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全ての始まり

/(^o^)\

Chapter.1 終わりの始まり、廃病院編

全ての始まり


「ちくしょう....どうしてこんなことになっちまったんだよ...??」


 


飛び交う弾丸、耳を鋭く刺す鈍い銃声と爆発音、硝煙の香りが漂ってくる。


手にもつ黒色の重い無機物を持ちながら、俺は思案する。


 


時は数日前に遡る。


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


その日は何もない一日になる.....はずだった。


学校で面白くもない授業を受け、友達と話をして、家に帰ってゲームをして寝る。


そして次の日もそうなるはずだった。


 


だが朝起きてみれば知らない場所にいたんだ。周りを見れば、同じように困惑しているようなやつがいた。


前には白い朝礼台?らしきものがあった。よく小学校とかで見る、小さめのあれ。


服は学生服を着ていた。パジャマで寝たはずなのに......


そうして困惑している内に、どこからともなく朝礼台の上に人が現れた。誰もいない場所から現れていたような気がする。


 


「皆様こんにちは!!今日は唐突ですが.....皆様にデスゲームをしてもらいます!!」


 


その声とともに、波紋が辺りに広がる。


 


「え....どういうこと?」


 


「ドッキリかなんかなのか?」


 


そんな声が聞こえるなか、またしても人が喋りだす。


 


「ななんと!こちらドッキリではありません!本物のデスゲームでございます!!」


 


俺自身も混乱して訳が分からなくなっている。事態を呑み込めないままでいると、一人の男が話し出す。


 


「....やるというならせめてルールを教えろ。話にならん。」


 


本当にやる気なのか!?呆気に取られていると、その言葉に満足そうに人が応える。


 


「ええ!!その質問を待っておりました!!ではルールの説明を致します!!一度しか話さないのでよ~く、耳を鋭くとがらせて聞いてくださいね!!それでは発表致します!!」


 


長かったので簡単にまとめるとこうだった。


 


・エリア中のものはすべて自由に使ってよい。


 


・物資は屋内に落ちているので、拾って使え。


 


・どこに入ってもよいが、命の保証はしない。


 


・仲間同士で団結しても一匹狼で戦ってもよい。


 


・武器の名前や扱いを知らなくても知ってるようになっているから使えないなんてことはないよ!


 


・死んだら負けだから頑張ってね!


 


まだ現実を信じられない中、最後に人が喋り出す。


 


「では皆さん、ご健闘をお祈りします!!開始一時間は物資収集時間となっておりますので、頑張ってくださいね!!!!」


 


人は消えた。そしてざわめきがより一層目立つようになると、あのルールを聞いていた男が朝礼台に上りだした。


何するんだと思いつつ、それを見ていると、男は喋り出した。


 


「みんな聞いてほしい。今から言うことは信じられないかもしれないが、それでも信じてほしい。」


 


一呼吸おいてしゃべりだした。


 


「俺たちで.....あの忌々しき運営に対抗しないか?」


 


「実は俺はこの悪魔的なゲームの前回の参加者だ。悪運が強くて何とか生き残ったが....もうこんなことはうんざりだ。俺らは....このままだと本当に殺し合いをさせられることになる。」


 


「だが、俺はそれを止める。ここにいるみんなで一致団結して、悪魔に対抗する。そしてこの悪夢の被害を、俺たちで止める。止めて見せる。だから.....」


 


「俺を信じて、俺に協力してほしい。」


 


最初はおおそれた演説だと思っていた。だが聞いていくうちに惹きこまれていった。


もし彼の言うことが本当だったというのなら、後世のためにも、ここで処理する必要がある。


俺は朝礼台に近づき名乗り出た。


ーー


「お前の言うことが本当だというなら、俺はお前を信じるよ。俺は一ノ瀬 智也。これからよろしく。」


 


「.....本当に信じてくれるのか?自分で言うのもなんだが、あまりにも滑稽な話だぞ?」


 


「ああ。お前の表情に嘘がないように思える。それに、俺はともかく、周りがこんな理不尽なことで命を散らすなんて許せないからな。ここでこのゲームを止めよう。」


 


「分かった。皆、智也は協力してくれた。皆の力を...俺に貸してくれ。」


 


(いきなり名前呼び!?いやまあ別にいいんだけど。)


 


俺の声明に段々と呼応するように、続々と協力者が現れた。みんな、困惑した表情から、決意したような顔つきになっていた。


 


「俺も協力する!!二人だけに美味しいとこ持ってかれるわけにはいかないからな!」


 


「私も協力するわ!!」


 


「任せてくれよ!」


 


人間とは短時間でここまで適応できるのかと驚いたが、その考えは彼の声で遮られた。心なしか少し涙声な気がする。


 


「みんな....ありがとう。俺は天鳥 翔哉。改めてこれからよろしくな!!」


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


ーー


あの話が終わった後、いくつかのことを話し合った。


天鳥曰く、耳を押せば通信ができるらしく、実際にやってみたところ本当にできたため、連絡はそれで行うことになった。


また何か行動するときは最低でも2人で行動するように伝えられた。これも彼曰く、


 


「連中は何するかわからないから、いつ何が襲ってきても対応できるようにしておこう。」


 


とのことだった。


物資はどうすればよいかと尋ねたところ、


 


「五人班で物資を探索しよう。取り切れなかった物資は回収班に回収させるから報告してくれ。」


 


といった。


そして物資を収集に行く際、皆に声がかかった。


 


「いいか、今回の行動は今後の計画に多大な影響を与える。そのためにも今が重要なんだ。頑張ってきてくれ!」


 


 


....もちろんだろう。


ーー


「じゃあ、俺たちはあそこのマンションに向かおうか。5階建て4部屋構造みたいから、1人1階だな。」


 


俺がそう言うと、分隊員が返事をする。


そう、俺は新設された第一戦闘分隊の分隊長となったのだ。


 


「分隊長、私3Fがいいです。」


 


「私は1Fが.....」


 


「僕は2F。」


 


「では俺は4Fがいいですね。」


 


「んじゃ俺は5Fだな。全員許可する。じゃあ行くか。」


ーー


しばらくしてマンションに辿り着き、階段を上ると左方右方に部屋があった。


まずは右の部屋から探索しようと思い入口に立つと、扉には


【503】と書いてあった。どうやら503号室らしい。


 


「お邪魔します.....」


 


そう言いつつ扉を開けるとまず目に入ったのは壁に掛けてあるリュックだった。普通のカジュアルなリュックだが、そこそこ荷物が入りそうなので持っていくことにした。


横にある収納を開けると、防弾ベストとヘルメットがあった。軍隊とかでよく見るやつで、かなり頼りになりそうだ。


あとは特になかった。


ーー


右隣の504号室にいくと、玄関先には特に何もなかったが、少し先に進むとベッドの横に机が置いてあり、その中の引き出しを開けると、


【モーゼルC96】とその予備弾薬が入っていた。残弾は残念ながら入っていなかったため、弾薬を装填。残りの弾薬は装填した10発、予備の20発で10/20となった。


あとは台所に行って小さい斧を入手した。できれば軍用のしっかりとしたナイフが欲しかったが、ないよりは断然いいだろう。


あとはなぜか食器棚に爆発パック(ダイナマイト、M24を6個巻いたもの)が2個あった。ありがたいものだ。


 


「しかしこれじゃ少し頼りないな....502号室で何か見つかるといいんだけどなあ。」


ーー


502号室に行くと、嬉しいことにお目当ての物が見つかった。


お目当てのものとはズバリ、機関銃。


見つかったのはブレダM30だった。弾倉は20発入ってるクリップが5つあったが、一つ装填するので実質4クリップ。残弾は20/80。


これで近接戦はばっちりだな。弾詰まりが不安で仕方ないが。


マガジンを防弾ベストに挟み、ついでに見つけたドリンクや食料をリュックに入れ、最後の501号室へ。


ーー


501号室には結論から言うと、とても豊作の成果だった。


まず一番大きかったのがMP3008の発見だった。


弾倉は32発入りのマガジンで、5マガジンあった。装填する分を引くと4マガジンなので、32/128。


これは頼りになるなと確信しつつ、部屋を探していると、壁に手榴弾入りのポーチを発見した。完全に重装備になった。


M30を手に持ち、MP3008を吊り下げ、C96をズボンに、M30、MP3008のマガジンを防弾ベストに、腰にポーチをつけ、準備は万端。


じゃあ、下に降りるとしよう。

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