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救世主物語  作者: アルドア
3章

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第50話 センチュリア帝国との会談

エミリア達はなんと皇帝陛下が自ら会いたいと

向こうから申し出たので喜んで、了承した。


センチュリア帝国の皇帝陛下は玉座に身を預け、興味深げにエミリアを見つめていた。

彼の眼差しは、好奇心と敬意が交錯したものだった。

エミリアのような存在が別の大陸から来たという話は、彼にとっても衝撃的であり、彼女の能力には並々ならぬ力が秘められていると感じていた。


「アルディア大陸から来たと聞いているが、どうやって海を渡ったのだ?」皇帝は静かに尋ねた。その問いに、大臣たちも耳を傾け、一瞬の静寂が広がる。


エミリアは微笑みを浮かべ、「海を渡る途中、大きな鉄の塊のような巨獣に遭遇しました。しかし、私の能力でそれを倒しました」と淡々と答えた。彼女の言葉が終わると、会場は一気にざわめき始めた。大臣たちは目を見開き、互いに顔を見合わせ、信じがたいという表情を浮かべていた。


「巨獣を倒した、というのか…?」経済大臣が驚愕の表情で問いかけた。


エミリアは軽く頷き、そのまま「そうです。それほど強い存在ではありませんでしたが、驚くほど巨大でした」と続けた。


彼女のさらりとした語り口とは裏腹に、その力がどれほどのものかを想像する者は少なかった。だが、それでもなお、エミリアの実力はその場にいた全員に疑いようのないものとして刻み込まれた。


続いて、皇帝がさりげなく膝に手を当てたのをエミリアは見逃さなかった。「陛下、お膝を治療して差し上げましょうか?」と彼女は静かに申し出た。


皇帝は少し驚いたような顔をしたが、すぐに笑顔に変わった。「おお、それはありがたい…が、無理をしてはならんぞ」


エミリアは軽く頷き、癒しの力を使って皇帝の膝の痛みを取り除いた。彼はすぐにその効果を感じ、驚きと感謝の念を込めて彼女を見つめた。「感謝する。しかし、その力をあまり使い過ぎるな。そのような能力を持つ者は、必ず各国から狙われる。お前自身の身の安全を第一に考えなければならんぞ」


エミリアは優しい微笑みを浮かべ、「ありがとうございます、陛下。ご忠告は肝に銘じます」と答えた。


会話の流れは別の話題に移り、エミリアはふと「大陸縦断列車の計画についてお聞きしたいのですが、どのように実現したのでしょうか?」と尋ねた。


皇帝は誇らしげに頷きながら、「それは運命の女神からの神託によって始まったのだ。神託を受けた我々はすぐに会議を開き、国家の繁栄のためには大陸全体を結ぶ鉄道が必要だと判断した。各国との協力を取り付け、国家の百年プロジェクトとして遂行したのだよ」と説明した。


「その道のりは容易ではなかったが、冒険者ギルドの助力もあって、ついに列車が完成した。計画が途中で頓挫しかけた時期もあったが、優秀な技師が現れ、そのおかげで無事にプロジェクトは成し遂げられたのだ」


エミリアは感心しながら頷いた。「その技師はどなたですか?」


皇帝は深く頷き、「彼女には国民栄誉賞を授けた。センチュリア帝国の発展に多大な貢献をした者だ」と言い、遠くを見るような目をしていた。


エミリアは皇帝が年を重ねた人物でありながら、その経験と知恵、そして人々を思う心に満ちた人物であることを感じた。彼女は心の中で、この皇帝がどれほどの重責を背負って生きてきたのかを思い、敬意を深めた。



このあと使節団は歓迎会と食事会を設けられた。

皇帝陛下は経済大臣にまかせて、彼が取り仕切るそうだった。


食事会は豪華な宴会場で行われ、長いテーブルには様々な料理が並べられていた。


エミリアは、豪奢なセンチュリア料理の数々を前に、感嘆の息を漏らしていたが、その場にいる人々の話に耳を傾けると、この国の繁栄の背景にある物語が徐々に明らかになっていった。


経済大臣が静かに席を立ち、エミリアに向かって言葉を紡ぎ始めた。

「バモスカラ大陸の南部は、かつては沼地が広がり、魔物が闊歩する危険な場所でした。しかし、創世の女神が降臨し、その力で大地を肥沃に変えてくれたのです。それをきっかけに、我々は魔物を討伐し、安全な土地を作り上げました。人々は女神の導きに従い、力を合わせて南部を開拓してきたのです。」


彼は手に持ったグラスを軽く揺らしながら続けた。

「しかし、それだけではありません。南部は肥沃な土地を得たとはいえ、中央部には高い山々が立ち並び、交通の便が悪く、物資を運ぶのは困難を極めました。当時の道は狭く、危険で、旅路は酷いものだったのです。そんな状況の中、初代皇帝が運命の女神から神託を受け、国道と山間に壁を作り、水を貯めるダムを全力を注ぐことを決断されました。」


エミリアは、その話を聞きながら大臣に問いかけた。「山間に壁を作り、水を貯めるというのは、具体的にどういうことなのですか?」


「それが、我々の誇りの一つです」と大臣は誇らしげに微笑んだ。

「初代皇帝は、南部の豊かな土地をさらに発展させるために、山間に巨大な壁を築き、天然の水源を活用して水を貯めるシステムを作り上げました。これにより、季節を問わず、安定した水供給が可能になり、作物の収穫量が飛躍的に増えました。農業生産が安定し、南部は今や帝国の食糧供給の中心地となっているのです。」


エミリアは、その巧妙な技術に感心しつつも、さらなる疑問を抱いた。

「では、北部はどうなっているのですか?」


大臣は少し顔を曇らせながらも答えた。「北部は資源が豊富ですが、厳しい寒さと雪に覆われているため、開発が遅れております。

鉱石やその他の資源は豊富で、今後の帝国の発展に大きく寄与すると期待されていますが、現在はその厳しい気候との戦いが続いている状況です。

ですが、最近完成した大陸縦断列車が、その物流と発展に大きく貢献するでしょう。

北部の開発が進めば、我々はさらなる成長を遂げることができると考えています。」


エミリアは頷き、センチュリア帝国の強みが、物流と技術開発、そしてその提供能力にあることを理解した。

「センチュリア帝国が他国を圧倒する理由がよく分かりました。技術と物流がもたらす力は計り知れないですね。」


経済大臣は再び笑顔を見せ、

「まさにその通りです。我々は技術を駆使し、帝国全体の成長を目指しています。大陸縦断列車の完成はその一つの象徴に過ぎません。これからも、我々は技術を進化させ、さらに強固な基盤を築いていくでしょう」と誇らしげに語った。


エミリアは、この国の技術的・経済的な発展を目の当たりにし、センチュリア帝国の底力を感じるとともに、この大陸全体がどのようにして成り立ち、繁栄してきたのか、その深さを理解していった。



経済大臣は話を一区切りつけると、優雅に手を振り、

「さて、これ以上話を続けると、せっかくの料理が冷めてしまいますな」と微笑んで、使節団に食事を勧めた。

「どうぞ、センチュリア帝国の誇る料理をお楽しみください。我々の豊かな農産物と、優れた技術によって作られた贅沢な料理です。」


エミリアは目の前に並んだ料理を見回した。

美しい銀の皿に盛り付けられた料理は、目を見張るほどに豪華で、さまざまな色彩が鮮やかに映えていた。

果物とハーブを使った前菜は、繊細な香りが漂い、ジューシーな肉料理には黄金色のソースがかけられていた。

中央には、帝国特産の魚を使った料理が鎮座し、その周囲には色鮮やかな野菜が彩りを添えていた。


エミリアはフォークを手に取り、一口食べると、肉が口の中でとろけるように柔らかく、その深い味わいに驚いた。

香辛料とハーブが絶妙に絡み合い、食欲をそそる味だった。

野菜も新鮮で、口に含むたびに自然の甘みが広がった。


他の使節団のメンバーも同様に感嘆の声を上げ、次々と料理に手を伸ばした。

テーブルの上には帝国産のワインも並んでおり、グラスを傾けながら話が弾んでいく。


エミリアはその光景を眺めながら、センチュリア帝国が如何に豊かな資源と文化を持ち合わせているかを実感していた。


「素晴らしい料理ですね」とエミリアは経済大臣に微笑みかけた。

「これほどの贅沢な食事が提供できるのは、やはり豊かな土地と技術があってこそでしょうね。」


大臣は満足げに頷き、「その通りです。センチュリア帝国の繁栄は、自然の恵みと、我々の技術力によって支えられています。料理一つを取っても、帝国の力を感じていただけたのではないでしょうか」と答えた。


エミリアは食事を楽しみながら、この国での

発展は経済については見て回ろうと思ったが

今は食事に全力で楽しむことが優先だった。


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