表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説・吸血鬼の村  作者: iris Gabe
出題編
6/23

6.恐怖の夜(初日、夜)

 こうして初日の議論は幕を閉じ、僕たちは処刑される者を決める投票を行った。投票は無記名で行われ、白票は禁じられている。僕は、宣言通り高椿子爵に投票した。投票は滞りなく行われ、開票された。結果は、高椿子爵に八票、大河内青年に一票、鈴代に一票。菊川に一票が投じられていた。そして、夕刻に子爵の処刑が執行された。子爵の心臓に、聖なる杭が撃ち込まれた。


 間もなく、吸血鬼が活動を始める夜になる。吸血鬼は村人の中から思い思いの目標を、毎晩襲うことができる。十一人の中に吸血鬼は二人いた。もし、僕たちのもくろみ通り、子爵が吸血鬼であれば、残りの吸血鬼は一人であるが、そうでなければ、二人が生き残っていることになる。

 夜間の吸血鬼たちの攻撃方法には、二つの選択肢がある。二人が同時に一人の人物に襲いかかれば、相手は失血死する。また、二人がわざと別の人物を襲うことも可能だ。その際には、ランクが上位の吸血鬼、すなわち吸血鬼Kに襲われた人物だけが、吸血鬼に感染してしまう。感染した人物は、翌朝になっても見かけはぴんぴんしており、感染しているという自覚症状はない。感染しても彼らの本来の意志は変化しないので、村人であれば村側の勝利を目指し、使徒であれば吸血鬼側の勝利を目指す。しかし、感染した人物は、生きている村人としては数えられない。そして、感染していない村人(ここでは使徒も含まれる)の総数が、生き残っているオリジナル吸血鬼の総数以下となれば、その瞬間に吸血鬼側の勝利が確定する。


 山奥にある鬼夜叉村は、夜になれば漆黒の闇に覆われてしまう。しかも今晩は新月だ。そんな中、生き残った吸血鬼が行動を起こした。

 そして、憐れな犠牲者が生まれてしまった……。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ