局、景荷の言われるがままになってしまったなぁ…

放課後、僕は半ば仕方なく、穂香に謝ることにした。


確かに、この間なんだか怒っていたし、その事で僕ももやもやしていて、彼女と話したいと思ってたから、話すきっかけが出来ていいとは思うけど…


(ホント…一体僕何しちゃたんだろう?…)


夕焼けが、校舎を赤く染める。

校門前で暫く待つと、制服姿の穂香が出てくるのが見た。


僕が見つめていると、気づいたようで「あっ」とした表情をした。


「立花さん…」

彼女の元へ駆け寄り、言葉を交わす。


「…稔さん」


「……」

何だか気まずげなフインキになり、どう切り出せばいいか迷う。


「ああ…その…ゴメン!」

考えに考えた結果、出た言葉がこれだ。

苦し紛れに、思いっきり頭を下げた。


「ああ、うう…」

焦り、困った様子の穂香。

戸惑い、おろおろしてしまっている。


「ああ、あの…ど、どうしたんですか?稔さん…」


「え?あいやその…」

返ってきた返事が意外だったので、驚いた。

てっきり、『ホントですよ!もう!』とか、『い、いえこちらこそ…』って感じで返ってくるかと思ったけど…


「あの、怒ってないの?」


「え??怒るって?」


「いやこの間の…その…デートの時の…」


「!」

思い出したのか、穂香は顔を真っ赤にしてプルプルと震えた。


(また怒らせちゃった?…)

と、内心思い平手打ちを喰らう覚悟をしていると。


「す…すみませんーーー!」

うわぁーんと、顔を赤くした穂香が謝り、泣いた。


「え!?いや…」

今後は僕が戸惑う番だった。


「あ、あの立花さん!」


「ほ、穂香と読んでくださいぃーー」

泣きじゃくりながら言う穂香。


「あ…穂香さん?」


「…はい…?」

ぐずんっと、目頭を押さえながら穂香が言う。


「その…ゴメン…」

とりあえず、もう一度謝り、続ける。


「…あの時…デートの…時さ…その…何で…怒らしちゃったのか…分かんなくてさ…それで…」

また気に触れるような事がないか心配で、言葉が途切れ途切れになってしまった。


すると穂香は頭の上に「?」が浮かんだような表情をした。


「…何で平手打ちされたか-」

言い終えない内に、


「ご、ゴメンなさい!」

急に思い出したようで、俺よりも深く頭を下げた。


「その…あの時は本当にすみませんでした…」

また泣き出そうな顔で言った。

そしてそのまま続けて言う。


「あの時は…決して怒った訳でも、稔さんのことが嫌いになった訳でも…」

赤くなった顔のまま穂香が言う。


「じゃあ…何で?…」

僕は疑問をぶつける。


「…稔さん、私に『好きじゃないんでしょ?』と、おっしゃいましたよね?」

穂香が目を伏せて、そう言った。


「う、うん」

急に口調が変わり、少し呆気取られた。


「それに…ちょっと…かっと、なってしまったのでしょうか…」後ろを向き、そう言う。


「え…」


「稔さん」

振り向き、穂香は…


「すっ…好きなんです、私は…稔さんのことが…」

ニッコリと笑みを浮かべ、穂香は言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ