表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様のお使い  作者: 花香
1/46

  いつものはじまり


「お前、どこの?」


人でごった返す室内で、何を思ったか唐突に振り返って尋ねた男に、俺はあっさりと返した。


「神霊課一種」


「どこだそれ」


「魔法省の1つだよ」


怪訝そうな顔に答えたのに、男の顔は更に輪をかけて怪訝になった。

モゴモゴと「そんなのあったかな……」との疑問には聞こえなかったことにして、俺はさっさとその場を去ることにした。

一々応える謂れはないし……


≪早く来なさいな≫


性別不明な美声音が脳裏を揺すぶったからだ。


『はいはい』


と脳裏でこれから直ぐにという意思を送る。

そうでもしないと、<彼ら>はとっても不機嫌になるのだ。

不機嫌になった<彼ら>ほど手に負えないモノはない。

我が侭とか、理不尽なんて何のその。

<彼ら>の『些細な願いごと』に幾ら胃が痛い思いをしようと、<彼ら>のようなモノ達を相手に何を言っても無駄だ。

俺が出来るのは精々胃を痛めない程度にするために、日々<彼ら>の『お願いごと』に諦めて付き合うしかない。


嗚呼、いやだ


空は、俺の心を反映しているかのように、どんよりと曇っていた。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ