第28話 不便ではあるが何一つ不自由のない生活だった女の子の話
むかしむかし、あるところに裕福な家庭がありました。
その家には■■■■ちゃんという名の美しいむすめが生まれました。
彼女はあいじょうぶかい両親とめしつかいたちに囲まれ、いえの外にはでれないけれど
何一つ不自由のない生活を送っていました。
ただ一つ、目が見えないことを除いては。
■■■■ちゃんの両親は、彼女の目を治そうと国中の医者やまじないしを呼び寄せましたが、
誰もその原因を突き止めることはできませんでした。
ある日、みちばたで行き倒れていた祈祷師が家に招かれ、
祈祷師してはさっぱりわかりませんが彼は、
3流の呪術師でもあったのです。
そうして彼女の目を見て言いました。
「これは内側からかけられた呪いだ。彼女自身が解かねばならない」
と。両親はこれを信じず、さらに本物の呪術師を探し求めました。
ところが見つけたのは詐欺師でした。
彼女の両親達に心の問題なのですよ。と言い
彼はこの家からお金むしり取るために
あること無いこと吹き込み始めました。
彼は■■■■ちゃんに
「お前の両親はもうお前を見放している」
「目の見えない子供なんて本当はいらない」
と嘘を吹き込みました。
そうやって誰もが信じられないようにして
部屋の中に閉じ籠もるようになり、
めしつかいも部屋から追い出しました。
そうして■■■■ちゃんは部屋に閉じこもり、一人ぼっちになってしまいました。
そうして彼女は不便ではあるが何一つ不自由の
ないけれど、思い詰めた彼女はついに目を開けることを決意します。
めをあけてはいけなかったのです。
目を開けた瞬間、彼女が見たのは、
狂乱し食べ合う召使たちと詐欺師らしい男と
共食いを始める両親の姿でした。
恐ろしい光景に■■■■ちゃんは気づきます。
彼女の右目には「発狂の魔眼」が、
左目には「飢饉の魔眼」が宿っていたのです。
彼女の目を見た 者は狂い、飢えに苦しむようになって いたのです。
こうして■■■■ちゃんは「国崩し」 や「歩く厄災」として恐れられ、放浪することになりました。
彼女は孤独にさまよい続け、ある日「天帝」と呼ばれる強大な存在に出会いました。
天帝は■■■■ちゃんの左目には「飢饉の魔眼」 を虚空の力で封印し、右目には「魔眼封じの布」を巻いて、その力を抑えることができるようになりました。
その後、■■■■ちゃんには新たな名前
カレン・ファースと
「天理調停者」としての役割を与えられ、
戦争や争いを鎮めるためにカを使うようになりました。
戦争に関わった両陣営の戦犯を広場に集め「発狂の魔眼」を浴びさせることで、両成敗をもって争いを収めるのです。
彼女の目に見られた者たちは狂気に陥り、
お互いに殺し合いしていきました。
この裁きは恐ろしくも厳正で、
多くの争いを終わらせました。
彼女の持つ発狂の魔眼は、破壊の象徴から、
平和を取り戻すための厳しい裁きのカへと変わっていったのです。
そして彼女は、天理を正すための任務を続け、混沌の先にある新たな秩序と平和を目指して、
今日も歩き続けているのでした。
おしまい。




