第14話 天帝との晩餐会(挿絵あり)
晩餐会が始まるとそこには荘厳な謁見の間に美しい装飾が施され、豪華なテーブルには色とりどりの料理が並べられている。
そこに現れたのは、赤い髪と瞳を持つミネアであった。
長く流れるような赤い髪は、光を浴びるたびに煌めき、深紅の瞳はまるでその奥に何かが潜んでいるかのように輝いていた。
彼女は優雅なドレスを身にまとい、まるで絵画から抜け出したかのような姿で登場した。
ミネアは堂々とした足取りで歩み、ひとつひとつの動作がまるで舞踏のように美しく、神聖さを纏っているようだった。
その後に続くように、少し遅れてアリーシャが現れた。
彼女もピンク色の髪をなびかせ、また華やかな衣装に身を包み、ミネアに引けを取らない存在感を放っている。
エミリアはその二人を見ながら、心の中で自分の役割と責任を再確認していた。
そして、ミネアが隣に来た時、ついに彼女に質問を投げかけた。
「ミネア様、あなたは天帝として、神威の権能を持つ者であるとお聞きしました。神威の剪定条件は運命によって決められていると伺っています。どうやってその運命を見ることができるのでしょうか?」
エミリアの問いに対して、ミネアは一瞬の沈黙の後、微笑を浮かべながら答えた。
「それは良い質問だ、エミリア。見るが良い」
彼女はゆっくりと手を上げると、手のひらに光を纏う輪っかのようなものを取り出した。
それはアーティファクト、「運命の円環」であった。
運命の円環は、古代より運命を覗き見ることができる神器であるとされている。
ミネアの手の中で、その輪っかは淡い光を放ち、周囲の空気が変わるのがわかった。
「このアーティファクトを使えば、大まかな運命を見ることが可能だ。ただし、それが示すのは運命の輪郭に過ぎない。詳細までは分からぬことも多い。だからこそ、我々は天帝候補探索隊を編成し、運命の神威を持つ者を見つけようとしたのだが、残念ながら間に合わなかったのだ」
その言葉に、エミリアは神秘的な力の深さを感じると同時に、その限界についても理解を深めた。
ミネアの持つ神威についても興味が湧いてきたが、
それを見せてもらえるのは後日になるらしい。彼女は一旦その考えを胸の奥に仕舞い込んだ。
その後、ミネアとアリーシャは和やかな表情で何かしらの会話を交わし始めた。
アリーシャの声には親しみがあり、ミネアの微笑みにもどこか優しさが感じられた。
エミリアは、二人の間に強い絆があるのだろうと推測した。
彼女たちが並んでいる姿は、まるで長い友情を紡いできた者たちのようであった。
エミリア自身もまた、自分の持つべき神威の権能が何であるのかを知りたかったが、今はその好奇心を押さえ込むことにした。
料理の香りが漂う中、食欲が徐々に彼女の心を癒していく。
盛り付けられた料理のひとつひとつが美しく、味わい深く、晩餐会の華やかさをさらに引き立てていた。
食事を堪能し、満足感に包まれたエミリアは、
晩餐会の終了後、用意された部屋へと戻った。疲れた体をベッドに預けると、今日の出来事が頭の中をぐるぐると巡る。
しかし、彼女の瞼は次第に重くなり、やがて深い眠りの中へと落ちていった。
エミリアの心には、まだ知りたいことが山ほどあったが、その答えを知るための旅はまだ始まったばかりだった。




